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2019.08.08

GDM本番前に楽屋を直撃! グリー×DeNA若手プロデューサーが共に描くブラウザゲームの未来予想図

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DeNA主催のゲームクリエイター向け勉強会「Game Developers Meeting」(以下、GDM)。

6月21日(金)に開催されたVol.33では、プランナー向けの座談会が開催され、グリー株式会社より『探検ドリランド』プロデューサー井口博貴氏と、株式会社DeNA Games Tokyo『怪盗ロワイヤル』プロデューサー下島海が登壇しました。

【イベントレポ】GDMプランナー向け座談会Vol.33 ~10年の貫禄! 平成を駆け抜けた超長期運営レジェンドタイトルの「これまで」と「これから」~

GeNOM編集部では、座談会開始直前の楽屋においてインタビューを敢行。登壇時には明かされなかった(言えなかった?)話を事前に聞くことができました。モデレーターを担当したDeNA佐伯嶺も交えて、ぶっちゃけトークをお届けします。

グリーとDeNAの関係

――本番前に失礼します! まずは今回のGDMに登壇するにあたり、過去にグリーとDeNAがライバル関係のようなイメージがあったことに関して実際、どう感じていますか?

佐伯嶺(以下、佐伯:そう、それって実際どうなの? すごく気になる!

井口博貴(以下、井口氏:DeNAさんに対してネガティブな感情はまったく感じていないのが、正直な気持ちです。でも昔からグリーで働いている社員に『怪盗ロワイヤル』とコラボすることを話すと「マジで!?」とビックリされることはありました。

コラボの進め方については、いつもの企画と特に変わらず、むしろやりやすかったんですよ。やっぱり時代の流れと、社内・社外の印象って違うことを感じましたね。

下島海(以下、下島:僕もほとんど同じ印象です。むしろ当時の関係のことは詳しく知らないので何も気にせず、「おもしろいから、ぜひコラボやりましょう!」といった軽い雰囲気で井口さんとコラボの話を進めました。

――若い世代だからこそ、過去に囚われないクリアな気持ちでできたんですね。

井口氏:ええ、まったく気にならなかったです。

下島:そうですね(笑)。

佐伯:実は今回のGDMのテーマを考えていて、『怪盗ロワイヤル』10周年を迎えるタイミングで、超長期運営のタイトルを絡めたテーマにできないかな、と思っていたんです。そこで『探検ドリランド』はどうかな……と、まず下島くんに相談したんですよ。

下島:その提案を受けて「あ、それおもしろそうですね。後でチャットしておきますね。」となりました(笑)。

井口氏:ものすごくカジュアルに決まりましたよね。

――座談会実現のためにいろいろ準備して……ではなかったんですね。

佐伯:自分もそれなりに長くDeNAで働いているんで、本音では大丈夫かなってビビってました。ですが2人の関係を見て、なにも心配することはないと感じることができてホッとしました。

井口氏:すでにかなり仲良かったですし(笑)。コラボが決定してからも、月イチくらいで情報共有会をやってたんで、すぐ連絡を取り合いました。

佐伯:もしかしたら、社内のメンバーより会ってるんじゃないですか?

下島:そうかもしれないですね(笑)「髪切りました?」くらいの頻度です。

井口氏:「また筋肉大きくなったんじゃない?」みたいにね(笑)。ホントに最初からカジュアルな付き合いだったので、今でもとても楽ですね。

長期運営の裏側

――ブラウザタイトルでここまで長期運営しているタイトルは他にはないと思うんですが、いわば戦友とも言える2人が感じているシンパシーなどはありますか?

井口氏:長期運営タイトルの担当だけでなく、新卒で入社した経緯や、ゲームが大好きでタイトルに配属されたわけではない、という背景まで2人ともすごく似ていて、ちょっと話しただけで「それ、分かる!」みたいに意気投合しちゃったんですよ。

下島:ゲーム業界ではちょっと珍しいキャラクターの井口さんに会ったとき「あ、自分と似てるな、話しやすいな」って思ったんです。

井口氏:話していると、ヤバイくらいの勢いで企画がガンガン決まっていくんです。

下島:「そのアイデア、いいっすね!」「おもしろいからやりましょう!」といった感じで話も早いし、考え方も似ているのでとにかくやりやすかったです。

佐伯:心地良すぎるスピード感ですね。タイトルと個人の立ち位置がうまく噛み合っていたのかもしれませんね。

そういえば、打ち合わせ飲み会からすぐ別の日に、両社の他のブラウザタイトルのプロデューサーが15人集まって飲み会が開かれたって聞きました。

――え!? そんなすごい飲み会が……。もうすでに両社の垣根を超えてるじゃないですか?

佐伯:そう! 垣根なんて、とっくに超え終わってるんですよ。その盛り上がった結果を教えてください(笑)。

井口氏:もちろん、ものすごく盛り上がったんですが、真面目に話すグループとバカみたいに飲むグループに分かれてしまって。

下島:僕らは「ハイボーラー」という、ハイボールをひたすら飲むグループにいました(笑)。

DeNA Games Tokyo 下島海DeNA Games Tokyo『怪盗ロワイヤル』プロデューサー 下島海

――今でも他のプロデューサーとの関係は続いているんですか?

井口氏:はい! 飲み会自体がつい最近だったこともあり、別プロダクトでも何かおもしろい動きができないかと今いろいろ探っています。

――それでは話題を少し変えて。長期運営タイトルについて、どの部分の数字を見ながら運営を維持しているのか教えてください。

井口氏:どちらのタイトルも、見ているKPIはあまり変わらないと思いますが、『探検ドリランド』は比較的ARPPUが低いゲームなので、特にUU(ユニークユーザー)を意識して運営しています。

『探検ドリランド』のプレイサイクルは、みんなでキングモンスターを倒すスタイルなので、過疎化するとコンテンツが終わってしまいます。そこで一番意識しているのが「いかにUUを離さずに維持させるか」ということです。もちろん、売上に関して会社からのプレッシャーは強いんですが……(泣)。

下島:『怪盗ロワイヤル』も結構似ている部分が多いですが、ARPPUはやや高く、コアUU(頻繁に遊んでくれているプレイヤー)をセグメント別に分けて、計測しています。

――長年の運営で「分析する練度」も上がっていると思うんですが、独特なツールや歴代プロデューサー直伝の技などはありますか?

井口氏:長年管理されているドキュメントは、もはや「秘伝のタレ」状態になっています。2012年くらいからのデータについての関数は自動化されており、過去の優秀なエンジニアが手がけたツールを使って、欲しい情報が一発で自動で出力できるので便利です。

佐伯:まさに老舗のタレの継ぎ足しのようですね(笑)。

下島:うちもほぼ、一緒ですね。過去のデータを閲覧したり、必要な情報のための分析ツールは揃っています。ただ「こんなの見ても何もわからん!」となるくらい、情報過多になってしまっていることはありますが(笑)。

佐伯:どちらも洗練された直感的に使えるツールを、積極的に運営に活用しているんですね。そういえば、グリーもDeNAも他社に比べると分析志向が強いイメージがありますよね。

井口氏:分析だけでなく、ロジカル思考が強いですよね。課題の答えを導くにはどのアクションをすればいいのか、と論理的に考えるスタイルは、最初にプランナーとして入ったときに叩き込まれます。

下島:DeNAもまったく同じですね。最初はロジカルに考えて基礎を作り、その延長上にブッ飛んだ企画を掛け合わせることが大事だと考えています。

――今後の運営は、やはりこれまで蓄積されたノウハウや洗練されたツールがあるから実現できると思いますか?

佐伯:それもあると思います。また、単純に開発する物量感が小さくて済むからだと思いますね。

井口氏:確かに、ネイティブアプリの開発に比べると、コストはかなり低いと思います。

佐伯:当時は、リリースして3時間後に新しいガチャを入れ直すとかやってましたよね。

井口氏:もちろん、今でもやろうと思えばできますよ(笑)。

――ブラウザゲームにしかできない企画を活かせればいいですよね。

佐伯:確かにおもしろいですね。それこそリアルタイム性の高いSNSと連携したり!

下島:アイデアの即時反映とか(笑)。

佐伯:YouTuberの番組終了時にあわせてゲーム内に実装するとか。なんだか、ブラウザゲームの明るい未来の話ができて嬉しいですね。

グリー 井口博貴グリー『探検ドリランド』プロデューサー 井口博貴氏

コラボ実現の裏側

――ちなみに2018年12月に実施した『探検ドリランド』×『怪盗ロワイヤル』のコラボの結果はどうでしたか?

夢のコラボでは特別イベントや豪華報酬が用意、SNSキャンペーンも積極的に実施された。

井口氏:反響も大きく、かなり良い結果が出ましたよ。『探検ドリランド』では当時、IPコラボがすでに2本決まっていて、その合間に『怪盗ロワイヤル』とのコラボを実施するスケジュールになったため、どちらかというと既存プレイヤーがワイワイ盛り上がってくれればいいな、と考えていたんです。

ですが、当初の想定より反響があって、本当にやって良かった、ありがとう! といった気持ちです。

佐伯:『怪盗ロワイヤル』のプレイヤーから、驚きの声などはありました?

下島:もちろん来ました! コラボが始まる直前に、キャラクターがゲーム内から消えて、それぞれのゲームに遊びに行くという導入ストーリーを作ったら、ゲーム内がすぐにザワついて「これ、ドリランド(コラボ)じゃない?」と早くからSNSなどでバズっていました(笑)。

佐伯:かなりのインパクトを生んだ座組みだったんですね。

――コラボの際に、お互いの古参・既存プレイヤーからネガティブな意見などはなかったんですか?

井口氏:これが、全然なかったんですよ。むしろ「よくやった!」と褒められました。『探検ドリランド』のキャラクター「ハルカ」が長期運営に疲れているところに、声をかけてきた『怪盗ロワイヤル』の3人組に悪の道に引きずり込まれる、という自虐的な設定の物語も好評だったようです。

コラボについては、毎回いろいろと練ったストーリー設計を考えるんですが、今回が一番盛り上がったのかも知れません。

『探検ドリランド』メインキャラクターのハルカ。公式Twitterのナビゲーターも務める。

佐伯:ある意味、プレイヤー視点に対してブレずに設計した導入だったから、自然に盛り上がったのかも知れませんね。これはスゴイいい話ですよ~(笑)。まさにWin-Winの関係ですね。

もし、自分がこんなコラボやるとなったら、プレイヤーからの批判とか考えて、慎重になっちゃいそうですもん。

――好評だったということで、第2弾とか期待しちゃいます。

井口氏:そうですね。なんせゲームだけでなく(お互いのロイヤリティも)無料なんで(笑)。

佐伯:両タイトルとも、今でもかなり多くのプレイヤーがプレイ継続していますし、他のタイトルにもコラボすれば効果が期待できるって、もっと広めたほうがいいですよ!

下島:ですよね! このような座組は、今後もたくさん実施していきたいです。

――当時遊んでいた人にとっては、ある意味懐かしさも感じますよね。約10年前にプレイを始めた人がいまだに遊んでいるゲームってなかなかスゴイですよ。

佐伯:2人ともサービス開始当時は完全に10代ですもんね。そんな若い世代が今、まさかプロデューサーを務めているなんて……。

DeNA 佐伯嶺

これからのブラウザゲーム

――それではそろそろ本番の時間も迫ってきたので、ブラウザゲームを今後どう進化させたいか、展望などありましたらどうぞ!

井口氏:10周年を機に、自分たちが目指す戦略として、数百万人単位の「休眠ユーザー」にアプローチしていくことで「もう一回、ドリランドをプレイしてみたくなる」ような施策をいろいろな角度で実施しています。

他のゲームでは、新規ユーザー獲得の成功事例は山ほどありますが、休眠ユーザー復帰の施策はなかなか少ないですし、成功しないことが多いんです。それでも、ブラウザゲームという括りだけでなく『探検ドリランド』を、もう一回遊んでもらいたいな、と頑張っています。

下島:『怪盗ロワイヤル』もほぼ、一緒ですね。長期運営の魅力でもある、歴代の多くのプレイヤーと触れ合ってきた知見を活かし、休眠ユーザーに再び復帰してもらうことを10周年のメインテーマにしています。

佐伯:じゃあ、今はガッツリとネタを仕込み中ということですね!

下島:そうですね。アプリだけじゃなく「ブラウザゲームってまだまだ面白いじゃん!」ということを伝えたいですし、その効果を『怪盗ロワイヤル』『探検ドリランド』のみならず他のブラウザタイトルにも波及させられればいいなと思ってます。

佐伯:やっぱりブラウザはダウンロードがなくて気軽ですし、通信も早いですもんね。これから先もブラウザゲームはまだまだ頑張っているよ! という流れを作れたら面白いですね。

そして将来、このプロデューサー2人が旗印となって、業界を盛り上げてくれることを信じています!

――ここまで2人が密接な関係だとは思わなかったので、驚きでした。今日はありがとうございました!

本番前の楽屋は、3人の爆笑トークで終始大盛り上がりでした。次世代を担う若きプロデューサーの彼らが、『探検ドリランド』『怪盗ロワイヤル』をはじめとしたブラウザゲームに、近い将来、さらなる驚きと楽しさを届けてくれると信じています。GeNOMでは今後も彼らの動向をチェックしていきます!

インタビュー・執筆:細谷亮介
編集・撮影:佐藤剛史

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