『FFRK』4周年開発秘話! DeNA開発チームが乗り切った新機能実装までの道のりとは?

FFRK開発チームにインタビュー

スクウェア・エニックスとDeNAが開発・運営中のiOS/Android用RPG『FINAL FANTASY Record Keeper』(以下、FFRK)は、2018年9月に4周年を迎え、新たにさまざまな機能が追加されました。今回は、2つの新機能『マギアクリスタル』と『記憶の神器』が、どのように開発されてきたのか、リリースまでの裏話をDeNA開発チームにインタビューしました。

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Profile

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杉原健太郎
DeNAに入社後、ゲーム事業部の新規タイトル開発チームでアシスタントプロデューサーなどを経験。FFRKではプランナーを経て、現在はディレクターを担当している。
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中尾亮介
FFRK開発ディレクター。IT系企業でPC/スマホのゲーム開発・運営に携わった後、2013年にDeNAへ入社。FFRKでは、『レコードダンジョン』の開発を担当後、開発ディレクターに
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土井将之
ゲームメーカー、IT系企業でコンシューマーゲーム/ソーシャルゲームなどの開発・運営に携わった後、DeNAへ入社。FFRKでは、イベント運用オーナーを経て、新機能開発チームのプランナーとして『記憶の神器』などを担当[/su_column][/su_row]

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鈴木穂高
ゲームメーカーでのコンシューマーゲーム/ソーシャルゲームなどのプランナーを経て、DeNAへ入社。FFRKではイベント運用オーナーを担当した後、現在は新機能開発チームで『マギアクリスタル』など担当
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FFRK4年目の課題は、
成長要素を感じられるコンテンツ

――今年で4周年を迎えた『FFRK』ですが、注目の新機能である『マギアクリスタル』と『記憶の神器』はどういったものなのか教えていただけますか。

開発ディレクター 中尾

中尾:まず開発の背景からお話させていただくと、FFRKの今後の運営を考えた上で、新しい成長要素が必要という課題がありました。4年間続けてきた現在、プレイヤーのアクティビティに対して、劇的な成長体験がしづらくなっています。

RPGにおいて、英雄を強くして敵を倒していく成長実感や達成感は必要。そこで、プレイヤーのアクティビティにおけるさらなる成長要素として、英雄とその装備に着目して作ったのが、『マギアクリスタル』と『記憶の神器』です。

[su_highlight background=”#99eaff”]マギアクリスタル[/su_highlight]は、最高レベルのLV99以降でも、英雄を自分好みに強くしていけるというのがコンセプトです。新たな経験値を入手してマギアクリスタルを強化し、属性や攻撃力など自分好みのステータスを高めることができる機能です。

[su_highlight background=”#f5ff99″]記憶の神器[/su_highlight]は、今までの装備と異なる強力な新しい武器です。強化に時間がかかりますが、一定レベルを超えると、既存装備を超えるパラメーターになります。

FFRKでは、剣や刀、杖など12種類の武器があるのですが、記憶の神器も、『FINAL FANTASY』の各シリーズごとに用意されています。まずは、自分の好きなFFのシリーズや、お気に入りの英雄が装備できる記憶の神器から入手して、じっくりゲームを遊びながら強くしてもらうのが遊び方の趣旨です。

――すでにレベルがカンストしたプレイヤーも多い中、いろいろな意見や要望も多いかと思いますが、今回の新機能については、どのような背景で開発が始まったのでしょうか。

ディレクター 杉原

杉原:プレイヤーの皆様からたくさんのご意見をいただいていますが、開発メンバーも1プレイヤーとして遊んでいるときに「育てる楽しさがなくなっているな……」というのが課題としてありました。

やはり、RPGの楽しさのひとつは「キャラクターを育てる」ということだと思います。「キャラクターを育てるためにレベル上げしていたはずなのに、いつの間にかレベル上げ自体が楽しくなっていた」ということを経験された方も多いと思いますが、FFRKではその感覚がなくなってきていると感じていました。そこで、ゲーム性を高めるために必要だということで、今回の開発に至りました。

『FF』の世界観をモチーフに、
『FFRK』らしさをつくり上げる

――なるほど。こうした新しい要素をつくる際、『FF』という日本を代表するようなIPであることから、特に心がけた点やこだわった点はどんなところでしょうか。

プランナー 土井

土井:記憶の神器は、『ファイナルファンタジーV』に登場した伝説の武器が眠る『封印城クーザー』を発想の原点として作っています。FFRKの中で封印城のようなコンテンツをどう表現するかという点にこだわりました。

デザイン面での話をすると、当初はそれぞれの武器アイコンを台座に載せるというシンプルなものにしていたのですが、よりFFらしさを出したいと考え、ジョブキャラというFFになじみの深いキャラクターをモチーフに、各武器のイメージと紐付くジョブキャラの石像を並べるという形式に変更しました。

また苦労した点は、各12種の武器種にそれぞれ全シリーズの武器を用意する必要があったため、100種類を超える大量の武器をどうUIデザインとして綺麗に見せるかというところです。
目的の武器を迷わず探せるよう、入り口で12種類の武器種を並べ、その先で各シリーズの武器を一つ一つスライドやリストで眺めることができるという見せ方に落とし込みました

プランナー 鈴木

鈴木:マギアクリスタルに関しては、FFらしい成長要素を盛り込むことと、FFRKのたくさんの英雄を最大限愛でられることにフォーカスしたいと思いました。プレイヤーが英雄を自分好みに強化できるという要素は、これまでのFFRKにはありませんでした。

また、FFらしさとしてクリスタルをモチーフにしたコンテンツをつくりたいというところも着眼点でした。操作して面白いだけではなく、眺めていても楽しいものが出せればと思っていましたので、演出面でも英雄がちょっとしたアクションをするといった細かい仕様を重視しました。

――属性やステータスの強化というと、調整が難しい部分かと思いますが、いかがでしたか。

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鈴木:マギアクリスタルに関しては、そこが一番苦労したところですね。4周年の新要素として、『覚醒奥義』というものすごく強い必殺技が出て、さらに記憶の神器でも今までにない強力な装備が出たため、4周年を境に英雄がかなり強化されるようになりました。

そのなかで、運用チームや開発チームで横断的に話し合いをして、どれだけ強くするのか、今後はどのように戦っていくのかといったことを徹底的に考えました。

そういった過程を経て、プレイヤーに納得いただけるようなバランスへと落とし込んでいきつつ、ボスが弱くなったり、今まで成長させてきたことが無駄になったりしないよう心がけました。[/su_column][/su_row]

――FFのモチーフがあったとはいえ、これらのコンテンツを1からつくっていくのは大変だったかと思いますが、企画していく際の工夫などはあるのでしょうか。

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土井:その企画で「何を達成するのか」という目的をまず明確にするのが大事だと思います。そこをスタートとして様々なアイデアを出し、このアイデアならこの目的を達成できる、この課題を解決できる、という風にプロジェクトを進めていきました。

記憶の神器では、プレイヤーの持ち物が多くなり、倉庫が圧迫されストレスになっていることの解消や、アクティビティで1段階強くなる要素を増やしたい、といったことを考え、アイデアを出していきました。
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鈴木マギアクリスタルは育成というテーマで、早い段階でやりたいものの案は出していました。そのなかで、FFにあったモチーフを積極的に取り入れていきたいと思っていました。

また、今までになかった要素として、好きな英雄がレベルカンストした後もダンジョンに連れていきたい、とプレイヤーに思ってもらえるようになればなと。いろいろなダンジョンに行くことでまた成長感が得られ、さらに昔懐かしいRPGらしさも出せれば、と考えていました。[/su_column][/su_row]

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杉原:プロジェクトを始める際には、運営上の課題の解消も考えていますが、最近は「どんなプレイヤーに、どんなことを思ってほしいのか」という、主語をプレイヤーにすることを意識しています。

今回の新機能ではそれを踏まえて、FFらしさや、FFRKとはどうあるべきかということを二人がしっかり考えてくれたので、いいものが出せたと思います。[/su_column][/su_row]

間に合わない機能は有志がつくった!?

――今回の新機能は、企画から実装までどれぐらいの開発期間がかかったのでしょうか。ゴールは、4周年ということで決まっていたと思うのですが……。

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土井記憶の神器の開発期間は着手から5ヶ月ほどでした。

実を言うと、全ての仕様が決まった段階で概算を出してみたら、この2倍はかかりそうでした(笑)。4周年には必ず出すという目標があったので、どの機能や要素が必須なのかというところを精査し、「ここまでは4周年に出そう」「ここは4周年以降に追加していこう」と決めました。[/su_column][/su_row]

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中尾:記憶の神器では、どうしても入れたい機能があったのですが、記憶の神器チームだけでは間に合わなかったんですね。そこで、チーム外の有志を集めて「これつくりたい人、集まって」と募集したんです(笑)。[/su_column][/su_row]

――それはすごいですね!

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中尾既存の業務があるなかで、やりたい人だけを集めて、なんとかつくり上げました。結果として、この機能を入れたおかげで大きくUXが向上しました。

どうしても開発を進めていく上で、機能として漏れてしまうものは出てきます。そこで、組織面でも柔軟に動いて工数を捻出し、その漏れた機能をつくって世に出すなど、できるだけやりたいことを実現できるようにしています。[/su_column][/su_row]

――こういったフレキシブルな対応は、これまでにもやってこられたのですか。

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中尾自分が開発ディレクターとしてFFRKに参加した際に、そういう動き方をしたいと思い、兼任で何でもつくる小回りのきく部隊みたいなものを立ち上げて、フレキシブルにやりたいことをどんどんやっていくようにしました。

その部隊では、時間のかかるものには手を出さず、開発難易度が低く、「これがほしいよね」と分かっているものの優先度が落ちがちな改修案件をどんどん実装したり、既存のチームで作りきれないものを受け持ったりしています。[/su_column][/su_row]

――その部隊は、チームを横断的に担当している感じでしょうか。

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中尾:FFRK全体で「この機能がほしいけれど、誰もつくる人がいない」といった際に担当したり、自分たちでこれがやりたいと思ったときに担当したりしています。開発メンバーだけでなく、各チームのリーダーや、マネジメントレイヤーも前線に出てもらいます(笑)[/su_column][/su_row]

――どんな風に呼びかけるのですか。

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中尾:最初に、私が「これをつくりたい」と声をかけていきます。まずリーダー陣に話して、担当できそうな人がいればお願いしますが、いなければリーダーがつくる(笑)。指揮を執るレベルの人間でも兵隊となって戦う、というのが開発姿勢としてやりたいことです。[/su_column][/su_row]

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杉原「この機能があれば、プレイヤーはうれしいよね」という主旨を納得してくれれば、リーダーでもみんな動いてくれます[/su_column][/su_row]

――動ける人がリーダーになっている、ということでしょうか。

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中尾それもありますね。メンバーからしても、リーダーが前線に立って動いていたら、士気も高まると思います。「あいつ、仕事してるのかな」と思われるより、ガンガン実装もしてマネジメントしている方がカッコいいじゃないですか。[/su_column][/su_row]

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土井実際、提案して入れるべきだと言う判断がされれば、例えチーム内の工数がなくともすぐに実装すべく動くので、スピード感が現場にはありますね。リーダー陣が自ら動いているのを見て、チーム全体も自然と「いいものをつくろう」という空気感が出ていると思います。[/su_column][/su_row]

チームで完成イメージを共有する

――マギアクリスタルの方はいかがでしたか。

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鈴木マギアクリスタルは、3ヶ月ほどでした。スケジュールを組んで進めてみたら、記憶の神器と違って何も問題なく収まった上に、例を見ないぐらい平和な開発になりました。

スケジュールはバッファ込みで引いているものなので、浮いた時間で中尾さんの話にあった有志部隊に参加したり、運用チームに首を突っ込んだり、特別な案件の企画書を作成したりできました。[/su_column][/su_row]

――その平和な開発になった理由をお聞きしたいのですが……。

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鈴木これだ!っていうものはないんですよ。開発チームだけでなく運用チームもふくめて、メンバー皆がとても優秀だったというのはあります(笑)。

とはいえ個々が優秀でも、チームとしてかみ合わないとうまくいかないこともあるのですが、FFRKのチームは協調性があり、親和性も高く進められたので、そこが主要因かなと思います。[/su_column][/su_row]

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中尾あとは、プロジェクト開始時に、企画や仕様をかなりきっちりと詰めてから動かしたこともありますね。「これをつくる」とはっきりイメージできるように、仕様が右往左往しないように準備をして進めたことも、平和に開発できた要因です。[/su_column][/su_row]

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杉原最初の企画こそ喧々諤々でしたが、そこでしっかりイメージを固められたのでスムースにできたのだと思います。[/su_column][/su_row]


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土井:記憶の神器の方は、ゲーム内での影響範囲が広かったので、最初に運用チームや分析チーム、デザインチームも含めて、みんなで沢山話し合いました。イメージがきっちりと固まるまで落とし込んだため、企画だけで2ヶ月ほどはかかりました。[/su_column][/su_row]

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鈴木マギアクリスタルも、企画に関しては1ヶ月ほど時間をかけて、開発だけでなく、UIやシステムのリーダーも参加し、きちんと落とし込みました。

方向性が固まったら、チームメンバー全員がイメージできるように画面をつくってもらったり、開発前にGIFで動くものをつくってもらったりと、明確にどのようなものにするのかがわかった状態で始められたのが、スムースに開発できた要因だとも思います。[/su_column][/su_row]

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杉原FFRKでは、これまでの4年間ずっとタイトなスケジュールで進めてきたことが反省点でもあったのですが、最近は企画をしっかり詰めることがようやくできるようになってきました。企画で最初に苦労する分、後が楽になりましたね。[/su_column][/su_row]

――では、スケジュール以外で苦労したことなどはありますか。「記憶の神器」は、元々は違う名称だったとお聞きしましたが。

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土井はい、当初は別の名前をつけてコード名にしていたのですが、途中で変更になりました。そこで、聞いただけで「伝説の武器」と思ってもらえるネーミングはなんだろうと改めて考え……三種の神器などで用いられる“神器”という言葉なら、「神々しい装備」という雰囲気が出せ、「Record Keeper」ということで、“記憶”と言う単語を使いました。

結果として、元の名称よりもFFRKらしく、かつイメージの湧く良い名称になったと思います。決まるまではいくつも名称アイデアが出てはどれもしっくりこないという感じだったのですが、決まった後はチーム内でも「これしかない」という感じでした。[/su_column][/su_row]

コミュニケーションコストを惜しまない

――企画の段階で他部署と話し合いをしたというエピソードがありましたが、連携の上で苦労したことなどはありますか。

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鈴木冒頭でもお話ししたように、マギアクリスタルは、連携で苦労したというよりは、どこまで英雄を強化するのかという調整の面で本当に苦労しました。

分析チームや運用チームと一緒に調整していましたが、他部署のメンバーも、みんな「より良いゲームにしよう」と積極的に考えて提言してくれたので、助かった部分も多いですね。[/su_column][/su_row]

――逆に、自分たちが貢献できるところはしていきたいですか。

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鈴木はい、すでに余計なぐらい、他部署へ首を突っ込んでいます(笑)。いろいろな部署に「こうした方が良いのでは?」と提案したり、お手伝いしたりしていますが、そこは持ちつ持たれつかなと思っています。[/su_column][/su_row]

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土井記憶の神器も影響範囲が広く、ほぼすべての部署との連携が必要だったので、コミュニケーションコストはかかりました。それも2ヶ月かかった理由のひとつです。マギアクリスタルと同様に、最後まで調整作業を行っていました。

DeNAやFFRKチームは、「コンテンツを良くしたい」というスピリットが非常に強いメンバーが多いと感じます。

その分様々な意見が出るので、それらを加味した上でベストな案としてどう落とし込むか、コミュニケーションに時間がかかる場合が多いです。[/su_column][/su_row]

――どうやって落とし込んでいったのですか。

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土井Aの仕様がいいかBの仕様がいいかに悩んだ際は、各仕様のメリットとデメリットを洗い出していって、それらについて比較検討を行った上で意思決定していきます。

一方で、結局プレイヤーがやっていてどれを面白いと感じるか?という感覚的な部分も大切にしています。仕様が決まるまで、延々と会議をしたこともありました。[/su_column][/su_row]

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杉原:あとは「どうつくるか」と同じぐらい、プレイヤーに「どう伝えるか」も重要だと思っていまして、マーケティング部と一緒に情報の出し方についても考えています。[/su_column][/su_row]

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鈴木同じことは、チーム連携にもいえます。つくろうとしているものがどんなものなのか、他部署の方にはわからないので、それを理解していただけるよう、協力したいと思える面白さは伝える必要があると思います。

会議ごとに説明したり、意見を言っていただいたりして、一緒につくっていく環境を整えました[/su_column][/su_row]

――そういうコミュニケーションには、手間暇を惜しまないのですね。

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鈴木惜しまない、というのもありますが、DeNAは風土として話がしやすいんですね。みんな顔が見えるところで、大事なことは職種やチームが違っても関係なく、自由に話し合っています。

コミュニケーションコストは確かにかかるのですが、大変だというより、必要なコストだと思っているので、やりやすい雰囲気があります[/su_column][/su_row]

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中尾:企画同士は話し合うことが多いので、近い席で椅子をつけてよく話していますね。すぐ向かいにはエンジニアがいて、話し合ったことについてそのまま相談することもできます。[/su_column][/su_row]

FFらしさを追求し、
懐かしさと新しさのいいとこ取りを目指す

――新機能がまだ実装されて間もないですが、プレイヤーからの反響はいかがでしょうか。

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土井記憶の神器に関していえば、倉庫の圧迫についてはまだ神器の配布数が少ないので、大きく解消された状況とまではいってないですが徐々にされてきております。

それから、パラメーターが今まで最大でも3桁だったところが初めて4桁を突破するという見た目上わかりやすいグレードアップを行ったので、効果に感動してもらってる様子も伝わってきてよかったです。
バランスを崩しすぎるインフレを起こさずに、それでいて新装備としてのインパクトを届けることはできたと思います。

また装備の量が多かったので、プレイヤーがどれを交換していいのか迷ってストレスになってしまうのではという点は懸念していました。しかしいざ実装してみるとそういったネガティブな反応は多くなく、「どの神器がいいか」といった議論が活発に行われていたのがとてもうれしかったですね。[/su_column][/su_row]

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鈴木マギアクリスタルで一番大きかった反響は、自分の好きな英雄をレベル99以降も育てられるということでした。

バトルをクリアした回数でマギアポイントがもらえるのですが、クエストをクリアしたついでにポイントを得られるのが良い、と一定評価をいただいている反面、回数をこなすのが大変という声もありました。

ただ、マギアクスタルで強化することで今まで倒せなかった敵が倒せるようになったり、ひたすら好きな英雄を連れて強化できるRPGらしさがあったりするので、徐々にポジティブな声が増えてきているのは良かったと思います。

演出面では、英雄が飛び跳ねたりするといった、これまでFFRKになかった動作などを入れたこともプレイヤーから好評をいただいているようです。[/su_column][/su_row]

――では最後に、これからの目標をふくめて、抱負などいただけますでしょうか。

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鈴木大事にしているのは、FFらしさがありつつも、「懐かしさと新しさのいいとこ取り」をしたようなコンテンツをつくっていくことです。

僕はDeNA入社前からFFRKをプレイしていて、自らも運営に加わりたい思って転職しました。なので、つくる側の人間ではありますが、同時に1プレイヤーでもあるので、そういった気持ちをもって良いものをつくっていきたいと思います[/su_column][/su_row]

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土井記憶の神器は、最初に実装できなかった要素も引き続き追加で実装しています。またプレイヤーから頂くご意見やご要望にも一つ一つきちんと対応して行きたいと考えており、ただ出すだけではなく、今後もスピード感をもって改良していきたいと思っています。[/su_column][/su_row]

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中尾年末年始に向けても大きな要素が入ってくるので、そこを楽しみにしてほしいですね。プレイヤーからのご意見にはしっかり目を通しています。

少数精鋭で開発する部隊もあるので、小規模の改修や、良い機能はスピード感を持って対応していきたいと思います[/su_column][/su_row]

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杉原1日でも長く遊んでもらえるよう、チーム一丸となって日々頑張っています。プレイすることで歴代のFF作品の思い出がよみがえるようなゲームとすべく、さらなる改善を続けていきたいと思います。[/su_column][/su_row]

 


 

以上、FFRKチームからの熱い思いをお伝えしました。

印象的だったのは、全員がFFRKの熱心なプレイヤーであり、プレイヤーの視点をきちんと持っているということ。開発者とヘビープレイヤーという2つの視点で、「どうしたらFFRKがもっともっと楽しくなるか」を考え、そして実践している様子が感じられました。

時には部署を超えて意見を出し合い、必要な機能があれば有志が集まって実装してしまうというFFRKチーム。4周年という大きな節目を迎え、どう発展していくのか……今後も、要注目です!

■公式サイト:https://ffrk.jp/

(C)SQUARE ENIX CO., LTD.
(C)DeNA Co., Ltd.

※本記事は2018年12月時点での情報です。
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GeNOM(ゲノム)とは

DeNAのゲームクリエイターを様々な切り口で紹介するメディア(運営:株式会社ディー・エヌ・エー)です。ゲーム開発の現場で生まれる様々なエピソードや、クリエイター紹介、イベント紹介などを通して、DeNAで働くメンバーの”ありのまま”をお伝えしていきます。

GeNOMの最新情報は、公式Twitter アカウントやFacebookページにて確認いただけます。ぜひフォローをお願いします!

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VRゲーム『VoxEl』開発メンバーが語る技術的な試行錯誤

『VoxEl(ボクセル)』開発メンバーにインタビュー

DeNAのR&Dの一環として開発が始まり、まだプロトタイプながら国内外の展示会で話題となった、『VoxEl(ボクセル)』。本作は少女「エル」に託された不思議なワンド(杖)を駆使して、仮想世界のギミックを解いていくVR専用の謎解きアドベンチャーゲームです。

今回、開発パートナーのあまた社を迎えて、開発中の苦労話や技術的なエピソードを交えながら、両社にお話を伺いました。

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Profile
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永田峰弘
株式会社ディー・エヌ・エー プロデューサー(兼ゲームデザイナー・サウンドクリエイター)[/su_column][/su_row]

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髙橋宏典
あまた株式会社 代表取締役社長[/su_column][/su_row]

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渡邉哲也
あまた株式会社 シニアプロデューサー兼ディレクター[/su_column][/su_row]

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研究開発目的で始まったVRゲームプロジェクト

――はじめに、『VoxEl(ボクセル)』の開発が始まったきっかけを教えてください。

永田:自分が前年度にVRタイトルを開発していて、その流れでVRゲームのR&D目的のプロジェクトが始まりました。あまたさんとは、『天華百剣 -斬-』の開発でもお付き合いがあり、別ラインでVRゲーム開発実績を持っていたことから、今回の取り組みがスタートしたのが経緯となります。

株式会社ディー・エヌ・エー プロデューサー(兼ゲームデザイナー・サウンドクリエイター)永田峰弘

――『VoxEl』にはあまた社で開発しているVRゲーム『ラストラビリンス』の技術的ノウハウが使われているのでしょうか?

髙橋:キャラクター表現ではノウハウが生きている箇所もあります。ですが、『ラストラビリンス』は閉鎖された空間からの脱出がテーマで、広い世界で旅するというコンセプトの『VoxEl』とはレベルデザイン的に方向性が真逆なため、描画負荷対策を含めて試行錯誤の連続でした。技術的には、ノウハウを活用しつつ大きく挑戦しています。

あまた株式会社 代表取締役社長 髙橋宏典氏

――開発に両社のスマホゲームのノウハウは生かされているのでしょうか?

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永田:正直あまり関係はなかったです。スマートフォンのゲームでは小さな画面の中でバトル、強化や育成など、いかにプレイヤーに楽しんでもらえるかというプレイサイクルを中心に考えて開発していますが、VRではその空間で没入できるコンテンツが重要視されるので、ほぼセロベースからの検討になったといえますね。[/su_column][/su_row]

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髙橋:ただ、Unity開発なので、3D表示部分などはゲームのノウハウを使用しています。とはいえ、本作はモバイルではなくハイエンド向けタイトルなので、シェーダーや画作りなどはまったく違う工程になってます。[/su_column][/su_row]

――なるほど。では、挑戦した部分や開発中に試行錯誤した点を教えてください。

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永田:VR対応のアドベンチャーゲームは、本格的に作ろうとするとコストがかかるため、あまり市場に出ていません。そのため、毎日が挑戦の連続でした。また、今回の取り組みにおいても、リソースや開発期間、予算などは限られていますので、その中で最終計画を念頭に置きながら両社で話し合いながら進めていきました。[/su_column][/su_row]

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渡邉:試行錯誤した点と言えば、VRゲームでは強制的に視点を固定しにくいので、視線誘導で変化が起きた箇所を注視する仕組みを永田さんにチェックしてもらい、フィードバックを受けながら調整を重ねたことですね。[/su_column][/su_row]

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永田:特に、VR空間内での「サイズによる見え方の違い」のチェックは大変でしたね。プレイヤーがターゲットできるオブジェクトの大きさ、動かせるサイズがどのくらいあれば認識可能なのか、その確認から入っていきます。

現実の空間で50cmくらいあれば認識できるものでも、VR空間にポツンと置くと意外と分かりにくいんですよ。同時にテーブル程の広さなのか、広大な世界にするのか、謎解きの舞台となる空間の規模感も悩みました。[/su_column][/su_row]

――実際にオブジェクトをVR空間内に配置して開発を進めていくんですか?

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永田:ええ、そうです。配置パターンを複数用意して、プレイ確認しながら進めます。オブジェクトの質感によって印象も変わるので、何度も調整しました。[/su_column][/su_row]

チームメンバーからの意見・要望を新アイデアに生かす

――両社のやりとりにはどんなものがありましたか?

[su_row][su_column size=”1/6″ center=”no” class=””][/su_column] [su_column size=”5/6″ center=”no” class=””]

渡邉:例えばプロトタイプの段階で「超巨大な鉄球を25mプールのような場所で風で飛ばす」というデカいギミックが企画で上がってきましたが、実際に作ってみた結果ボツになったものもあります。個人的にはおもしろかったんですが。

他のVRゲームでは、比較的小さな空間でパズルやキャラクターとコミュニケーションを楽しむ作品が多かったため、『VoxEl』ではあえて広い空間を使うアドベンチャーに挑戦しました。

なので、永田さんからは広大なスペースを使ったギミックの提案が多かったように感じます。一方、髙橋はこじんまりとしたギミックが好きなようで……。[/su_column][/su_row]

[su_row][su_column size=”1/6″ center=”no” class=””][/su_column] [su_column size=”5/6″ center=”no” class=””]

髙橋:こじんまりというか、広すぎると影響範囲がわかりにくくなって、エルが相対的に小さくなり存在感が薄くなっちゃうなって。[/su_column][/su_row]

[su_row][su_column size=”1/6″ center=”no” class=””][/su_column] [su_column size=”5/6″ center=”no” class=””]

永田:いくつかギミックを試作した結果、広い空間を設定してしまうと、エルの存在感が薄くなり、彼女が単純なコミュニケーションキャラクターになってしまうのが課題でしたので、ステージの規模やギミックのサイズ感など改めて修正して開発にフィードバックしました。[/su_column][/su_row]

あまた株式会社 シニアプロデューサー兼ディレクター
渡邉哲也氏

――開発メンバーからどのような意見・要望が出ましたか?

[su_row][su_column size=”1/6″ center=”no” class=””][/su_column] [su_column size=”5/6″ center=”no” class=””]

髙橋:開発現場では、アーティストやレベルデザイナーなどのいろんな職種がフラットに意見を出しながら、既存のVRゲームには実装されていないようなアイデアを盛り込んでいきました。[/su_column][/su_row]

[su_row][su_column size=”1/6″ center=”no” class=””][/su_column] [su_column size=”5/6″ center=”no” class=””]

渡邉:Primitiveで作ったレベルデザイン周りも、一旦は社内全員にプレイしてもらって、意見を吸い上げた後に永田さんとさらに調整していく、というフローにしました。

企画内容プレビューについては、「ユーザー目線ならどんなことを言ってもOKルール」を採用したので、意外にみんなが好き放題感じたことを言っていたのを覚えています(笑)。[/su_column][/su_row]

VR機器に合わせた操作性の調整とボイスの有効性

――操作周りに関する質問です。本作のプレイはコントローラ1つのみでしょうか?

[su_row][su_column size=”1/6″ center=”no” class=””][/su_column] [su_column size=”5/6″ center=”no” class=””]

永田:ですね。実は開発途中では2つ使って、片方はエルと手をつなぐ設定だったんですよ。ですが操作が複雑になってしまうため、現在の仕様になりました。[/su_column][/su_row]

VRコントローラをゲームの中で「ワンド」として使用。トリガーを押してエレメントを吸収します

――操作感に関する調整は大変でしたか?

[su_row][su_column size=”1/6″ center=”no” class=””][/su_column] [su_column size=”5/6″ center=”no” class=””]

渡邉:異なった設定パターンを複数作り、微調整をしつつ全員で実際に操作して決めていきました。[/su_column][/su_row]

[su_row][su_column size=”1/6″ center=”no” class=””][/su_column] [su_column size=”5/6″ center=”no” class=””]

永田:両社でプレイして悩みながら「操作していて気持ちいい」設定を探していきましたよね。[/su_column][/su_row]

――エレメント(※1)吸収中はずっとトリガーを押しっぱなし(※2)だと思っていました。

[su_row][su_column size=”1/6″ center=”no” class=””][/su_column] [su_column size=”5/6″ center=”no” class=””]

渡邉:おっ!そっちの操作のほうが良かったかもしれませんね。[/su_column][/su_row]

[su_row][su_column size=”1/6″ center=”no” class=””][/su_column] [su_column size=”5/6″ center=”no” class=””]

永田:いや~、そこは迷ったんです……。[/su_column][/su_row]

[su_row][su_column size=”1/6″ center=”no” class=””][/su_column] [su_column size=”5/6″ center=”no” class=””]

渡邉:開発の段階でその操作感は試したような気がします。なんでボツになったんでしたっけ?[/su_column][/su_row]

[su_row][su_column size=”1/6″ center=”no” class=””][/su_column] [su_column size=”5/6″ center=”no” class=””]

永田:(押しっぱなしだと)単純に指が疲れると思います。エレメントの吸収も、当初のアイデアだと他の属性も同時にワンドにストックできて、属性を選んで自由に使えるようにしてたので、その時の名残かも……。[/su_column][/su_row]

操作を含めたワンドのグラフィック案は、かなりのパターンが考えられたようです。
 

編集部注釈(※1)エレメントとはゲーム内の謎解きに使用する各属性のエネルギーで、点在する属性ブロックからワンド(杖)に吸収して発射することでギミックを作動できます。

編集部注釈(※2)本来はエレメント吸収後にトリガーを離しても大丈夫。もう一度押し込むと発射します。

――プレイ中の「疲れ」に関する調整はありますか?

[su_row][su_column size=”1/6″ center=”no” class=””][/su_column] [su_column size=”5/6″ center=”no” class=””]

永田:そんなに疲れは気にせず、遊べるようになっています。ギミックが出現するタイミング、エルとの会話シーンなど、ゲームのテンポ感も考えています。チャプターを細分化してバランスを取れば、たくさんの謎を組み込むことができると思います。[/su_column][/su_row]

――エルのボイス実装で、UI/UXにおける影響はありましたか?

ゲーム中は彼女がナビゲートをしてくれます。たまに謎解きのヒントを話すことも
ゴシック&クールな雰囲気が漂う、エルの初期デザインアイデアの一部です。
 

[su_row][su_column size=”1/6″ center=”no” class=””][/su_column] [su_column size=”5/6″ center=”no” class=””]

永田:VRではゲーム説明やルール解説を担う「チュートリアル」や「ガイド」の表現が難しく、いきなりメニューが表示されてしまうと、一気に興ざめする恐れがあります。[/su_column][/su_row]

[su_row][su_column size=”1/6″ center=”no” class=””][/su_column] [su_column size=”5/6″ center=”no” class=””]

髙橋:突然宙に浮いてきた文字はなんなんだ、って。せっかく仮想空間で楽しんでいたのに、急に現実に引き戻されてしまう感覚です。[/su_column][/su_row]

[su_row][su_column size=”1/6″ center=”no” class=””][/su_column] [su_column size=”5/6″ center=”no” class=””]

永田:そこで、エルにボイスを追加し、要所要所で会話をさせるナビゲート役にすることで、チュートリアルなどを組み込まなくても、基本的な操作などを学べるようにしました。

さらに、謎解きのヒントを語らせたり、単純にプレイヤーとコミュニケーションを取るなど、使い方のバリエーションも増えたので、UIの開発はほとんど必要なくなりましたね。[/su_column][/su_row]

Unityでは可能、しかしVRでは苦手な「水の表現」

――技術的にボツになったものはありますか?

[su_row][su_column size=”1/6″ center=”no” class=””][/su_column] [su_column size=”5/6″ center=”no” class=””]

髙橋:VRでは、水の表現が難しいのです。VRは立体視なので、水の屈折を左右両目用に別々にレンダリングする必要がありますが、謎解きやギミックで広範囲に水が出てきたら確実にフレーム落ちします。[/su_column][/su_row]

[su_row][su_column size=”1/6″ center=”no” class=””][/su_column] [su_column size=”5/6″ center=”no” class=””]

永田:ゲーム内に出てくるエレメントが火・風・土だけで「水」が出てこなかったのは、こういった理由でもあります。実は、火+水で水蒸気になる、火+火で爆発が大きくなる、みたいな夢が詰まったアイデアもたくさんあったんですよ![/su_column][/su_row]

[su_row][su_column size=”1/6″ center=”no” class=””][/su_column] [su_column size=”5/6″ center=”no” class=””]

髙橋:正攻法で作るだけだと、かなり厳しいですね。[/su_column][/su_row]

[su_row][su_column size=”1/6″ center=”no” class=””][/su_column] [su_column size=”5/6″ center=”no” class=””]

永田:どうしても実装できずに外した機能はあります。ただ、現時点で限られた期間内で作るのは無理だと判断しただけで、今後グラフィックカードが進化したり、ゲームエンジンが発達すれば実装できる機能もあるはずです。[/su_column][/su_row]

――他にUnityでは可能で、VRでは表現しにくいものってあります?

[su_row][su_column size=”1/6″ center=”no” class=””][/su_column] [su_column size=”5/6″ center=”no” class=””]

永田:粉じんや霧などは難しいですね。[/su_column][/su_row]

[su_row][su_column size=”1/6″ center=”no” class=””][/su_column] [su_column size=”5/6″ center=”no” class=””]

髙橋:通常の3Dゲームでも炎や霧、煙など自然現象の複雑な動き、光の屈折などで処理は重くなるのですが、VRになるとそれを複数同時に描画しているので、さらに重くなる傾向があります。[/su_column][/su_row]

――ギミックの爆発やシールドの表現はダイナミックでしたよ!

 

[su_row][su_column size=”1/6″ center=”no” class=””][/su_column] [su_column size=”5/6″ center=”no” class=””]

髙橋:爆発には、ちょっとしたテクニックを使っています。[/su_column][/su_row]

[su_row][su_column size=”1/6″ center=”no” class=””][/su_column] [su_column size=”5/6″ center=”no” class=””]

渡邉:でも、燃えている炎など、VR空間でじっくり見ると怪しい箇所がわかるかもしれません。[/su_column][/su_row]

[su_row][su_column size=”1/6″ center=”no” class=””][/su_column] [su_column size=”5/6″ center=”no” class=””]

永田:当初は「木を火で燃やす」などの複雑なギミックも考えていたんですが、残念ながら実装していません。[/su_column][/su_row]

――VRでの表現の限界を考えてギミックも変更していくんですね。

[su_row][su_column size=”1/6″ center=”no” class=””][/su_column] [su_column size=”5/6″ center=”no” class=””]

永田:はい。もちろん開発期間もふまえて考えています。研究開発をもっと進められるようなら、今後最新技術も試してみたいですね。[/su_column][/su_row]

[su_row][su_column size=”1/6″ center=”no” class=””][/su_column] [su_column size=”5/6″ center=”no” class=””]

髙橋:ただ、表現の開発だけに注力するわけにもいかないので、全体の進捗バランスやトータルコストも考えています。[/su_column][/su_row]

イメージしたものをイメージ通りに作れた喜び

――開発が進むにつれて、仕様はどのように変化していきましたか?

[su_row][su_column size=”1/6″ center=”no” class=””][/su_column] [su_column size=”5/6″ center=”no” class=””]

永田:VRで3D酔いしないようにするため、開発途中で、移動の仕様を変更したことがありました。一度VRで酔った経験をしてしまうと、次は絶対に遊ぶのがイヤになります。それは避けたくて、移動方式を根本から見直しました。また、移動関連の仕様の変更で、世界観の見せ方もだんだんと変わっていきました。[/su_column][/su_row]

――本作の開発を通して、これまでにない「得たもの」を教えてください。

[su_row][su_column size=”1/6″ center=”no” class=””][/su_column] [su_column size=”5/6″ center=”no” class=””]

永田:VRに関しては、資料で学んだり他のVRゲームをプレイしたときに得た推論の答え合わせができたことが、ひとつの成果だと感じています。

サウンドに関しては他のゲームを作る際とあまり大差なかったため、こだわったのは立体音響の部分くらいです。イメージしていたものが、イメージ通りに作れているのが何より嬉しいことです。[/su_column][/su_row]

[su_row][su_column size=”1/6″ center=”no” class=””][/su_column] [su_column size=”5/6″ center=”no” class=””]

渡邉:やはりVRではボイスの存在が大きいと感じました。ボイスがなかったときは、エルの存在が空気になってましたが、永田さんが書いたセリフをエルが場面ごとに話すようになってから、プレゼンスがグッと上がりましたね。[/su_column][/su_row]

――VRゲームの研究開発を続ける中で、技術的にも成長し、両社のこだわりが詰まった作品に昇華していったようですね。本日はありがとうございました。

 



R&Dを目的としてスタートしたVR『VoxEl(ボクセル)』プロジェクト。試行錯誤を繰り返しながら、技術的に数多くの「学び」を得たことを感じられるインタビューとなりました。本研究の成果がDeNAの他の事業にも生かされていく可能性があるかもしれませんね。

※本作はプロトタイプのため、今後の販売や配信などは一切未定となっています。

※本記事は2018年12月時点での情報です。

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GeNOM(ゲノム)とは

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宍倉さん、ぶっちゃけDeNAと組んでどうだった?──『メギド72』開発うら話

『メギド72』宮前プロデューサーと
宍倉ディレクターにインタビュー

2017年12月にリリースした、メディア・ビジョンさまとDeNAの共同開発タイトル『メギド72』。今だからこそ話せる“[su_highlight background=”#f7ff99″]開発うら話[/su_highlight]”をはじめ、3年半の開発期間を共にしたからこそ見える“[su_highlight background=”#f7ff99″]ゲーム開発会社としてのDeNA[/su_highlight]”についてインタビューしました!

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[su_row][su_column size=”1/6″ center=”no” class=””][/su_column] [su_column size=”5/6″ center=”no” class=””]宮前 公彦 | Kimihiko Miyamae
『メギド72』プロデューサー。2014年にDeNA入社。デザイナーとしてキャリアをスタート。コンシューマーからモバイルゲームの開発・運営と幅広くタイトルに関わる。[/su_column][/su_row]
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[/su_column] [su_column size=”5/6″ center=”no” class=””]
宍倉 紀春 | Kiharu Shishikura
『メギド72』ディレクター。プログラマーとして、メディア・ビジョンに入社。
DeNAとの共同開発1作目『マジック&カノン』などを手掛ける。[/su_column][/su_row]
[/su_note]

突如現れた“ガチンコなプロデューサー”

ーーまずは、両社の役割についてお聞かせください。

宮前
DeNAは企画担当で、私含め少人数でやっています。メディア・ビジョンさんには開発をお願いしています。ゲームの大筋はこちらで作って、それをメディア・ビジョンさんがディテールアップしてくれる感じです。

ーープロジェクト開始当初から役割分担を明確にしていたんですか?

宍倉
実は、元々はふたりとも現在の役割ではなかったんですよ(笑)。

宮前
このプロジェクトが立ち上がったとき、僕は入社して間も無い頃だったんですけど、「プロデューサー的立場の人が居ないから入ってください」と言われて入ったんです(笑)。ディレクターも宍倉さんではありませんでした。

ーーそうなんですね! どのフェーズでアサインされたんですか?

宍倉
開発の最初の段階ですね。プリプロダクションくらいです。

宮前
僕が入ったのはαが通った直後くらいです。

ーー宮前の第一印象は?

宍倉
最初は、「大手パブリッシャーで超有名タイトルを作っていたすごい人が来るらしい」と聞いていたので、「経験を積んでいるすごい人が来るんだな」と思っていました(笑)。宮前さんが所属されていた大手パブリッシャーのイメージはスタイリッシュな人が多いイメージがありましたが、実際に一緒に仕事すると宮前さんは“ガチンコな人”で、だいぶイメージと違いました(笑)。

宮前
なんだそれ(笑)!


『メギド72』プロデューサー宮前(DeNA)

ーーアサインされて、はじめに取り組んだことはなんでしょうか。

宮前
当時はもっと短いスケジュールで軽い内容のゲームをつくる予定でした。しかし、当時の事業部長と「これだと今の市場ではライトすぎるんじゃないか」と話をしたことがきっかけで、そこからガラッと切り替えていく決断をしました。

ゲームとして深みがあるものにしようと決めたのと、「DeNA発のIPタイトルの位置付け」を狙っていたので、前任者の「中二感のあるRPGを作りたい」という意思を引き継ぎつつ、マルチな展開ができるゲーム性を目指して作り上げていきました。

そのタイミングで宍倉さんがディレクターになられて。

宍倉
元々はプログラマーとしてベースになるシステムやプログラムを担当し、その後ディレクターとして参加するようになりました。

 

“球なら球なりに、面白いゲームをつくろう”

ーーゲーム性に深みを持たせるために、どんなことに取り組まれたのですか?

宮前
「バトル前に陣形を組む」と「キャラクターの役割をもっとはっきりさせたゲーム性にする」という2つの施策を立てました。

限られた時間の中でとったバトルの表現方法は、キャラクターを丸いアイコンにした“球”を敵にぶつけて、攻撃やノックバックを表現するという方法でした。メディア・ビジョンさんが、期間的な面で出来る、出来ないを判断した上で、「球なら球なりに、バトルとして面白いものを作ろう」と前向きに切り替えて進めてくれたことをとてもよく覚えています。

ーー「球なら球なりに」ってなかなかの名言ですね!

宍倉
「最高の球ゲーを作ろう!」と。

宮前
当時のゲーム性、すごく好きでしたね! みんなやってくれればわかると思うけど、テンポも良かったし面白かった。

宍倉
テンポ感はめちゃくちゃ良かったですよね。


  キャラクターが球だった頃のスクリーンショット

 

 

突然突きつけられた、
プロジェクト見直しの通告

ーー「もうダメかも……」と思うピンチはありましたか?

宮前
2016年11月ごろ、ゲーム事業部長が交代したタイミングで、プロジェクトの再確認が行われたんです。

この時点で、当初の想定以上に時間が掛かっていた『メギド72』は、当然議論の対象になって。本当に続けるべきか判断する為に、現状説明とか事業計画をプレゼンする事になったんです。

プレゼン後、今後どうするかのジャッジの時間になり、まずは「面白くなるのか?」と質問されました。「面白くなる」って言うしかないし、そう確信していたので、「面白くなります」と答えて。「いつ遊べるようになるのか?」という問いには、その場で計算して「(2017年)1月末」と答えました。

1月末にもう1度触ってみて、そこで面白くなかったら開発終了にするというジャッジが下り、その後すぐ宍倉さんに「1月末って言っちゃったから、1月末までに面白くするぞ!」って電話して(笑)。

 

ーーそう言われた時、どう思いました?

宍倉
これはまずいなと……。今までは、なんとか切り抜けてきたのですが、「面白くなかったらやめる」と言いきられたので、本当にその場合はプロジェクトが終了するんだろうなと思いました。

でも、面白いかどうかなんて、作ってみないとわからないですよね。その時一気にプレッシャーがかかりました。

宮前
2016年8月のOBTの結果を踏まえて、がらっと作り直すことを決めてから、キャラクターを3Dにすることと、ゲーム性にもテコ入れをしようってなったんですね。

そこから僕らとメディア・ビジョンさんのメインスタッフで企画を出し合って、何度も試行錯誤をしました。この流れでメギドのコア部分である『ドラフトフォトン』システムも生まれました。

11月ごろにデジタル化を進めることになり、メディア・ビジョンさんが作ってくれた画面イメージとルール説明をベースに、企画書としてまとめて、2016年11月のプレゼンに臨みました。
そのシステムが面白いか面白くないかは、やれるだけやって待とうと。

ーーそれはしびれますね……。1月末までに実装となると、時間がない……。

宍倉
実質2ヶ月で丸々新規をつくることになったので、かなり大変でした。しかも、12月の段階で全然面白くなかったんですよね。なにせ新しい発想だったので、ベストなUIはどんな形なのかがわからなくて。どんなにゲーム性がよくても、表現の仕方が間違ってしまったら面白くないものになってしまうので、延々作り直し、作り直し、作り直し。
何度もトライアンドエラーを繰り返していました。12月時点で面白くもないし、テンポも悪い。キャラクターは3Dだけど、見た目もそれほど大したことがない。「あと3ヶ月ちょうだい!」という感じでした。

厳しい状態が続いていたんですが、年が明けて1月20日くらいだったかな。本当にギリギリのタイミングで劇的に面白くなったんですよ。

宮前
「これならいける!」ってなりましたよね。

ーー劇的に変わった要因は?

宮前
全体的なブラッシュアップだったと思います。例えば、操作の順番だったり、変身するタイミングだったり、奥義の演出がわかりやすくなったりとか、そういったところの積み重ねですかね。

宍倉
グラフィックのブラッシュアップも同時に進んでいたので、全てが一気に噛み合いました。対戦機能もギリギリで出来て、入れられるかどうかは50パーセントくらいの確率でしたが、ちょうどぴったり間に合いました。奇跡的な着地でしたね。

宮前
そこからも更にブラッシュアップされて、プレゼン直前までにかなり綺麗になりました。肝心の『ドラフトフォトン』システムも、体験できる状態でプレゼン出来ました。当日はレビュアーにPvPもプレイしてもらったんですが、「面白い」と言ってくれて。

レビュアーから「実際に触ってみて面白いって思ったから、続けた方がいいんじゃない?」と意見をいただけました。忘れられない瞬間ですね。もちろん宍倉さんにすぐ電話しました!

宍倉
11時半スタートのプレゼンと聞いていましたが、12時半には電話がきて、早かったです。

ーー12月にリリースしてから数ヶ月経過しましたが、最近の『メギド72』の調子はどうですか?

宮前
今は良くもなく悪くもないと思っています。とてもありがたいことに、プレイヤーさんから高い評価をいただいていますが、ゲーム性が濃いので、そういう意味でいうと、面白さが伝わる前にやめてしまう方もいるかなと。現在、その部分を改修中です。

宍倉
実際の数字はまだこれからだという判断だと思います。ただ、プレイヤーさんからは今までにない反響があって、アツいものを確実に感じています。

ーー数字以上の熱量を感じられているんですね。しっかり遊んでくれるファンを掴みたいというのは狙い通りだったんですか?

宮前
僕の中では、もう少しライトに受け入れられると思っていました。世界観は中二感がありつつも、ゲーム自体は深みのあるRPGを目指していて、絵柄もアニメっぽくしたところもあったので、そういったものが好きな方にも遊んでもらえるかなと。

宍倉
ガチガチな対戦好きみたいな人以外にも、世界観だったり、キャラクターが可愛いとかかっこいいとか、そういったところでついてくれる方もそれなりにいると感じています。女性ファンもいますしね。


『メギド72』ディレクター宍倉氏(メディア・ビジョン)

『メギド72』の安定稼働を支えた
共通コンポーネント『Sakasho*』

*DeNAが開発運営しているゲームサーバー。アカウント管理やユーザーデータ管理など、ゲーム開発に必要な汎用的な機能を提供する。

ーー開発にあたって、DeNAが開発したSakashoをご利用になられたかと思うのですが、印象や、使い勝手はいかがでしたか?

宍倉
ソーシャルゲームサーバーには、一番の基本であり、絶対に外してはならない最も重要な部分があると思っているんですが、そこに対してかなりの安定と信頼感があります。

人数が増えてわーっとプレイヤーが入ると、サーバーが落ちてしまってしばらく動かせなくなるのはよくあることですが、Sakashoに関してはその辺がとても安定していると思います。導入にあたって最初に触った時の印象は「開発者を信用していないシステムだな」と感じました(笑)。でも、実際に運用してみたら「やっぱこれくらいじゃないとダメだよな」と思い直して……

最近になってようやく少し落ち着いてきましたが、年末ごろから運営の中でトラブルが続いてしまいました。改めて、運営システムの重要さに気づかされました。それを痛感した時に、Sakashoはすでにそういったことを通ってきた人が作ったんだと理解できました。

 

“やりやすい”関係性を築く秘訣は、
物理的距離を埋めてしまうこと

ーー宮前さんは開発中からメディア・ビジョンさんによく行かれていたそうですね。

宮前
最初はDeNAの中に自分以外のメギドの開発メンバーがいなかったので、メディア・ビジョンさんのオフィスに席を作ってもらって直行直帰して、月曜日だけDeNAに出社していました。そうこうしているうちにDeNAの中にも『メギド72』の開発メンバーが増えて、DeNA社内でシナリオの倫理チェックや、QAの打ち合わせが入り始めてからは、メディア・ビジョンさんに行く頻度を減らしたり、時間を限定したりというように切り替えていきました。

ーー物理的に離れていることから発生した問題はありましたか?

宮前

話せばすぐにわかることが、チャットだと伝わりづらいですね。僕は今でもすぐ電話しちゃうんですけど、人って文字で伝えるタイプと喋るタイプがいると思っていて。僕は喋るタイプなので、すぐ宍倉さんに電話しちゃいます。

ニュアンスが伝わらないとか、ちょっとしたことだけど確認ができなくて意思決定が遅れてしまうとか、そういったことがありました。離れていると、「来週火曜日のMTGで話しましょう」って先送りしちゃうんですよ。今思えばその辺はもっとフレキシブルにできたと思いますし、今後も改善できるといいなと思います。

宍倉
確かに、フロアが違うだけでも距離が遠く感じることもありますし、一緒のフロアにいて、何もしないでも近くにいるというだけでコミュニケーションが滑らかになって行くというのは単純に思います。

ーー様々な制約がある中でメディア・ビジョンさんに改修や変更をお願いしたと思うんですが、メディア・ビジョンさんの反応はどうでしたか?

宮前
正直に言うと、最初は距離感があるなと思ってたんですが、時間が解決してくれるところもありました。例えば球ゲー仕様に変更しようとなった時でも、「球のところに目がいかないようにしよう」とか、困難な状況の中でも常に前に進めてくれて。そういった部分に感謝しましたし、今も信頼しています。

ーー時間の経過と共に信頼を深めていったということでしょうか。

宮前
そうですね、よくランチに行ったり、飲みにも行ったし。「合宿」といってずっと話していたこともあります。

宍倉
一日中話をすることもありましたね。休日の朝から。

 

ぶっちゃけ、
パートナーとしてのDeNAの印象って?

ーー宍倉さんにお伺いします。ぶっちゃけメディア・ビジョンさんから見て、DeNAは付き合いやすいパートナーでしたか?

宍倉
かなりやりやすいクライアントさんだと思っています。

宮前
でも「こんなに口を出してくるプロデューサーは初めてだ」って言われたの覚えてますよ(笑)。

宍倉
それはそうですね! 確かに(笑)!

宮前
席を作ってもらったことも、メディア・ビジョンの福島社長曰く「プロデューサーが常駐することは今までになかった」そうです。

宍倉
いろいろなケースがある中で、宮前さんとは同じ目線で作っているという感覚があります。単に上からきたものを吸い上げて審査に通して、「ダメでした」ってなるんじゃなくて。

 

ーーやはり、必要な意見のぶつけ合いがあったんですね。考える時間を積み重ねて、ようやくここまでたどり着いて。

宮前
メディア・ビジョンさん側は、僕らが喜ぶものを作って納品して、僕らはリリースして広めなければいけないところがあると思っていますが、宍倉さんには「僕たちではなくて、リリースしてお客さんに喜んでもらうことがゴールだ」とよく伝えていました。そこが埋まるのにはやっぱり時間が必要で。文化の違いもあるし、会社自体のビジネスモデルの違いもあるのでそこはしょうがないかなと思います。

でも今は、福島社長もMTGに参加してくれていて、「このゲームを世の中に受け入れられるところまで持っていきたい」と言ってくれているので、そういう意味でいうと、両社でちゃんとタッグを組んで、同じ目線で同じ目標に向かっているなというのを僕は感じています。

ーーDeNAという会社について、宍倉さんから見て、率直に思うところはありますか?

宍倉
もう5年以上の付き合いがある中で、ずっと側から見ていた一人からすると「速い」ということを感じます。ひたすらどんどん変わっていって、成長して成熟して。失敗と反省を繰り返しているんだろうなと。その都度、進化しているんでしょうね。

 

3年以上苦楽を共にしたからこそ、
次のビジョンが広がる

ーーこれからの『メギド72』の世界の広がりは、すでにお二人の中にありますか?

宮前
細かな起承転結はこれからですが、最後のボスまでは決めていて、そこまでどのようなストーリーで行くかの大枠はできています。

宍倉
とりあえず登場キャラクターだけ決まっています。あとは中身をどう詰めて行くかですね。

ーーもし次、DeNAと新しいタイトルを制作することになったら、前のめりでまたやりたいですか?

宍倉
そうですね、是非!(笑)。やらせていただける機会があるなら、私はやりたいです、宮前さんと。お願いしますよ!

宮前
うれしいなあ。メギドはRPGだけで終わらせないっていつも言っているので!メギドの音ゲー、アクションゲーム……。『メギド72』はゲーム以外でもいろんな展開ができるように、敢えてキャラクターの設定もフラットにして、誰が主役になっても良いようにしています。

宍倉
もっとキャラクターたちを活かせるようにしたいですね。

宮前
まだまだやりたい事がたくさんありますので!よろしくおねがいします(笑)!

 


 

メディア・ビジョンさまとの共同開発で生まれた『メギド72』。3年半という年月、苦楽を共にしたメディア・ビジョンさまとDeNAの間には、なにか見えない絆があるように思えます。

インタビュー中、宍倉ディレクターと宮前との間には、終始和やかな雰囲気が漂っていました。そして今日も宮前は、足取り軽くメディア・ビジョンさまにご用意いただいた自席に向かうのでした……。

そんな熱いチームが心血を注いでつくる『メギド72』から、今後も目が離せません!

宍倉ディレクター、インタビューのご協力ありがとうございました!

 

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