イベント

2019.07.12

【GDMイベントレポ】スクウェア・エニックス テクノロジー推進部メンバーが明かす、ゲームAI研究開発の最前線―三宅陽一郎氏からのイントロダクション

  • Facebookでシェア
  • Twitterでツイート
  • はてなブックマークでブクマする!
  • LINEで送る
  • follow us in feedly
  • Facebookでシェア
  • Twitterでツイート
  • はてなブックマークでブクマする!
  • LINEで送る
  • follow us in feedly

毎回様々なゲストをお招きして、最新の技術や情報をシェアするDeNA主催のゲームクリエイター向け勉強会の【Game Developers Meeting】(以下、GDM)。

2019年5月17日(金)に開催された「GDM Vol.32 エンジニア向け勉強会:ゲーム産業におけるゲームAI研究・開発の最前線~会話AI、メタAI、ユーザ感情推定~」では、スクウェア・エニックスのテクノロジー推進部のメンバーをお招きして、GDC2019で発表した内容を中心に、最新の研究成果を紹介していただきました。

本レポート記事では、イベント冒頭で語られた三宅陽一郎氏からのイントロダクションの内容と、イベント後に実施した、GDM運営を仕切るDeNA藤村幹雄へのインタビューをお届けします。

イントロダクション:ゲームAI研究・開発の全容

セッション冒頭で、テクノロジー推進部 リードAIリサーチャー「三宅 陽一郎」氏より、スクウェア・エニックスの人工知能研究について、全体の概要が説明されました。

スクウェア・エニックス テクノロジー推進部 リードAIリサーチャー「三宅 陽一郎」氏

テクノロジー推進部は、スクウェア・エニックスの中でも特に技術研究をメインとしている部署であり、研究とタイトルへの実装の実現を目指す方針を掲げている。そして、知能に対する知見をより深く育成し、その成果を各ゲームタイトルに実装する役割を担っていると語りました。

ゲーム人工知能の分野は、キャラクター・メタ・ナビゲーションの3つのAIの連携で成り立つ「ゲームの内部のAI」と、ゲーム開発に関連する「ゲーム周辺AI」が存在します。

特にゲーム周辺AIの中で重要なのが、品質保証を担保する「QA-AI」であり、密接に関連するそれぞれのメンバーが、各分野において世界をリードするような第一人者になることを目標にしながら、研究開発を続けているとのことです。

そして、社外へのアウトプットの形として、ゲームタイトル・学術論文・ゲーム産業カンファレンスでの発表といった、3つの柱を掲げていることも明かされました。

また、社内ではGDCなどの海外カンファレンスでの講演の内容説明や、ニューラルネットワークについての特集を組んだセミナーを毎週実施し、社内の文化の中に「ゲームAIの在り方」を浸透させることで、当たり前にAIを活用できる意識作りをすることを推進しています。

また三宅氏は、参考文献として『FINAL FANTASY XV』を題材にした記事を、学術論文「GAME AI PRO 3」や人工知能学会誌に寄稿する他、新たな書籍の出版を手がけたり、GDCやSIGGRAPH ASIAなどの講演でも積極的に紹介しています。

セッション内容の紹介

スクウェア・エニックス テクノロジー推進部のAIユニットでは、ゲームAIの研究開発と ゲームタイトルへの実装に2011年から継続して取り組んでおり、その成果は国内外の学術会議でも多数発表されています。

今回のGDMでは、最新の研究成果について、GDC2019で発表した内容を中心に各セッションが披露されました。各記事レポートは以下のリンクからどうぞ。

登壇者紹介(左から):ボエダ ゴティエ氏、水野勇太氏、里井大輝氏

■キャラクターとのインタラクション:Gautier BOEDA(ボエダ ゴティエ)氏

■メタAIの基本モデルとゲームデザイナーの役割:水野 勇太氏

■二次元感情モデルに基づくメタAI:里井 大輝氏

DeNA藤村幹雄に聞く”GDMの今とこれから”

GDMの運営のディレクションや司会進行も担当するDeNAの藤村幹雄に、GDMの現在とこれからについて、ちょっとインタビューしてみました。

DeNA「藤村 幹雄」

――今回のGDMを終えて、登壇者からはどのような意見がありましたか?

ゲームAIに関連した施策や最新の研究結果の情報は、短い時間ではありますが今後も共有していきたいと伺っています。もちろん各人のスケジュールの都合もあるため、連続での登壇はできませんが、次回以降の開催も、前向きに考えていただきました。

――参加者アンケートでは、高評価な意見が多かったと聞きましたが?

今回登壇していただいた三宅氏は、ゲーム分野だけでなく、AIの研究開発に関するプロフェッショナルであり、知名度もとても高い方なので、彼が統括するテクノロジー推進部のメンバーから最前線の話を聞けたのは、参加者にとってメリットだと思います。

また、学術的な話だけでなく、実際のゲームタイトルや商品、ビジネスにも実際に応用されている話題も、評価が高くなった理由かも知れませんね。

――ほとんどの来場者が次回も参加したいと回答していたと聞きましたが?

ええ、そうです。GDMでは、登壇者のブッキングやセッション内容を「自分の職種に近い人」「隣の会社の同じような職種の人」など、身近な人がどんな仕事をしているのかを紹介するコンセプトを掲げていることが、次回に対する高い期待の表れかも知れませんね。

ゲームクリエイター向け勉強会「GDM」概要【次回告知&開催レポート集つき】
https://genom.dena.com/event/gdm2019/

――これからのGDMでの課題や反省点を教えてください。

毎回、開催後に関係者と振り返りを行うのですが、反省ももちろんありますが、それよりも皆さまからのご意見を参考に、次回はもっとこうしたい、これを取り入れてみようなど、次に向けての楽しみが増えています。

最近申し込みも増えてきており、会場のキャパシティの問題で抽選制にしているんですが、当日のドタキャンも多く見られるので、それを改善するのが課題ですね。

もちろん、料金制にしてドタキャン率を下げることも可能ですが、GDMは収益を目的にしているイベントではないため、参加者が業務調整を一生懸命にして「どうしても行きたい!」となるような、魅力的なコンテンツを用意することで解決したいと考えています。

――今後のGDMはどのように進化していくのでしょうか?

規模を大きくしていくよりも、現在のようにコンスタントに毎月開催して、自分の業務に活かせるような話題を持って帰ってもらったり、会社同士の交流や繋がりを作るコミュニティーの場を形成することを第一に考えて、常に安定した運営を心がけようと思っています。

同時に、複数のセッションが続くような中規模な特別イベントも企画して、年に一回ほど開催したいと画策しています。お楽しみに!

――ありがとうございました!

集計アンケートに寄せられたコメント

今回のGDMに参加した来場者から頂いたコメントを、一部抜粋して紹介します。いただいたご意見は運営チームがすべて目を通しており、今後の運用に役立ててくれるとのことです!

大変勉強になりました。また次回も参加したいです。(プランナー)
凄く良かったです!特にメタAIの発表は参考になりました。今のプロジェクトでも活用できそうです。(エンジニア)
特に二次元表面上の感情マップを用いた感情特定などは、分析業務に活かせそうだと思いました。(分析)
とても未来に期待ができる良いセッション内容でした。 設計方法をもとに自分でも考えたいと思います。ありがとうございました!(エンジニア)
内容は素晴らしかったですが、5分程度で良いので休憩をはさんで欲しいです(ディレクター)

取材・インタビュー・文・撮影:細谷亮介

※本記事は2019年5月時点の情報です。

GeNOM(ゲノム)とは

DeNAのゲームクリエイターを様々な切り口で紹介するメディア(運営:株式会社ディー・エヌ・エー)です。ゲーム開発の現場で生まれる様々なエピソードや、クリエイター紹介、イベント紹介などを通して、DeNAで働くメンバーの”ありのまま”をお伝えしていきます。

GeNOMの最新情報は、公式Twitter アカウントにて確認いただけます。ぜひフォローをお願いします!

JOIN US!
DeNAゲーム事業部の採用情報はこちら