【GDMゆく年くる年】多彩なクリエイター登壇で盛況だった勉強会も2020年はさらに進化!? 今年の締めくくりインタビュー実施

DeNAが主催する、ゲームクリエイター向け勉強会「Game Developers Meeting(GDM)」。自社他社問わず、多数のエンジニアやデザイナー、ディレクターなどが登壇し、最新のゲーム開発における技術や情報を、勉強会や座談会という形でお届けしています。

12月20日(金)には、2019年最後の回となる「GDM Vo.39エンジニア勉強会」が無事終了しました。そこで今年の振り返りとして、運営メンバーであるDeNAの藤村幹雄と髙橋彩に、実施して良かった点、運営上で苦労した点、登壇者や来場者から頂いた意見・要望などを聞いてみました。

2019年のGDM運営を振り返って

――まずはじめに2019年を振り返って、GDM運営で苦労した点と良かった点、気付いた点などを教えてください。

藤村イベント運営というのは、思ったより大変なのが正直な感想です(笑)。毎月開催ということもあり、GDMの主役であるご登壇いただいた皆さま、告知掲載など協力いただいたWEBメディアの皆さま、運営に協力してくれたスタッフに感謝です!

藤村幹雄
GDM運営チームのBOSS。公私ともにさまざまなゲームクリエイター、関係者と繋がりが深く、ゲーム業界での幅広い人脈を生かして登壇者を次々とアサイン。会場では司会進行や懇親会での積極的な交流も欠かさない。この人がいないとGDMは成り立たないほどのキーパーソン。出張先のうまいものと獺祭とラーメン大好き。

髙橋皆さまありがとうございます! もちろん当たり前ではありますが、毎月しっかりと開催が実現できたことは良かったと思っています。藤村さんの尽力もあって、さまざまな会社のクリエイターさんが登壇してくれました。

また、イベント管理サービス「Peatix」のGDMページに対するフォロワーさんが、約1年で1,000人以上増えたことも、とても嬉しい出来事ですね。

GDMの準備などのロジ周りに関しては、組織開発部のメンバーが交代で担当していますが、彼らのホスピタリティが本当に高くて、常に次を考えて動いてくれるので、進行もスムーズでとても助かっています。

髙橋彩
GDM運営リーダーおよびケータリング&デザート特別顧問。イベントに関連する準備や当日のロジ周りなど、事前の細かい調整をほぼ一人でこなす。Peatixの手続きや資料作成だけでなく、現場では常に動き回りイベントを円滑に進める、まさに縁の下の力持ち(裏番長)。ボードゲームでは類まれなる強運を持つ。

――運営する上で特に大変だったこと、工夫した点はなんですか?

藤村先にも述べましたがやはり、毎月開催という継続性ですね。他社のイベント主催者と交流した際に、皆さん継続開催の難しさを悩まれているといった声を良く耳にしました。

登壇者を含め、運営にご協力いただく方にもメリットがある内容にするため、日々悩みながら企画設計しています。また、社内の調整もまあまあ大変でした……(笑)。

髙橋:[su_highlight background=”#fcff9″]「DeNAのゲーム開発の本気さ」[/su_highlight]やGDM自体の認知度を広めることを目的として、これまでゲームイベントや技術者向けカンファレンスでブース出展をしていましたが、他の都市に遠征したときは設営も含めて、苦労したのを覚えています。

また、GDMを知らない人にも興味を持ってもらえるように、自社のオウンドメディアに案内ページやイベントレポートを掲載したり、目を引くような面白いノベルティグッズを企画して配布するなど、試行錯誤の日々でしたね。

GDMだけでなく「Unite Tokyo 2019」や「CEDEC 2019」など技術者向けカンファレンスの会場でも、ノベルティキャンペーンを実施。トートバッグや文庫型メモ帳などがオリジナルグッズが配布されました。

――主催、運営する上で嬉しかったこと、開催して良かった、やりがいを感じる点はどのようなところですか?

藤村立ち上げ当初は、GDMが業界内に認知されておらず、苦労も多かったですが、継続開催することで認知度が上がったタイミング、これまで参加されていない方々が初参加され、充実した時間を過ごされているのを見ると喜びを感じました。

また、社外の懇親会などで、GDMのことを知っていてくださり、会話の話題になるのも嬉しいですね。

勉強会後に実施される懇親会では、軽食を取りながら登壇者と直接交流できる場が用意され、多くのクリエイターが名刺交換をしながら毎回盛り上がっています。

髙橋イベント運営の裏方って、思ったより力仕事が多くて大変なんですが、実施後のアンケートで満足度が高い回答を読んだり、懇親会で登壇者と参加者が盛り上がって楽しんでいるのを見ると、それまでの疲れが吹っ飛びますね!

秋頃から実施しているSNSキャンペーンでは、勉強会や会場の様子を拡散してくれた方にノベルティグッズを進呈していますが、実際に使ってくれていたり、選ぶのを悩んでいるのを見ると、けっこう嬉しいんですよ。

――登壇者からイベント後にどのような意見、フィードバックを受けましたか?

藤村GDM立ち上げの大きな目的であった、ゲームクリエイターの[su_highlight background=”#fcff9″]「見たい、知りたい、会いたい」[/su_highlight]が実現できる場をつくることができたこともあり、職種によっては座談会など開催する場所やコミュニティも少なく、このようなイベントはありがたい、と言われることが増えました。

髙橋それはとっても嬉しいですよね。登壇していただいたクリエイターさんから「ぜひ第二弾を開催したいです」と言ってもらったり、持ち込み企画を提案してくれるクリエイターさんもいました。

――特に藤村さんは親交が深いクリエイターも多いので、いろいろな方面から意見や感想を聞いたのでは?

藤村確かにそうかもしれません。知り合いのクリエイターさんから再登壇の相談を受けたり、ゲーム業界で取り上げるべきテーマの打診などをいただけるのは、非常にありがたいですね。最近では「運営大変だと思いますが、ぜひ継続開催してください! 」とお願いされています。

――来場者や社内の人間からはどのような意見、感想がありましたか?

藤村GDMというイベントの名前は知っているけど、まだ参加したことはない方が、実際に行ってみたら学びも多く、同じ職種や課題を抱えたクリエイターと交流して「参加してとても良かった! 」「次回は同僚や知り合いも誘ってみます! 」と喜んでくれたのは、本当に嬉しかったですね。

回を重ねるごとに、少しずつ来場者は増加し、それに合わせて会場(セミナールームを合体させてます!)もだんだんと広くなっていきました。

――来場者からの実施後アンケートでは、どのような意見や要望がありましたか?

藤村ゲーム開発に携わっている方が多いので、これからのゲーム業界で必要になる技術や動向に関心が高い傾向がありますね。今後取り上げて欲しいテーマなど要望については、アンケートを随時参考にさせていただいています。ご意見を読みながら、私自身も勉強になることも多いです。

髙橋アンケートには、勉強会について「とても面白かった」「質疑応答の時間がもっと欲しい」など、率直なご意見やご感想をたくさん記入していただいています。すべて運営チームで目を通して、今後に活かしていきたいと思っていますので、ご期待ください。

――ちなみにGDMで提供されるフードやデザートもかなり凝っていますよね。これはどのように企画し、実現しているんですか?

藤村ここは髙橋さんの出番ですね!

髙橋はい! ケータリングなど軽食については、勉強会後の懇親会で食事をきっかけに話が盛り上がったり、華やかな見た目が会話のネタになって、より仲良くなってくれればいいな、と想像しながら企画しています。特にお寿司はGDMの定番なんですよ。

デザートは季節感を大切にしながら、流行りのスポットや話題の商品を雑誌やネットなどでチェックして決めています。会社が入っている渋谷ヒカリエのB2Fは、しょっちゅうパトロールしてるんです(笑)。渋谷スクランブルスクエアもオープンしたばかりなので、お店を回るのが大変です。

また、選ぶときの自分なりの鉄則は「私が食べてみたい! 」と感じたデザートを購入することです。自信を持って用意していますし、美味しそうに見えるようなデコレーションも、季節ごとに毎回工夫しているので、ぜひ注目してみてください!

登場したデザートの数々。実は男性の参加者にもかなり人気で、あっという間に完食状態!甘いものは別腹?

――来年のGDM運営について、それぞれが描く来年の抱負を教えてください。

藤村イベント開催に際して多くの方々の協力があり、ここまで継続できたことに本当に感謝しております。2020年からの新たな取り組みも検討していますので、楽しみに続報をお待ち下さい!

髙橋ご参加いただいている皆さまは、本当に勉強熱心で素敵な人が多いです。これまでさまざまなイベントに携わってきましたが、GDMは登壇者や参加者と距離が近いイベントなので、私にとってはHOMEのように大切に思っています。

来年も登壇者や参加者の皆さんに「また登壇したい」「参加したい」と思えるように、今後もより良いイベントにしていきたいと思っています。また、会場でお会いできるのを楽しみにしています。

――GDMは2020年も盛り上がりそうですね。ありがとうございました!

DeNAのモバイルゲーム開発のリアルな姿を世の中に伝え、クリエイター同士がカジュアルに交流できる場をつくる目的を掲げ、運営がスタートしたGDM。

社内の人間だけでなく、社外の多くのクリエイターが登壇してバリエーション豊かな勉強会が実施され、クリエイターが感じる「見たい、知りたい、会いたい」といったテーマを体現し始めています。

1年以上に渡り、運営側も手慣れてきており高いホスピタリティを発揮できています。勉強会の内容はもちろん、懇親会での積極的でとても盛り上がっているコミュニティに、ぜひ参加してはいかがでしょうか?

これまでのGDM関連記事をイッキ見!

過去にGeNOMに掲載された、GDM関連の記事リンクを時系列でババッと紹介!登壇資料を公開している勉強会もあるので、ぜひご参考ください。

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取材・文・撮影:細谷亮介

【インタビュー】プロデューサーとの関係値にも変化が!? 現役ディレクター陣に聞く、ゲーム開発現場での本音

DeNA主催のゲームクリエイター向け勉強会の【Game Developers Meeting】では、毎月さまざまな職種のゲストを招いて、ゲームクリエイター向けに勉強会や座談会が繰り広げられています。

去る2019年11月29日(金)に開催された「GDM Vol.38」では、ディレクター向けの座談会が実施されました。GeNOM編集部では登壇者に事前インタビューを行う機会を得たので、その内容をお届けします。

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◆参加者紹介

株式会社セガ・インタラクティブ
松永純氏

2002年にSEGAにプランナーとして入社。アーケードゲーム市場にて『三国志大戦』シリーズ、『戦国大戦』シリーズの企画原案、メインゲームデザイン、ディレクションを務める。その後、モバイルゲーム市場で本格RPGジャンルの草分けとなる『チェインクロニクル』を制作。このタイトルでは、企画原案、ゲームデザイン、ディレクションに加えて、キャラクター・世界観設定、シナリオ制作を担当。現在は各モバイルタイトルの総合ディレクションに従事している。CEDEC2019のアワードにて著述賞を受賞。

株式会社カプコン
山田倫之氏

モバイル開発部 MC第二開発室に所属。2001年コーエーテクモゲームスに入社。プログラマからキャリアをスタートし、MMORPGやソーシャルゲームのプランナー、ディレクターを担当。2013年カプコンに入社。スマホアプリのプロデューサー、ディレクターを経て、現在『戦国BASARA バトルパーティー』のディレクターを担当。CEDEC2014~2019、運営委員会プログラムワーキンググループゲームデザイン担当。

株式会社ディー・エヌ・エー
佐伯嶺

コーエーテクモゲームスを経て、2013年中途入社。『FINAL FANTASY Record Keeper』開発から携わり、運営開始後はディレクターを担当。現在はDeNAのゲーム事業部の企画を統括する部門で副部長を担当。
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ディレクターの担うべき領域

今回のインタビューでは、セガ・インタラクティブの松永純氏とカプコンの山田倫之氏に、「GDM Vol.38 ディレクター向け座談会」のテーマを深堀りつつ、GDM本番とは少し違った視点で、ディレクターとしてゲーム開発に携わりながら感じる思いや苦悩、これからのディレクターの在り方などを伺いました。聞き手はイベント本番でモデレーターを務めた、DeNA佐伯嶺です。

終始盛り上がったインタビューでは、DeNA佐伯(写真右)が聞き手となり、
松永氏(写真左)と山田氏(写真中央)が快く質問に答えてくれました。

佐伯嶺(以下、佐伯:それではまず最初に、先日の事前MTG(と言う名の飲み会?)での振り返りをしながら話していきましょう!

山田倫之氏(以下、山田氏:最初は「そもそもディレクターって、どんな立ち位置なんだろう?」というクエスチョンから始まりました。各社・各開発チーム内でもそれぞれ立場が違うため、ディレクターがどんな役割を持っているのか、まずはお互いの認識のすり合わせをしましたね。

松永純氏(以下、松永氏:そうそう。その中で特に楽しかったのは「社内外の垣根を超えたドリームチームを作ろう!」といった話題でした。

佐伯:その話は盛り上がりましたね!

松永氏:ですよね! 現在のゲーム市場の課題なども含めて、最終的にどうすれば自分たちが一番面白いゲームを作れるのかを考えたときに「まずは垣根を超えていこう!」といった話で共感できたのは、非常に嬉しかったですね。

佐伯:未来に向けて、会社の枠組みや垣根も超えたチームで、ゲームを作れたら楽しいですよね。ちなみにゲームを作ること、そして売ることについて、ディレクターとプロデューサーの役割の違いはどのように感じていますか?

松永氏:本質的には同じだと感じています。ゲームはエンタメなので、基本的に面白くなければ売れないですし、その面白さをしっかり設計するのがディレクターで、そのゲームがどうすれば世の中に広まるのかを考えるのがプロデューサーだと思っています。

ただ、昨今ではディレクターのやるべき領域は広がってきており、面白さを伝えることもディレクターの仕事になりつつあるので、昔よりもハッキリとした区別はしづらくなっています。

山田氏:その部分は自分も感じています。「開発チームをまとめるのがディレクター」「ゲーム情報を外部に発信するのがプロデューサー」と役割は区別されていて、本来進むべき方向は違うのですが、[su_highlight background=”#fcff99″]「面白いゲームを作り、プレイヤーに楽しんでもらうこと」[/su_highlight]を大目的として、時代に合わせて両方の目線がどちらの職種にも必要となっているのは、確かだと思います。

佐伯:現在のスマートフォンゲームは、アプリのバージョンアップやアップデートが頻繁に行われますし、作りながら売ることを考えるといった、開発と運営のどちらの知識も必要とされているため、ゲームディレクションの難易度は高くなっていますよね。

松永氏:ええ、担当領域も広くなり、複雑になってきています。

佐伯:そうなると、昔ながらの職人気質なディレクターのように「自分の方針を曲げず、領域だけ守る」スタイルでは、壁にぶつかることも多いと思います。

山田氏:もちろん、そのような思想の人もいまだに現場には多いですし、必要ではあります。ディレクターが中心となって稼働しているプロジェクトでは、実はサポートに強いアシスタントディレクターのような人が側にいることが多いんですよ。

松永氏:そういえば確かに! スケジュール管理やチームをバランス良くまとめる存在は大事ですよね。

佐伯:なるほど。小さなチームで作るプロジェクトでは、ディレクターが「俺が全部やる!」みたいにリーダーシップを発揮していましたが、大規模開発のタイトルが多くなった最近では、ディレクターの得意領域以外の部分は、他の人に任せる運用が増えているということですね。

山田氏:さすがに100人を超える規模の開発チームでは、一人のディレクターにかかる負荷が重くなるので、やるべきことを細分化し、それを信頼できるリーダークラスに任せるのがベターだと思いますよ。

ゲームづくりの面白さを感じる瞬間

佐伯:このあとの本番でもテーマに上がる予定ですが、お二人がゲームを作っていて面白い、ディレクターやってて良かった、と感じるのはどんなときですか?

松永氏:プランニング時のかなり手前の段階にはなりますが、一番良い企画を立てられた瞬間や、全体の設計がまとまったときが、個人的に一番気持ち良いですね。

セガ・インタラクティブ 松永純氏

佐伯:ちなみに、最初に考えた企画をほぼ変えずに、ゲームを作り続けることって可能ですか?

松永氏:ええ、そのまま作り上げるのがディレクターの仕事ですからね。とは言っても開発しながら仕様もシステムも、ガラッと変わってしまうことも良くあります……(笑)。

山田氏:確かに当初の企画通りに作り続けるのは大変ですよね。私は企画を立ち上げて形になり始めて、完成版が見えてきたと判断できる状態を見たとき、ディレクターとして充実した気持ちになります。もちろん、リリース後にプレイヤーさんに「面白かった!」と言ってもらえることも嬉しいですよ。

佐伯:やっぱり作る過程は楽しいですよね。最近のゲーム開発では、売ることを考えつつ、要件に合わせて作ることはかなり難しくなっていますが、その中で自分なりのカラーを表現したり、作りたいものにこだわるための苦労はどんな部分ですか?

山田氏:すべてをバランス良く、納得できる落とし所を見極めるのは、今でも苦労しています。期限を守って中途半端なタイトルをリリースして失敗するより、納期を延ばしてでも、さらにクオリティの高い作品を作りたい信念を、プロデューサーや役員クラスのメンバーに進言することも重要です。

ただ、ディレクターはアーティストではないため、会社に求められているクオリティに対して、一部分が100点満点で、もう一方が50点という結果では説得力がありません。どちらも平均で80点を目指すような、バランス調整は必要だと思いますね。私は比較的バランス型だと思いますよ。

佐伯:特化して一点突破するよりは、バランスを意識しながら取り組むことも考慮しているんですね。

山田氏:そうですね。一方でカプコンには、クオリティを超重視して「絶対に実現したいから、予算と期間を確保して欲しい!」とプロデューサーと熱く議論しているディレクターもいますよ。

そういえば松永さんは現在、会社の役職も兼任してるので、自身の中でジレンマを抱えているように見えますけど……(笑)。

松永氏:そうそう、最近バランスが取れなくて……役職辞めたいな……って(泣)。

山田氏:どうしてもクリエイター側の気持ちが強くなってしまうと(笑)。

松永氏:それもありますし、逆に我慢している自分に気づくことが多くて。チームアップに関しても、自分の思い通りにしようと思えば可能ではありますが、他の運営タイトルに気を使っていると、自分のワガママさが消えていることに気付いてしまい、なんだか複雑な気持ちになったんです……(泣)。

山田氏:やはり部長という肩書のせいで、本人が気軽に発言したことがメンバーには「部長が指示、命令している」ように伝わってしまうのかもしれないですね。

佐伯:部長から「マネージメントされている」ような印象も受けるんでしょうかね。

松永氏:そうかもしれないですね。最近では、役職関係なく気を使わずにコミュニケーションを取ってくれるメンバーと開発することがとても心地いいな、と感じています。

佐伯:リーダーとしてのディレクター、クリエイターとしてのディレクター、と両方の立場を重視しながら、バランスを取るのは難しい局面も多いようですね。

アイデアを共有するまでは孤独?

佐伯:これも本番時にも聞いてみたいのですが、会社の中でディレクターとして孤独を感じるときはありますか?

山田氏:ディレクターだけでなく、プロデューサーも少なからず孤独な部分を持っていると思いますよ。決めることに関しても大勢から意見を聞きつつ、最終的にディレクターが決断するときには、結構勇気が必要です。

残念ながら、チーム全員の意見が完全一致することは少ないので、一人で決めなければならない場面では、孤独を感じるのかもしれません。

カプコン 山田倫之氏

松永氏:ディレクターは開発中でも少し先のことを考えるべきであり、その時点では、自分の頭の中でまとまったイメージは自分だけしか持っていないので、周囲にそれを共有できるまでは、確かに孤独です。完成しても、そのあとの運営でまた、先の計画を考え続けるときに孤独を感じたり。

山田氏:確固たるアイデアを持っているのは、その時点では本人しかいないので、それを共有して賛同してもらう作業を繰り返して、チームの足並みを揃えるまでが大切ですね。

松永氏:そうですよね。自分の中に企画やアイデアがあるだけでは、プロジェクトは成り立たないので、それを関わるメンバーに説明、共有して進行方向が本格的に決まったときが「俺、孤独じゃないんだ!」と安堵できる瞬間と言えるかも知れません。

佐伯:時期によっては「お、今はディレクターが抱えているな!」って周囲が感じるときがありますからね。

山田氏:先ほど松永さんも話していたように、常に半歩先を見ながら、自分だけが持っている情報を整理しつつ、うまく共有してチームをコントロールしていきたいですね。

松永氏:セガの昔ながらの開発現場では、作りながら考えていくカルチャーがあって、企画書もかなり簡潔で、ディレクター自身にもゴールが見えていないことが多かったです。そんな状況だと逆に、実際に現場のメンバーと話し、一緒に悩みながら作り上げていくので、作る楽しさが強い側面がありました。

でも最近では、確固たる完成形をディレクターが持ち、それを随時共有しながら作っていく開発スタイルが多く、ディレクターが必ずボールを持たなくてはならない現場が、大変だとは思いますね。

佐伯:メンバーからスーパーマンのように、すべてを要求されるのはキツイですよ……(笑)。

山田氏:まあそうは言っても、過去の現場では自分たちがディレクターに同じようなことを求めてましたし……(笑)。その立場になってはじめて気付くことも多いですよね。

佐伯:自分もディレクターになったときには「こんなに仲間っていないんだ……想像していたのと違うぞ……」って落胆したときもありました。

松永氏:そんな孤独な時期に、プロデューサーが側にいると、対等に話せて助かることもありますね。

山田氏:ええ、一歩先の話を誰かと共有できることは嬉しいですね。

求められる能力や視座

佐伯:昔のプロデューサーとディレクターの関係性に比べて、最近ではお互いが違う立ち位置が増えてきたため、その部分も孤独感に繋がっているんですかね?

松永氏:もしかしたら分業感が増しているためかもしれません。昔のプロジェクトではプロデューサーとディレクターが1人ずつのチームがメインだったのですが、最近ではプロデューサーだけでなく、ディレクターやPMも複数人が配属されていることが多いです。

同じ役割を持つメンバーが複数になると、必ず真ん中にしっかりと旗を振る人が必要なので、そこで孤独を感じる可能性はありますよね。

佐伯:そういえば昔の開発現場には、PM(プロジェクトマネージャー)って存在していませんでしたよね。私はDeNAに転職してきたときに初めてPMを知ったんですよ。そういった専門性を持つ職種も増えてきましたね。

山田氏:数人で作るチームなら、一人ひとりのスケジュールを確認する必要もないですが、大規模開発では、全体の見方や管理方法も変わってきて、どうしても細部まで見れなくなります。そうなると同じディレクターでも、視点や求められている能力も全く変わってきてしまいますね。

佐伯:本当にそうですね。コンシューマとモバイル、開発の規模感によっても全く違いますからね。育成に関しても、単純に「ディレクターを目指そう」ではなく、過去の経験や将来的なキャリアを描いていくことが重要になりそうです。弊害としては、社内で似たようなディレクターがいなくなることですかね。

松永氏:本当にいないですね~(笑)。プランナーからディレクターに、プログラマーからディレクターになるといった、その人自身がこれまで辿ってきたキャリアによっても違いますし。

ですので目指す道としては[su_highlight background=”#fcff99″]「あの人のようなディレクターを目指すべき」[/su_highlight]と示したほうがわかりやすいのかも知れませんね。

佐伯:それこそ冒頭で話した「垣根を超えるドリームチーム」のように、社内での自分に合うロールに対する疑問や、社外で同じように孤独を感じているディレクターについて、もっと情報交換ができればいいなと思いますね。

山田氏:できれば、そんな取り組みをゲーム業界全体で実現したいですね。

松永氏:本当にそれは大賛成です。クリエイターには、絶対的にその人に合った作り方って存在しますから。ちなみにうちでディレクター報告会とかをすると、どれだけフォーマットを作っても、報告の仕方がバラバラになります(笑)。

そもそもプロジェクトで大切にしていることも違いますし、進め方も違うので、報告内容も変わるのは当然ですよね。でもそれに対して無理に合わせることもなく、それぞれが違うことはむしろ面白いことだと思っています。

山田氏:プロデューサーの場合、予算や売上の報告をする相手は、マネージャークラスの人でもあり、どうしてもその話が中心になりますが、ディレクターは担当タイトルのどの部分の開発が進んでいるのか、というゲーム内部の話になってしまうので、報告の仕方は当然変わりますよね。

佐伯:そのあたりの違いもあって「あの人は果たしてイケてるプロデューサー・ディレクターなのか?」という判断をするのも難しくなっています。前任ではうまく立ち回っていたのに、新規タイトルで失敗してしまったり、マネージメントをする立場での判断も、ディレクターの難易度は上がっている気がします。

山田氏:最近ではディレクターが単独でなんとかできる時代ではないですから。プロデューサーやPM、リーダークラスとの密接なチームワークが大切になっているのではないでしょうか。

『チェインクロニクル』書籍出版の経緯

佐伯:またまた少し話題を変えて。松永さんは書籍「チェインクロニクルから学ぶスマートフォンRPGのつくり方」を執筆していますが、手がけた経緯を教えてもらえますか?

松永氏:書籍に関しては『チェインクロニクル』リリースからしばらくしてすぐ、執筆して欲しいと依頼があり、そこから約5年間も引っ張ってからの出版となってしまいました(笑)。初期の段階だと、話せないことも多くて……。

ただ運営を長く続けていく中、自社でシステムを流用した他のタイトルがリリースされたこともあり、今さら秘密にすることも少ないだろうと、その技術を若い方たちに共有したいと考えて、CEDECでのセッションで発表しつつ、情報を書籍でまとめて出版することになったんです。

山田氏:ディレクターが実際の業務について外部に話してくれることは、とてもありがたいですよ。

佐伯:そうですよね。ちなみに松永さんの書籍は部下やメンバーに「読んでみて」と伝えてないんですか?

松永氏:いや、恥ずかしいのであまり言ってないです(笑)。社内外で買ってくれた方からは声をかけていただきました。チョット提案なんですけど、もし良ければ、他社のゲームディレクターもひとつのタイトルを作りきったら、一冊このような本を書いてくれないですかね(笑)。

山田氏:そうそう! そういう流れができたら楽しいですよね。

松永氏:「分かる分かる! そこって実際大変だよね」といった、ディレクターあるあるや、悩んだり、孤独な部分を共感してほしいんです。

この本を執筆するときに、当初ロジックやメカニクスが中心のネタを考えていたんですが、それだけでは説明しきれなくて、生々しい出来事も書いてみたら、意外と反響が大きくて良かったと思っています。

佐伯:このような本がどんどん出版されれば、もっと体系化されて、ゲーム業界全体が引き上がっていくと思いますよ。

松永氏:自分も同じ意見ですね。プランナーに関する書籍は少しずつ増えているのですが、ディレクション領域に関しての書籍はほとんど販売されていないので、もう少し他のディレクターの経験論が外部に発表されると嬉しいですよね。

山田氏:本当にそう思います。世の中には多種多様なゲームディレクターがいるので、未知のディレクション手法を知ることもできますし。

佐伯:実はディレクター同士の飲み会の席でも、あまり仕事について話さないんですよね(笑)。外部メディアでは、プロデューサーのインタビューは多いんですけど、ディレクターは少なくて……。

山田氏:その原因は、ディレクターは「これが正解だ!」と思って仕事してるので、他の人から見て変わっていると気付かないからではないでしょうか(笑)。

進化する技術に合わせた遊び方を追求

佐伯:お二人とも、コンシューマ開発の経験も豊富だと思いますが、コンシューマとモバイルのゲーム開発の違いに関して思うことはありますか?

山田氏:現在ではコンシューマでもパッチやDLCなど、オンライン接続が必須なコンテンツも増えています。また、端末の性能が上がり、モバイル向けでも高クオリティのゲームが増えているので、近い将来のゲームの姿は「プラットフォームが違うだけ」のスタイルになっていくのではないでしょうか。

佐伯:確かにモバイルゲームも、以前はスピーディーに開発できたのに、現在ではコンシューマと変わらないくらいの開発規模で時間やコストも膨大になってきていますよね。

山田氏:ええ。タイトルの供給が増えれば、当然プレイヤーの目も肥え、ただポチポチするだけのゲームに飽きてくるため、求められているクオリティはどんどん上がっています。

松永氏:そうやって徐々に開発コストが膨らんでいく中で「何を本当に表現したいのか、何をプレイヤーに届けたいのか」といった絶対に揺らいではいけない部分も、当然変わってきていると考えられますね。

山田氏:その状況で「ハードの性能に合わせてグラフィックが良い」だけのゲームに留まらず、ユニークなアイデア勝負のゲームが生まれてきたりと、進化の方向は決してひとつではないと感じます。

佐伯:本当にそう思います。それでは最後に、今後作ってみたいゲームはどんなものか教えてください。

山田氏:私はじっくりと頭を使うゲームを作りたいですね。

松永氏:私はやっぱりRPGかな。今後もゲームの形が似通って、プラットフォームの区別なく混在していく中でも、一番楽しい遊び方を追求していきたいですね。

山田氏:スマホって普段ずっと持ち歩いている身近なデバイスなので、生活の一部に溶け込むようなRPGとか面白そうですね。

佐伯:最近ではスマホの特徴を生かしたタイトルも出てきていますよね。過去に私は、主人公が自分の体調と連動していて、血圧や血糖値を図りつつ、太っているとデバフがかかるような企画を考えたこともありましたね(ボツになりましたが)。

松永氏:それはなかなかユニークですね! その時代の技術に合わせて作れるゲーム開発はやはり面白いですよ。いつまでも飽きないですしね。

山田氏:技術もどんどん進化していくので、ゲーム開発の将来がとても楽しみですね。

佐伯:ありがとうございました。それでは本番に向かいましょう!

【イベントレポ】令和時代を生き抜くゲームディレクター談義:歴戦ディレクターの「これまで」と「これから」

取材・文・撮影:細谷亮介

【ナカノヒトTalk #004:アナリスト中川友喜】Kaggle初挑戦で金メダル! 常に付加価値を高める意識作りの秘訣

DeNAのゲーム開発の現場には、どんな人が働いていて、どのような思いを持って仕事に取り組んでいるのかーー「ナカノヒトTalk」は、社内のさまざまな職種の人へのインタビューを通して「人となり」をお伝えする特集です。

今回の「ナカノヒトTalk #004」では、分析部でマネージャーを務めるアナリストの中川友喜に、社内で驚きの声も多かったKaggle初挑戦でのメダル獲得に関して、話を伺いました。

最近では新設されたユーザーインテリジェンス部の業務も兼任し、今年3月には待望のお子さんも誕生。公私共に忙しいながらも充実した毎日を過ごしている、彼の人となりをのぞいてみましょう。

分析部マネージャーと
ユーザーインテリジェンス部を兼務

――お忙しい中ですが、本日はよろしくお願いします!まずはじめに、最近のお仕事について教えてください。

これまで担当してきた分析部でのマネージャー業務に加えて、4月からは新設されたユーザーインテリジェンス部で、さらに幅広く分析の仕事を兼務するようになりました。

もちろん、引き続き分析部のマネージャーとしても、組織の課題解決やメンバーのサポートを担当しています。

――ユーザーインテリジェンス部では何を?

新規開発中のゲームタイトルに対して、投資承認の場で関係者が皆納得した上で、よりよい意思決定を行うための支援をすることをミッションとしています。経営の意思決定に直結する業務が多く、単純に分析力だけではなく、より良い意思決定を行うにあたって、理想的なプロセスとはどういうものであるかなど、深く考えることが必要になっています。

ヒットの確率を1%でも高く!ゲームの“面白さ”を科学する、DeNAの新たな挑戦【ユーザーインテリジェンス部 小東祥】

――兼務で大変だと思いますが、中川さんが仕事を進める上で、大切にしていることはなんですか?

自分が関わっている業務の中で、いかに付加価値を高めるか、ということを意識しています。組織としての成長だけでなく、個々の仕事に対しても、少しずつでもレベルを上げていくために、小さなチャレンジを重ねています。

Kaggle初挑戦で金メダルを獲得

――それでは本題です! 今年の3月にKaggle初挑戦で金メダル(9th place)を獲得したことについて、苦労した部分や気づいた部分を教えてください。

自分が初挑戦したKaggleのコンペは、いわゆる電線と呼ばれる「架空線」に取り付けられたセンサーの信号データから、異常を検知する仕組みを作って、その精度を競う内容です。

このコンペには、全世界で約1,500人ほどの参加があり、自分はチームではなくソロ(1人)で挑戦して、その中で9位を獲得しました。

今回の挑戦は、まったくの未経験からのスタートだったため、まずはKernelsやDiscussionなどに公開されている他の参加者の解法やソリューション、議論を参考にしました。

また、コンペのお題に似ている「信号から異常を検知する」トピックや、それに関連する論文に目を通し、ネットや本で情報を得ながら、ひたすら試行錯誤を繰り返したことを覚えています。

――かなり勉強されていたのでしょうか?

DeNAでは、業務時間中にkaggleに時間を使える制度(kaggleランク制度)があるのですが、対象はいわゆるkagglerと呼ばれるAIシステム部のデータサイエンスチーム(※1)になります。

※1……【データサイエンスの競技者”Kaggler”が活躍する職場】社内での立ち回りやエンジニアやアナリストとの関わり方、今後のビジョンが語られた

自分はその対象外なので、業務外のプライベートな時間を使ってコンペにチャレンジしたんですが、その費やした時間が、トップランクのKagglerと同じくらいと、周りにツッコまれてしまいました(笑)。

――相当な労力をかけてメダルを獲得したということですね。そういえば、中川さんって8ヶ国語を操ると聞いたんですが……。

学生時代に必要にかられて勉強していただけですよ(笑)。普段は日本語で、Kaggleの勉強のときは英語を使っています。

――金メダルを獲得してから、その後の周囲の反応はどうですか?

獲得したばかりのときは、社内だけでなくSNSでつながっているKaggleコミュニティの人たちから、お祝いの言葉をたくさんいただきました。社内では「突然現れた新人がメダルを獲ったぞ!」とザワついていたようです(笑)。

獲得してから以降も、自然言語処理(NLP)や音声認識、画像認識など、引き続き複数のコンペに参加して、メダルを複数獲得することができました。

――現在では、どのくらいKaggleに時間を費やしていますか?

これまでは、家に帰ってKaggleをやって寝る、休日もほとんどKaggleをするような生活だったのですが、子供が生まれたことと、担当する業務量も増えてきているので、最近はなかなか時間を使えていませんね……(泣)。

――社内のKagglerたちとも仲良くなり、Meetupにも参加しているとお聞きしましたが。

以前DeNAで開催した「Data Analyst Meetup」に参加しないか、と声をかけていただき、一緒にパネルディスカッションをさせてもらいました。

おかげさまで社外のアナリストとも交流することができ、仕事内容や課題、チャレンジしていることを共有することができました。

――当時、Kaggleに挑戦しようと思ったきっかけは?

社内では2018年にKaggle制度が導入されましたが、当時はKaggleの存在は知っていたけれど、あまり興味はなかったんです。

そんな中、分析部内でもスキル向上のためにKaggleを始める人が増え、今後さらにバリューを発揮するために、積極的に挑戦していく動きになっていきました。

自分はマネージャーとして、必要な知識として習得しておかなければいけないと考え、スタートしたのがきっかけですね。気付いたら思っていたよりハマってますが……(笑)。

――ちなみに、Kaggleをはじめて自分の中で変わったなと思うことはありますか?

これまでは、Kaggleで扱うデータサイエンスの問題に対しての知識・知見がほとんどなかったので、ノウハウを蓄積できましたし、Kaggleに関連した新しい人脈も作ることができました。

もちろん、成績ではまだまだトッププレイヤーの足元には及びませんが、Kaggleで習得した解法を仕事に生かすことができたり、課題の整理や、これまで解決できなかった難題を解けるようになったことは嬉しい限りですね。

――今後チャレンジしていきたいこと、考える将来像などを教えてください。

これまでも分析部は組織として事業の課題解決に貢献してきたと思っていますが、今後はさらに分析を通じて解決できる課題の領域やレベルを拡大していきたいと考えています。

そのために、部として最重要視している「ビジネスに貢献する」という価値観を守りつつ、広く深く分析技術を習得した上で、これまでうまくアプローチできていなかった課題解決にも取り組んでいきたいと考えています。

またDeNAの分析部を、取り組んでいる分析の技術レベルが高いというだけでなく、そういったハイレベルな分析を当たり前のように事業の意思決定やサービスの改善に還元できている世界を作り、社内外に誇れるような組織(※2)にしたいと考えています。

※2……【DeNA分析部特集Vol.5(前編)】未来を予測し、最適解を導き出し続ける組織 〜分析の高度化に向けた次のチャレンジとは〜

子供が生まれて生活にも変化が

――ちょっとプライベートなお話をさせてください。待望のお子さんが生まれたと聞きましたが?

そうなんです!今年の3月に子供が生まれて、だいぶ生活が変わりました。昼間は妻が子育てをしてくれていて、休日は2人で協力して子育てを頑張っています。

分析部では去年がベビーラッシュで、パパママ社員が増えました。子供が生まれる前は「プライベートと仕事」のバランスを重視し、働きやすい環境を作ることは大事だと、頭では理解していたんですが、実際に自分の子供が生まれたら、より実感がわきましたね。

――小さい子供を持つ社員が多いチーム内で、残業を減らすことに対して何か工夫をしていますか?

去年マネージャーに就任したときから、メンバー全員で業務の効率化や残業時間を減らす取り組みは続けていて、グループとしてかなり改善してきたな、と思っています。

開発・運用タイトル数の増加に合わせて、工数も増えていくので、削減の仕組みやアサインの調整など、効率化を考えて全体で取り組んでいます。

――ちなみに、お子さんをアナリストやKagglerにしたいと思いますか?(笑)。

今は特に考えてないですね(笑)。本人がやりたくて、のめりこめることができればいいな、と考えています。メンバーに対しても「これをやりなさい」という強制はしないですし、得意なこと、仕事としてやるべきことを自分で判断し、そこに全力でコミットして欲しい、というスタンスです。

――今日はありがとうございました。

インタビュー・執筆:細谷亮介
編集・撮影:佐藤剛史

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GeNOM(ゲノム)とは

DeNAのゲームクリエイターを様々な切り口で紹介するメディア(運営:株式会社ディー・エヌ・エー)です。ゲーム開発の現場で生まれる様々なエピソードや、クリエイター紹介、イベント紹介などを通して、DeNAで働くメンバーの”ありのまま”をお伝えしていきます。

GeNOMの最新情報は、公式Twitterアカウントにて確認いただけます。ぜひフォローをお願いします!

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【ナカノヒトTalk #003:データエンジニア岩尾一優】自分に、そしてメンバーにいつも正直であること。プライベートでは子育てに奮闘中!

DeNAのゲーム開発の現場には、どんな人が働いていて、どのような思いを持って仕事に取り組んでいるのかーー「ナカノヒトTalk」は、社内のさまざまな職種の人へのインタビューを通して「人となり」をお伝えする特集です。

今回の「ナカノヒトTalk #003」では、分析部データエンジニアリンググループのマネージャーとして活躍する岩尾一優にインタビュー。

マネージャーを務めながら採用活動にも積極的に取り組んでおり、岩尾との面接が決め手で入社を決めたメンバーも多いのだそう。そこで、彼のコミュニケーション能力の秘密に迫りながら、普段の働き方で心がけていることや、プライベートの過ごし方についても、根掘り葉掘り聞いてきました。

全社横断の分析組織を兼務

――本日はよろしくお願いします! それでは最初に、最近のお仕事について教えてください。

こちらこそ、よろしくお願いします。まず、仕事面で最近大きく変化があったのは、全社の機能を支えるシステム本部の分析推進部と兼務になったことですね。これまでと同じく、楽しく業務をしながらも、考えなければいけないことも増えました。

特に、これまでゲーム事業部の中で行ってきた分析業務の効率化・高度化を全社にいかに伝播していくかなど、どうやって全社のデータ活用水準を高めていくかを考える機会が増えたかな、と思います。

また、全社内でオンプレミスで動いている機能を、すべてクラウドに移行するプロジェクトに関わっていることは自分にとって、大きなチャレンジです。

※オンプレミス:企業などが情報システムの設備を自社で保有、運用すること。

オンプレミスに強みをもつDeNAはなぜクラウド化を決めたのか? その舞台裏と今後の展望

今回のクラウド移行は、全社的にも大規模なプロジェクトで難易度も高く、分析部のデータエンジニアリンググループが環境移行を担当する部分も大きいんです。

新たなインフラ部分は専門部署が用意してくれますが、その他にもデータ移行やデータパイプラインの移行など、本来のアナリストのスキルセットとはかけ離れた技術も必要とされるので、データエンジニアとして、手厚く介入するようにしています。

面接では一緒に働くことを強くイメージ

――それでは本題なんですが、最近は面接官としても大活躍されているという噂を耳にしたんですが……!?

そうなんですか!? 自分がまず面接のときに重要視するのは「自分と働きたいと思ってほしい」ということです。

候補者の方は、DeNAだけでなく複数の会社を受けているはずですし、自分が「ぜひ入社して欲しい」と思えるような方は、他社でも必要とされる人材だと思うので、多くの会社の中から自分(DeNA)を選んでもらえるように意識しています。

そのためにも、面接の前準備については、事前に共有されるレジュメ(履歴書/経歴書)も丁寧に読み込みながら、どの部分を深く質問していくかなど、ある程度シナリオを考えています。

――面接時の会話で心がけていることなどありますか?

その人の特化した部分を探すようにしています。エンジニアリングに強みを持っている方には、アーキテクチャ設計図をホワイトボードに描いてもらうなどした上で「この部分、こういう設計も考えられますが、どうしてこの設計を選択したのでしょうか?」というような聞き方をするなど、ディスカッションに近い面接をしています。

また、ビジネスマンとして動くのが得意な人は、システム構築だけでなく、当時の導入や展開について話してくれる傾向が強いので、社内でどんな摩擦が起きたかなど、苦労した部分の質問に切り替えるときもあります。

――面接ではどの点を重視されているのでしょうか?

まず、DeNAという会社の文化にマッチできるのかを考えます。具体的には、DeNAの行動指針であるDQ(DeNA Quality)を理解・体現できることがマストだと思っています。そして、課題解決に関する質問に対しての「回答の目線の高さ」で差がつくこともありますね。

※DQ(DeNA Quality):チームとして最大限のパフォーマンスを発揮するために掲げられた、全社員に必要な共通の姿勢や意識(「こと」に向かう・全力コミット・2ランクアップ・透明性・発言責任)

また、課題にぶつかったときに「上司に報告して終わり」ではなく、メンバーを巻き込んだり、解決するためのプロトタイプを作って提案するなど、未来を見据えて動ける人は強いと思いますよ。

――チームメンバーとの相性の組み合わせも考慮しますか?

もちろん。最近入社が決まったメンバーは、バランス感覚に優れてどっしりと構えるタイプの人で、これまでチームにいなかったタイプです。サッカーで例えるとセンターバックやキーパーのような役割を期待しています。

ちなみに、よくチーム編成について話す時に「そういえばこのチームって、キーパーいないよね」というようにサッカーのポジション、フォーメーションに例えて話すことが多いんですよ(笑)。

――過去に出演したインタビュー記事の反響についてはどうですか?

紹介した記事を読み込んで来てくれている方も多いです。ありがたいことに、これから入社する方も自分の記事を読んでくれていたそうです。最近では逆に、こちらから私の登場している記事を事前に紹介し、一定の理解をしていただいた上で面接に臨んでいただくこともあります。

【DeNA分析部特集Vol.3】データエンジニアリンググループ発足の狙いとは?MLOps導入や新技術によるコスト削減などで事業貢献を目指す

また、両親には自分が載った記事を必ず報告しています。親は「有名人になっちゃって!」と無条件に喜んでくれていますね(笑)。

あとこれは余談ですが、某BIツールの会社から「GeNOMの記事見ました!」と連絡を受け、実際に社内のデータ活用水準を高めるためにそのツールを導入して、一緒にPoCを始めようと考えています。それを考えると、記事の反響も大きく、少しずつ活用ができていると思いますね。

自分に、そしてメンバーに常に正直であれ

――マネージャーとして、普段からメンバーとのコミュニケーションで心がけていることはありますか?

常に、自分の意見を正直に話すことを心がけています。多少の議論に発展して、仮にちょっと気まずい雰囲気になったとしても、自分の考えとその理由は率直に、相手が誰であろうと伝えるようにしています。

また、メンバーへの期待レベルについては、当人と入念にすり合わせていて、チームがどう成長していくべきか、大きなビジョンと整合して、本人のWILLと合致させることを徹底しています。

現在はチームが拡大フェーズに入っており、自分がすべてをチェックすることができないため、間接マネジメントをしないと、組織も発展していかないと感じています。メンバー自身が、誰とどのような調整をして進めていくのかを考えて、自走してほしいですね。

――グループの課題はありますか?

今期はPM(プロジェクトマネージャー)的なスキルが足りていないと感じています。技術的には長けているメンバーは多いのですが、全体を俯瞰して見て、適切に優先順位をつけることができれば、もっと広範囲を任せることができますね。

スキルレベルは明確に数値化できるわけではないので、どんな行動や習慣ができているか、など可視化できる部分と、未来像を定義しながら1on1でフォローアップしています。

あとは、暇を見つけてコーヒーブレイクをしていますね。自分がメンバーに対して何でも言えるのは、日頃から仲良くて、仕事のことだけじゃなく、家族やプライベートなことを話しているからなんです。周囲には先輩メンバーもいますが、気軽に言い合える関係を築けています。

社内外のイベントにも積極的に登壇

――Google Cloud Nextにも登壇されましたね!

はい。おかげさまで500名ほどの会場が満席でした。最初は大きい会場をアサインされたので、不安でしたが、練習の甲斐もあり、無事に乗り切ることができました。応援にかけつけてくれたメンバーもいて大変心強かったです。

――岩尾さんって、緊張します? 「TechCon2019」でも堂々とプレゼンをしていた印象が。

もちろん、しますよ(笑)。始まってしまえば平気なんですが、登壇直前が一番緊張します。とにかく練習をしまくって、チームメンバーに参加者役をしてもらって裏で何度もリハーサルしていました。「DeNA TechCon 2019」のときは、空いていたセミナールームでギリギリまで練習していました(笑)。

プレゼンでは、バックグラウンドが違う人にどう伝えるか、そもそも誰に向けて伝えるのかを考えて、資料を何度も修正し、実際にしゃべりながら細かくチューニングしていますね。

【後編】DeNAゲーム事業におけるデータエンジニアの貢献〜客観性を担保したLTV予測やBigQuery運用におけるコスト最適化、そしてMLOpsへの挑戦〜

――普段から仕事の効率やメンタル面のコントロールでやっていることはありますか?

朝の時間を使って、最優先でやることを集中して作業するようにしています。昼過ぎからはランチを外で食べつつ、ちょっと社内をウロウロして考え事をしたりしますね。個人的に仕事にコーヒーは欠かせません。

忙しい中でも、人と話すことが気分転換にもなりますし、気軽に課題を話しているうちに解決の糸口が見つかることもあるので、個人的にメンタル面を大きく崩すことはないですね。怒ることもほとんどないですよ。

2人の娘の子育て真っ最中!

――最後に、プライベートについて教えてください。

3歳と0歳の娘がいます。平日の日中は妻が見てくれているのですが、それでも毎日大変です(笑)。特に上の子は活発で、休みの日はほとんど外に連れて行って遊んでいます。

でも、外でたっぷり遊んで帰ってきても全然お昼寝してくれなくて、室内でジャングルジムやトランポリンで遊ばせています。お父さんの体力はいつもゼロに近いです……(笑)。

また、最近ではひらがなや数字などの勉強もはじめました。基本は横に座って教えているのですが、ほうっておくと、教えてない他のページの問題を解いてたり、大人が思っているより、成長が早いので驚きますよ。

――もちろん、まだゲームに興味はないですよね?

さすがにまだゲームは遊ばせてないですが、映像配信の画面にあるリモコン操作を覚えて使っているのを見かけました(笑)。

最近は活発な上の子にかかりっきりなんで、まだ小さな下の子はおとなしくて、ちょっとかわいがるとニッコリ笑ってくれるんです。子どもたちは本当に癒やしの存在ですね。

――家庭では良きパパのようですね。今日はありがとうございました!

インタビュー・執筆:細谷亮介
編集・撮影:佐藤剛史

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GeNOM(ゲノム)とは

DeNAのゲームクリエイターを様々な切り口で紹介するメディア(運営:株式会社ディー・エヌ・エー)です。ゲーム開発の現場で生まれる様々なエピソードや、クリエイター紹介、イベント紹介などを通して、DeNAで働くメンバーの”ありのまま”をお伝えしていきます。

GeNOMの最新情報は、公式Twitterアカウントにて確認いただけます。ぜひフォローをお願いします!

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【イベントレポ&インタビュー】GDMエンジニア向け勉強会Vol.34~今だからこそ「Unreal Engine」を学ぼう (初級編)~

毎回様々なゲストをお招きして、最新の技術や情報をシェアするDeNA主催のゲームクリエイター向け勉強会の【Game Developers Meeting】(以下、GDM)。

2019年7月26日に開催された「vol.34 エンジニア向け勉強会~今だからこそ「Unreal Engine」を学ぼう (初級編)~」では、Epic Games Japan サポートエンジニア 岡田和也氏を招いて、これからUnreal Engineを触ろうと考えている初心者に向けて、Unreal Engine 4の強みや、各種機能の紹介がされました。

本記事では当日のイベントレポートに加え、GDM運営を務めるDeNA藤村と岡田氏とのちょっとした対談の様子もお届けします。

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岡田 和也(おかだ かずや)|Epic Games Japan
関西の大手ゲーム会社にてゲームエンジン開発をした後に、2016年にEpic Games Japanにサポートエンジニアとして入社。ライセンシ向けのQ&AサイトであるUDNでの回答、 直接会社に訪問してのサポート、 そして各地での勉強会などでの講演が主なお仕事。

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Unreal Engine 4について

Unreal Engineは比較的歴史は古く、20年前にEpic Gamesが開発したFPSゲーム『Unreal』で実装されたMODエディターが元になっているエンジンで、現在では「Unreal Engine 4」(以下、UE4)まで進化しています。

UE4は2014年には一般公開、2015年には無料化をしており、Epic Gamesアカウントを無料登録して取得すれば、誰でもダウンロードして利用することが可能です。GitHubからエンジンコード(プラットフォーム以外)を閲覧することも可能なので、学生でもプロでも同じ環境で開発や学習をすることができます。

国内でのUE4採用プロジェクトについて、現在ではコンソールだけでなくモバイルゲームやVR・ARなどのタイトルも増加しています。

Unreal Engine 4の強み

UE4の大きな特長として「高品質なリアルタイムグラフィック」が挙げられますが、UE4が目指すこと、大事にしていることは「大規模開発に耐えられるほどに高い開発効率」です。

Epic Games Japan 岡田和也氏Epic Games Japan サポートエンジニア 岡田和也氏

昨今のゲーム開発現場では、求められるクオリティは上がる一方、開発期間や予算はなかなか上がらないのが現状になっています。その中で、採用するツールに求められているのは、同じ時間、同じ人数でよりクオリティが高いものを、早く作れることになります。

従来の開発環境では、プランナーが企画を思いついてアーティストに依頼しても、エンジニアが不在だと「試す」「実装する」ことができず、チーム全体の開発スピードや、イテレーション速度の低下を招きます。

その状況を打開するために、UE4を利用して、非エンジニアが自身のアイデアを自分で実装できる環境を提供します。プランナーやアーティストが実装している時間に、エンジニアがより複雑な作業や、根本の作業効率をアップする業務に専念することができます。

このような理念を実現するための機能や取り組みとして、従来の言語を用いた開発に比べて「箱と箱を線でつなぐ」だけでアルゴリズムやシェーダーを組める「ノードベースエディタ」や、直感的でわかりやすい形式、プログラミングなどの複雑な作業を必要としないアーティストフレンドリーなUIも実装しています。

また、製品レベルの事例を参考にしながら学習が可能な機能別サンプルも豊富で、コストをかけずにプロトタイプを早く作成し「より早く遊びを研究し、早く失敗できること」が大きな魅力となっています。エディタ・ドキュメントなどの日本語化も進んでいます。

その他の強みとしては、ソースコードの公開をしており、ブラックボックス化の回避を実現しています。プロジェクトに応じたカスタマイズや最適化が可能になり、不具合による手詰まりの可能性を削減することも可能です。

また、Github経由で一般のユーザーにもコードを公開しているので、リリース直後から世界中のユーザーを通じて一斉デバッグされ、改善案を参考にしながら、さらなる安定化、新規機能を随時追加することができます。ちなみに現時点で最新のUE4.22では、数百の追加・修正項目のうち174個がコミュニティから寄せられたものになります。

このようにEpic Gamesでは、個人開発者だけでなく、大規模プロジェクトに関わる開発者がノウハウをオープンにすることを推奨しており、大型勉強会「アンリアルフェス」やSlideshare、Youtubeなどで資料や動画を公開しています。

エンジンに標準装備されているゲーム開発に必要な機能は、外部アセットやプラグインによるコストやリスクを回避するために実装されています。自社開発の『Fortnite(フォートナイト)』をはじめとしたタイトルの運用実績、コンテンツ開発を経て必要とされる機能が組み込まれています。

さらに、1つのプロジェクトがさまざまなプラットフォームで動作するように、基本的に同じようなアセット・コードで動くような対応をしており、ここ1年ほどの『Fortnite』での運用フィードバックが大きく活用されています。

Unreal Engine 4の各機能

プログラミング

Blueprint

ノードベースだけではなく、コンポーネントの階層構造を含めたもので、各パラメータやノードによるアルゴリズムの集合体です。

Blueprintの長所は、従来のプログラミング言語よりもハードルが低く、非エンジニアでも組むことが可能なところです。線を伸ばした先で右クリックすれば、その時点で使用可能なノードだけを選択することが可能で、単純な関数の誤りなど、ヒューマンエラーを回避することが可能です。

コンパイル、イテレーションも高速化され、各パラメータをリアルタイムに編集・反映が可能です。ゲームを実装しなくても処理を走らせることができる「Construction Script」機能を使えば、メッシュの数やマテリアルを変更したり、プロシージャルなワークフローも構築できます。

Unreal C++

従来のC++をUE4向けに拡張したもので、C++11ベースのモダンな言語、Blueprintとの連携も可能、エンジンのコア部分へのアクセスもできます。

短所としては、非エンジニアにはハードルが高く、Blueprintと比較するとイテレーションの速度は落ちてしまいます。もちろんヒューマンエラーの可能性も高くなります。

両機能の戦略としては、Blueprintではイテレーションの速度を求められ、かつ非エンジニアが触る部分を、Unreal C++ではシステム寄りの複雑な部分、非エンジニアにとってブラックボックスでも構わない実装部分に使用することが推奨されます。

レンダリング

UE4のレンダリングは物理ベースレンダリング(PBR)を採用しており、DesktopではDeferred Render、Clusterd Forward Renderer for VR、MobileではMobile Forward Rendererだけでなく、iOS向けに、よりリッチなレンダリングが可能なDesktop Forward/Deferred Rendererも登場しています(開発中なので2019年7月時点ではバグ発生の可能性あり)。

UE4ではギラギラした金属のようなレンダリングが想像されると思いますが、それだけではなくフォトリアルからNPR表現まで多彩な表現が可能です。

Material Editor

Blueprintと同じく、ノードを線でつなぐだけで、簡単にシェーダーを作ることが可能です。マテリアルインスタンスを使用すれば、シェーダーをコンパイルしなくてもパラメータの変更をリアルタイムで反映できます。

TA(テクニカルアーティスト)がベースとなるマテリアルを作り、実際に絵作りをするアーティストがマテリアルインスタンスで待ち時間なしで調整していくのが、基本的な戦略になると考えられます。

Post Process

標準で数多くの機能を提供しており、Materialと同様にノードベースで組むことが可能です。NPR表現ではPost Processで加工を施すことも多いと思われます。

Realtime Ray Tracing

標準機能として実装しており、最新Ver.は4.22、ある程度のGeForceグラボがあればすぐに試用することが可能です。

アニメーション

Persona

Personaエディターでは、アニメーションの調整やアルゴリズムの組成などすべての作業を実行することが可能です。一般的なステートマシンなどリアルタイムでプレビューすることも可能です。Blueprintと同じくノードベースで作業できます。

足音やエフェクトをアニメーション側に仕込んだり、複数のアニメーションをブレンドすることも可能です。量産に向けたアニメーションの使い回し「アニメーションリターゲット」も使用可能で、対象と同じスケルトン構造をベースが持っていれば流用ができます。

LiveLink

Maya、MotionBuilderなどのDCCツールとリアルタイムに連携したり、iPhone Xのフェイシャルキャプチャー機能と通信することで、エディター上でアニメーション化することもでき、簡易モーションキャプチャーのような役割を果たすことも可能です。

UI

UMG(Unreal Motion Graphics)

インゲーム用のUIエディターであり、一般的な平面UI、3D空間に浮かぶようなUIも作成することが可能です。

UMGでは、タイムラインでアニメーションを付けるなど、さまざまな機能が揃っています。Blueprintで処理を組めるため、一度覚えてしまえば学習コストも少なくて済むのが特長です。

UIのパーツであるウィジェットを、ドラッグ&ドロップで簡単に配置することができ、エディタ拡張もUMGで可能です。Pythonを使った自動化もかなり進んでいます。

エフェクト

Cascade

UE3から導入されたシステムで、エミッタ(火・煙・火花など)と呼ばれる各パーツを組み合わせてエフェクトを作成します。マテリアルと連携することで、シンプル、複雑、トゥーン描画のようなエフェクトが自由自在に作れます。

Niagara

現在開発中の新たなエフェクトシステムで、Cascadeに比べて高速かつさまざまな表現が可能になっています。スケルタル制御のメッシュに沿ったエフェクト、カールノイズ、タイムライン制御などさまざまな機能が組み込まれています。現時点では、本システムの正式リリース時期は未定です。

カットシーン

Sequencer

シネマティックカットシーンツールで、SequencerからBlueprintで作ったアルゴリズムを呼び出せるので、ゲーム中のギミックの制御などにも活用できます。現在発売、公開されている製品にも多数使用されています。

その他

Landscape

地形の作成機能です。粘土をこねるように山や谷を作成することができ、マテリアルを併用すれば高い部分に雪を積もらせ、低い部分は海に加工することもできます。

また木や草、石などをオブジェクトを自動で配置する機能は、ただ置くだけでなくカリングなどもされるので、処理負荷軽減にも役立つ仕様になっています。

Behavior Tree

イベント駆動型のAIシステムを作成するシステムです。Blueprintとは少し違うUIですが、ノードベースでアルゴリズムを組むことができます。「敵が近くにいれば右の処理、いなければ左の処理」というような分岐を経て、最終的な処理を決定する仕組みです。実際にゲームを動かしながらデバッグをすることも可能です。

Chaos

NVIDIA製「PhysX」から自社製の物理エンジンに置き換え中の、新たなシステムです。PhysXは外部のライブラリであり、不具合時の最適化が不可能だったため、ライセンシーから指摘をもらっていたことが主な置き換えの理由となります。UE4.23にて非破壊メッシュ機能がリリースしています。

プロファイリング機能

レンダリングする上でさまざまなバッファを作りますが、それを可視化したり、実機上でプロファイリングのデータを表示することも可能です。UE4.23ではUnreal Insightという機能が実装されています。

特にゲーム開発において、プロファイリングは重要視してほしい分野です。なるべく完成度の高いゲームを世に出すため、日頃からプロファイリングの作業を心がけてもらいたいと考えています。

オススメの学習方法

UEはプランナーやアーティストだけでモノづくりができるように、ほぼすべての機能がコード不要で使用でき、グラフィカルでわかりやすいUIを使用、日本語にも対応しています。

また、学習用に公式ドキュメントやサンプルも用意されており、用語の説明だけでなくプロ向けのコアな解説も記載しています。Epic Games製のサンプルも多数収録、アセットは商用利用可能で、機能別のサンプルには、UE4を学ぶ上で非常に役立つものが数多く収録されています。

Marketplaceでは、無料アセットやコミュニティが販売している高品質なアセットが多数登場しています。販売アセットは商用利用・改変可能でライセンス明記不要、再配布はNGです。別ゲームエンジン・ツールでも利用可能です。

公式動画チュートリアルサイトでは、エディターの基本操作やリッチなレンダリングについてなど、段階を分けてチュートリアルが収録されています。日本語字幕もあります。

参考書については、「Unreal Engine 4で極めるゲーム開発:サンプルデータと動画で学ぶUE4ゲーム制作プロジェクト」「作れる!学べる!Unreal Engine 4 ゲーム開発入門 第2版」「Unreal Engine 4 マテリアルデザイン入門[第2版] 」の3冊をオススメします。非公式の動画チュートリアルサイト「Udemy」では、初心者向けの動画も販売されています。

学習する上で一番大事なのは「はじめからすべての機能を理解しようとしない」ことです。UE4はハードルが低いとはいえ、初心者向けだけでなくプロ向けのツールでもあるので、ドキュメントを参照した後に、標準のテンプレートをベースに小規模なコンテンツを作ってみましょう。オススメはTPSテンプレートです。

困ったときは、公式Q&Aサイト「UE4 Answerhub」を活用してください。ここではコミュニティ同士が質問や回答している場所なので、初心者がつまづく内容については、ここで検索すると簡単に解決することが多いです。

さらに、より高度なことを学びたくなったら、SlideshareYoutube公式チャンネルで公開されている国内の勉強会における講演資料やアーカイブ動画などを参考にしてください。

また、エンジンコードを見ながら、実際に手を動かして、触ってみることが成長の秘訣です。

また、最後にお金に関わる説明ですが、ゲームの場合(一般ユーザー)、4半期(3ヶ月)毎の総売上が3,000ドルを超えた場合、その超えた分に関して5%のロイヤリティが発生します。

Epic Gamesからの有償のサポートを受ける場合はカスタムライセンスを結ぶ必要があります。なお、映像・建築などのノンゲームの場合は、ロイヤリティはありません。

GDM運営の藤村と対談

イベント直前に、今回登壇いただいたEpic Games Japan 岡田和也氏と、GDM運営を仕切るDeNA 藤村幹雄にいろいろと聞いてみました。

――今回のGDM登壇のきっかけ、経緯を教えてください。

藤村:きっかけは、20年くらいお付き合いのある、Epic Gamesの杉山明さんに相談したことです。杉山さんは、ゲーム業界や映画などエンタメの分野において「Softimage3D」を日本で広めた有名な方なんですよ。

岡田氏:それで杉山さんから直接オファーをもらったんです。もともと自分はセミナーなどに登壇する機会も多く、すぐに了承させていただきました。現在、杉山さんは映像や建築などのノンゲーム周りの業務を担当しており、ゲーム関連は自分が登壇することが多いです。

――岡田さんの普段のお仕事内容を教えてください。

岡田氏:サポートエンジニアとして、ライセンスを結んでいる方のみログインできるクローズドなQ&Aサイト「UDN(Unreal Developers Network)」で質問をいただいて回答する、会社などに直接お伺いしてパフォーマンスの計測や不具合の調査する、そして講演に登壇する、という3つの業務が主な担当になります。

――今回の勉強会の内容を初心者向けにしたのはなぜですか?

岡田氏:関東圏で実施しているEpic Games主催の勉強会は、初心者向けの内容はあまり求められておらず、すでに仕事でバリバリ使っている人向けの内容が多くなっています。今後、未経験者や初心者に向けてどのような展開にするか悩んでいたときに、今回のお誘いを受けたので、さっそくこのお題に決めました。

藤村:DeNA社内のゲーム開発現場にとっても、このようなUE初心者向けの勉強会をきっかけに新しいチャレンジや、今後の開発タイトルへのエンジン採用についても役立つとと考えました。

昨今のモバイルゲーム開発では、UEの採用も選択肢の一つとなりつつあるので、「これからUEを勉強したい」と感じている社内のゲームクリエイターが、一歩踏み出して興味を持って実際に触れるような機会になればと思っています。

GDMを立ち上げた時期は、ゲーム業界の中にプランナーの勉強会が少なく、若手向けの勉強会もあまり実施されていなかったため、あえてプランナー向けのお題を中心に実施してきました。

約1年ほど開催を続けたときに、さらにいろいろな職種を扱いたいと考え、デザイナーやエンジニア向け勉強会を実施しました。最近では内容の幅も広がってきたので、今回のような初級、中級とレベル別のお題にすることにしたんです。

――初心者向けの勉強会用の資料を作る上での工夫はありますか?

岡田氏:自分自身、前職のゲーム会社でもUEを使用していたので、当時を思い出しながら実際につまづいたところや、まとまっていたら便利かもしれないトピックスを、まずは広く紹介しようと考えて作りました。

――今後、GDMでUE中級、上級編なども実施の予定はありますか?

藤村:もし、やっていただけるのであれば!

岡田氏:ぜひ、お声がけいただければ!

――ちなみに『Fortnite』マルチプラットフォーム化の際のノウハウはかなり蓄積していますか?

岡田氏:ええ、そのノウハウがUE側に続々とフィードバックされています。モバイル最適化のシステムや、チェックの自動テストなど、より効率を上げるような機能の導入も始まっています。やはり自社開発しているゲームタイトルがあることは、大きなメリットになっていますね。

――最近ではモバイルゲームにUEが導入されることが多くなってきていますが、業界でも技術的な広がりを感じていますか?

岡田氏:先ほど話したようなQ&Aサイトでの他社・他人同士の助け合いも盛んですし、最近では質問の質が高くなってきたのを感じます。ガッツリ業務で使用した上で「技術をもっと深堀りしたい!」と思うモバイルゲームのクリエイターが増えてきたのかもしれませんね。

――使う側もかなり慣れてきたようですね。

岡田氏:確かにそう感じています。自分たちも「その問題は認識していないので、これからすぐ調べます!」と、焦ることも多くなりました

――今後UEはどのように進化していくと考えていますか?

岡田氏:ここ1年ほどで思うのは、ゲームだけじゃなく映像やバーチャルカメラ、モーションキャプチャーとエンジンの連携が強くなってきて、何でも実現できるツールに進化したと実感しています。

弊社のティム・スウィーニーも「Epic Gamesは今後もゲーム会社としてゲームを生み出していく」と強く話していますし、ゲーム開発を大きな軸にしながらも、他分野のテクノロジーの進歩にも深く関わっていきたいと考えています。

また、『Fortnite』のトレンドの勢いがすごくて、ゲームプレイだけじゃないコミュニティツールとして楽しまれている部分も含め、来年はもっとおもしろいことが起きる気がしています。

――さらなる進化が楽しみですね! 本日はありがとうございました。

アンケートに寄せられたコメントを紹介

今回のGDMに参加した方から頂いたコメントを一部抜粋して紹介します。内容はすべて運営チームが目を通しており、今後の運用に活用していきます。

[su_quote]岡田さんの説明がわかりやすく、面白かったです。(ディレクター)[/su_quote]

[su_quote]Unreal Engineおよびwiseを使用したサウンド実装の初心者向け講習会や、ワークショップ的なものがあれば是非参加したいです。(サウンド開発)[/su_quote]

[su_quote]関西でもたまにやっていただけると、大変ありがたいです。(プログラマー)[/su_quote]

[su_quote]岡田さんの講演はよく聞きに行くのですが、このような初心者向けのものはレアで良かったです。缶バッジも嬉しかったです!(経営者)[/su_quote]

岡田氏のご厚意により、来場者全員に配られたUEのステッカーと缶バッジ

取材・文・撮影:細谷亮介

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GDM本番前に楽屋を直撃! グリー×DeNA若手プロデューサーが共に描くブラウザゲームの未来予想図

DeNA主催のゲームクリエイター向け勉強会「Game Developers Meeting」(以下、GDM)。

6月21日(金)に開催されたVol.33では、プランナー向けの座談会が開催され、グリー株式会社より『探検ドリランド』プロデューサー井口博貴氏と、株式会社DeNA Games Tokyo『怪盗ロワイヤル』プロデューサー下島海が登壇しました。

https://genom.dena.com/event/20190621_gdm_report/

GeNOM編集部では、座談会開始直前の楽屋においてインタビューを敢行。登壇時には明かされなかった(言えなかった?)話を事前に聞くことができました。モデレーターを担当したDeNA佐伯嶺も交えて、ぶっちゃけトークをお届けします。

グリーとDeNAの関係

――本番前に失礼します! まずは今回のGDMに登壇するにあたり、過去にグリーとDeNAがライバル関係のようなイメージがあったことに関して実際、どう感じていますか?

佐伯嶺(以下、佐伯:そう、それって実際どうなの? すごく気になる!

井口博貴(以下、井口氏:DeNAさんに対してネガティブな感情はまったく感じていないのが、正直な気持ちです。でも昔からグリーで働いている社員に『怪盗ロワイヤル』とコラボすることを話すと「マジで!?」とビックリされることはありました。

コラボの進め方については、いつもの企画と特に変わらず、むしろやりやすかったんですよ。やっぱり時代の流れと、社内・社外の印象って違うことを感じましたね。

下島海(以下、下島:僕もほとんど同じ印象です。むしろ当時の関係のことは詳しく知らないので何も気にせず、「おもしろいから、ぜひコラボやりましょう!」といった軽い雰囲気で井口さんとコラボの話を進めました。

――若い世代だからこそ、過去に囚われないクリアな気持ちでできたんですね。

井口氏:ええ、まったく気にならなかったです。

下島:そうですね(笑)。

佐伯:実は今回のGDMのテーマを考えていて、『怪盗ロワイヤル』10周年を迎えるタイミングで、超長期運営のタイトルを絡めたテーマにできないかな、と思っていたんです。そこで『探検ドリランド』はどうかな……と、まず下島くんに相談したんですよ。

下島:その提案を受けて「あ、それおもしろそうですね。後でチャットしておきますね。」となりました(笑)。

井口氏:ものすごくカジュアルに決まりましたよね。

――座談会実現のためにいろいろ準備して……ではなかったんですね。

佐伯:自分もそれなりに長くDeNAで働いているんで、本音では大丈夫かなってビビってました。ですが2人の関係を見て、なにも心配することはないと感じることができてホッとしました。

井口氏:すでにかなり仲良かったですし(笑)。コラボが決定してからも、月イチくらいで情報共有会をやってたんで、すぐ連絡を取り合いました。

佐伯:もしかしたら、社内のメンバーより会ってるんじゃないですか?

下島:そうかもしれないですね(笑)「髪切りました?」くらいの頻度です。

井口氏:「また筋肉大きくなったんじゃない?」みたいにね(笑)。ホントに最初からカジュアルな付き合いだったので、今でもとても楽ですね。

長期運営の裏側

――ブラウザタイトルでここまで長期運営しているタイトルは他にはないと思うんですが、いわば戦友とも言える2人が感じているシンパシーなどはありますか?

井口氏:長期運営タイトルの担当だけでなく、新卒で入社した経緯や、ゲームが大好きでタイトルに配属されたわけではない、という背景まで2人ともすごく似ていて、ちょっと話しただけで「それ、分かる!」みたいに意気投合しちゃったんですよ。

下島:ゲーム業界ではちょっと珍しいキャラクターの井口さんに会ったとき「あ、自分と似てるな、話しやすいな」って思ったんです。

井口氏:話していると、ヤバイくらいの勢いで企画がガンガン決まっていくんです。

下島:「そのアイデア、いいっすね!」「おもしろいからやりましょう!」といった感じで話も早いし、考え方も似ているのでとにかくやりやすかったです。

佐伯:心地良すぎるスピード感ですね。タイトルと個人の立ち位置がうまく噛み合っていたのかもしれませんね。

そういえば、打ち合わせ飲み会からすぐ別の日に、両社の他のブラウザタイトルのプロデューサーが15人集まって飲み会が開かれたって聞きました。

――え!? そんなすごい飲み会が……。もうすでに両社の垣根を超えてるじゃないですか?

佐伯:そう! 垣根なんて、とっくに超え終わってるんですよ。その盛り上がった結果を教えてください(笑)。

井口氏:もちろん、ものすごく盛り上がったんですが、真面目に話すグループとバカみたいに飲むグループに分かれてしまって。

下島:僕らは「ハイボーラー」という、ハイボールをひたすら飲むグループにいました(笑)。

DeNA Games Tokyo 下島海DeNA Games Tokyo『怪盗ロワイヤル』プロデューサー 下島海

――今でも他のプロデューサーとの関係は続いているんですか?

井口氏:はい! 飲み会自体がつい最近だったこともあり、別プロダクトでも何かおもしろい動きができないかと今いろいろ探っています。

――それでは話題を少し変えて。長期運営タイトルについて、どの部分の数字を見ながら運営を維持しているのか教えてください。

井口氏:どちらのタイトルも、見ているKPIはあまり変わらないと思いますが、『探検ドリランド』は比較的ARPPUが低いゲームなので、特にUU(ユニークユーザー)を意識して運営しています。

『探検ドリランド』のプレイサイクルは、みんなでキングモンスターを倒すスタイルなので、過疎化するとコンテンツが終わってしまいます。そこで一番意識しているのが「いかにUUを離さずに維持させるか」ということです。もちろん、売上に関して会社からのプレッシャーは強いんですが……(泣)。

下島:『怪盗ロワイヤル』も結構似ている部分が多いですが、ARPPUはやや高く、コアUU(頻繁に遊んでくれているプレイヤー)をセグメント別に分けて、計測しています。

――長年の運営で「分析する練度」も上がっていると思うんですが、独特なツールや歴代プロデューサー直伝の技などはありますか?

井口氏:長年管理されているドキュメントは、もはや「秘伝のタレ」状態になっています。2012年くらいからのデータについての関数は自動化されており、過去の優秀なエンジニアが手がけたツールを使って、欲しい情報が一発で自動で出力できるので便利です。

佐伯:まさに老舗のタレの継ぎ足しのようですね(笑)。

下島:うちもほぼ、一緒ですね。過去のデータを閲覧したり、必要な情報のための分析ツールは揃っています。ただ「こんなの見ても何もわからん!」となるくらい、情報過多になってしまっていることはありますが(笑)。

佐伯:どちらも洗練された直感的に使えるツールを、積極的に運営に活用しているんですね。そういえば、グリーもDeNAも他社に比べると分析志向が強いイメージがありますよね。

井口氏:分析だけでなく、ロジカル思考が強いですよね。課題の答えを導くにはどのアクションをすればいいのか、と論理的に考えるスタイルは、最初にプランナーとして入ったときに叩き込まれます。

下島:DeNAもまったく同じですね。最初はロジカルに考えて基礎を作り、その延長上にブッ飛んだ企画を掛け合わせることが大事だと考えています。

――今後の運営は、やはりこれまで蓄積されたノウハウや洗練されたツールがあるから実現できると思いますか?

佐伯:それもあると思います。また、単純に開発する物量感が小さくて済むからだと思いますね。

井口氏:確かに、ネイティブアプリの開発に比べると、コストはかなり低いと思います。

佐伯:当時は、リリースして3時間後に新しいガチャを入れ直すとかやってましたよね。

井口氏:もちろん、今でもやろうと思えばできますよ(笑)。

――ブラウザゲームにしかできない企画を活かせればいいですよね。

佐伯:確かにおもしろいですね。それこそリアルタイム性の高いSNSと連携したり!

下島:アイデアの即時反映とか(笑)。

佐伯:YouTuberの番組終了時にあわせてゲーム内に実装するとか。なんだか、ブラウザゲームの明るい未来の話ができて嬉しいですね。

グリー 井口博貴グリー『探検ドリランド』プロデューサー 井口博貴氏

コラボ実現の裏側

――ちなみに2018年12月に実施した『探検ドリランド』×『怪盗ロワイヤル』のコラボの結果はどうでしたか?

夢のコラボでは特別イベントや豪華報酬が用意、SNSキャンペーンも積極的に実施された。

井口氏:反響も大きく、かなり良い結果が出ましたよ。『探検ドリランド』では当時、IPコラボがすでに2本決まっていて、その合間に『怪盗ロワイヤル』とのコラボを実施するスケジュールになったため、どちらかというと既存プレイヤーがワイワイ盛り上がってくれればいいな、と考えていたんです。

ですが、当初の想定より反響があって、本当にやって良かった、ありがとう! といった気持ちです。

佐伯:『怪盗ロワイヤル』のプレイヤーから、驚きの声などはありました?

下島:もちろん来ました! コラボが始まる直前に、キャラクターがゲーム内から消えて、それぞれのゲームに遊びに行くという導入ストーリーを作ったら、ゲーム内がすぐにザワついて「これ、ドリランド(コラボ)じゃない?」と早くからSNSなどでバズっていました(笑)。

佐伯:かなりのインパクトを生んだ座組みだったんですね。

――コラボの際に、お互いの古参・既存プレイヤーからネガティブな意見などはなかったんですか?

井口氏:これが、全然なかったんですよ。むしろ「よくやった!」と褒められました。『探検ドリランド』のキャラクター「ハルカ」が長期運営に疲れているところに、声をかけてきた『怪盗ロワイヤル』の3人組に悪の道に引きずり込まれる、という自虐的な設定の物語も好評だったようです。

コラボについては、毎回いろいろと練ったストーリー設計を考えるんですが、今回が一番盛り上がったのかも知れません。

『探検ドリランド』メインキャラクターのハルカ。公式Twitterのナビゲーターも務める。

佐伯:ある意味、プレイヤー視点に対してブレずに設計した導入だったから、自然に盛り上がったのかも知れませんね。これはスゴイいい話ですよ~(笑)。まさにWin-Winの関係ですね。

もし、自分がこんなコラボやるとなったら、プレイヤーからの批判とか考えて、慎重になっちゃいそうですもん。

――好評だったということで、第2弾とか期待しちゃいます。

井口氏:そうですね。なんせゲームだけでなく(お互いのロイヤリティも)無料なんで(笑)。

佐伯:両タイトルとも、今でもかなり多くのプレイヤーがプレイ継続していますし、他のタイトルにもコラボすれば効果が期待できるって、もっと広めたほうがいいですよ!

下島:ですよね! このような座組は、今後もたくさん実施していきたいです。

――当時遊んでいた人にとっては、ある意味懐かしさも感じますよね。約10年前にプレイを始めた人がいまだに遊んでいるゲームってなかなかスゴイですよ。

佐伯:2人ともサービス開始当時は完全に10代ですもんね。そんな若い世代が今、まさかプロデューサーを務めているなんて……。

DeNA 佐伯嶺

これからのブラウザゲーム

――それではそろそろ本番の時間も迫ってきたので、ブラウザゲームを今後どう進化させたいか、展望などありましたらどうぞ!

井口氏:10周年を機に、自分たちが目指す戦略として、数百万人単位の「休眠ユーザー」にアプローチしていくことで「もう一回、ドリランドをプレイしてみたくなる」ような施策をいろいろな角度で実施しています。

他のゲームでは、新規ユーザー獲得の成功事例は山ほどありますが、休眠ユーザー復帰の施策はなかなか少ないですし、成功しないことが多いんです。それでも、ブラウザゲームという括りだけでなく『探検ドリランド』を、もう一回遊んでもらいたいな、と頑張っています。

下島:『怪盗ロワイヤル』もほぼ、一緒ですね。長期運営の魅力でもある、歴代の多くのプレイヤーと触れ合ってきた知見を活かし、休眠ユーザーに再び復帰してもらうことを10周年のメインテーマにしています。

佐伯:じゃあ、今はガッツリとネタを仕込み中ということですね!

下島:そうですね。アプリだけじゃなく「ブラウザゲームってまだまだ面白いじゃん!」ということを伝えたいですし、その効果を『怪盗ロワイヤル』『探検ドリランド』のみならず他のブラウザタイトルにも波及させられればいいなと思ってます。

佐伯:やっぱりブラウザはダウンロードがなくて気軽ですし、通信も早いですもんね。これから先もブラウザゲームはまだまだ頑張っているよ! という流れを作れたら面白いですね。

そして将来、このプロデューサー2人が旗印となって、業界を盛り上げてくれることを信じています!

――ここまで2人が密接な関係だとは思わなかったので、驚きでした。今日はありがとうございました!

本番前の楽屋は、3人の爆笑トークで終始大盛り上がりでした。次世代を担う若きプロデューサーの彼らが、『探検ドリランド』『怪盗ロワイヤル』をはじめとしたブラウザゲームに、近い将来、さらなる驚きと楽しさを届けてくれると信じています。GeNOMでは今後も彼らの動向をチェックしていきます!

インタビュー・執筆:細谷亮介
編集・撮影:佐藤剛史

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【イベントレポ】日本ゲーム大賞2019「U18部門」決勝大会進出は7チームに決定! 審査員を務めたDeNAプロデューサー山口誠にインタビュー

CESA(一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会)は6月9日、セガサミーグループが運営する「TUNNEL TOKYO」において、日本ゲーム大賞2019「U18部門」予選大会を開催しました。

本大会は、18歳以下の次世代クリエイター発掘を目的としたイベントで、チーム(最大5名、1名でも可)にて参加し、制作したゲームの試遊とプレゼンテーション内容を加味して、審査が実施されるものです。

予選大会を勝ち抜いたチームは、「東京ゲームショウ2019」期間中に実施される決勝大会に参加することができます。

司会進行にはスクウェア・エニックス「時田貴司」氏、審査員にグリー「下田翔大」氏、セガゲームス「麓一博」氏、Cygames「星野健一」氏、そしてディー・エヌ・エー(以下、DeNA)からは「山口誠」が参加しました。

スクウェア・エニックス 時田貴司氏司会進行を務めたスクウェア・エニックス「時田貴司」氏

審査を担当した、グリー「下田翔大」氏、DeNA「山口誠」、Cygames「星野健一」氏、セガゲームス「麓一博」氏(左から)

本記事では予選大会の模様と、イベント終了後に審査員を務めた山口にインタビューを実施したので、紹介します。

セガゲームス 代表取締役社長COO 松原健二氏セガゲームス 代表取締役社長COO「松原健二」氏

開催の挨拶として、CESA人材育成部会 部会長 セガゲームス 代表取締役社長COO「松原健二」氏が登壇し、まず参加クリエイターや当日の来場者にお礼を述べました。

そして日本ゲーム大賞「U18部門」を設立した狙いについて、18歳以下のゲームクリエイター志望者が「ゲーム作りを目指しながら、周りの人に楽しんでもらうこと」を経験してほしいため、と話しました。

その後、抽選(なかなか決まらない全員ジャンケン!)によってプレゼンの順番を決定し、予選大会が開始されました。

審査員は、予選大会の前にすべての作品を試遊した上での採点は済ませており、本プレゼンでの評価を加点して、決勝大会に出場する作品を決定するルールとなっています。プレゼンの持ち時間は5分、その後審査員からの質疑応答が実施されました。

参加者の各プレゼン内容を紹介

[su_accordion][su_spoiler title=”『Drag Voxel Distance』 開発者:早坂空也/奥澤大輝/尾崎将志(バンタンゲームアカデミー高等部)” open=”no” style=”fancy” icon=”plus” anchor=”” class=””]

『Drag Voxel Distance』

チーム名:エスカルゴ
開発者:早坂空也、奥澤大輝、尾崎将志(バンタンゲームアカデミー高等部)

すごろくの要素に、キャラを引っ張るシンプルな操作方法を組み合わせたボードゲーム。コンセプトは「圧倒的に親しみやすいゲーム」を目指している。

サイコロの出目によってパワーが変化、マップ内のさまざまなトラップに引っかかると「移動速度低下」など不利な効果を受け、モンスターの範囲内に入っても「1ターン休み」などのデメリットが。他のプレイヤーの邪魔をすることも可能。

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[su_accordion][su_spoiler title=”『幽体離脱』 開発者:伊豫冬馬(茨城県立竹園高等学校)” open=”no” style=”fancy” icon=”plus” anchor=”” class=””]

『幽体離脱』

チーム名:すいか
開発者:伊豫冬馬(茨城県立竹園高等学校)

まず、大きく深呼吸をしてプレゼンを始めた伊豫君。本作品の特長は肉体から幽体が抜け出して動く「幽体離脱」を使った「アクション×謎解き」。主人公は光に弱く、ランプの光の範囲に触れるとアウト。幽体離脱をうまく駆使して突破、謎解きをしながら最深部を目指す。

幽体の状態で使える「フリーズ」を使うと、光を消すことができる。つまり、肉体から幽体離脱→幽体がフリーズで光を消す→肉体に戻りカギを取る、と工夫してステージのギミックを解いていく仕組み。幽体には時間制限があり、幽体で触れるとアウトな光も存在する。

また、世界観を大切にしたストーリーと、その先を暗示するような意味を持った旋律を自作したとのこと。

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[su_accordion][su_spoiler title=”『ぷるりんの冒険』 開発者:住友嵩征/岡田明樹/川染翔吾(城南高等学校)” open=”no” style=”fancy” icon=”plus” anchor=”” class=””]

『ぷるりんの冒険』

チーム名:Swing-bye
開発者:住友嵩征、岡田明樹、川染 翔吾(城南高等学校)

本作品は、スライムのようなキャラクター「ぷるりん」を操ってゴールを目指す、全方向スクロールの2Dアクションゲーム。ぷるりんは緑と赤の2種類存在し、くっついたり離れたりでき、2人プレイも可能。

縦長に合体すると赤と青のぬいぐるみのような姿に、横長に合体すると虎のような姿に変化。通常時は「ジャンプ:普通・スピード:普通・攻撃:遠距離」となり、横長時は「ジャンプ:高い・スピード:低い・攻撃:近距離」、横長時は「ジャンプ:低い・スピード:高い・攻撃:近距離」と能力が変化する。

ゲーム内のグラフィックはテキスト以外すべて自作で、イラスト担当の岡田君が1人で制作したとのこと。またキーボードだけでなくゲームコントローラにも対応し、コンフィグで設定をカスタマイズ可能。裏設定が読める「プルペディア」も実装。

工夫した点として、キャラの動きに対して画面が少し遅れて追随するように設定したり、変わった動きをする敵キャラには、数学で習った「リサージュ曲線」を採用。マップ上には一方通行やカギを使って開ける特殊なブロックも設置している。

今後はマップエディタ、スクリーンショットUI、新ブロック、新キャラの実装を予定しているとのこと。

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[su_accordion][su_spoiler title=”『Treasure Hunting』 開発者:堤日向(大阪電気通信大学高等学校)” open=”no” style=”fancy” icon=”plus” anchor=”” class=””]

『Treasure Hunting』

開発者:堤日向(大阪電気通信大学高等学校)

開発を手がけた堤君は、将来の夢はプログラマーで、高校では情報処理部に所属しており、ちょっとおっちょこちょいな一面もあると自己紹介。「基本情報技術者試験」を取るためにシステムの作り方や考え方を学んだと話している。

本作品は、制限時間内にどれだけスコアを集められるかを競うアクションゲームとなっており、プレイヤーに何回も遊んでもらうため、リピート性の高いゲーム性を考えたとのこと。

ゲーム内でスコアを稼ぐためには「探索してお宝集め」「敵を倒して宝石を奪う」といった2種類の遊び方ができ、ミニマップにはステージ全体が表示され、さまざまなエリアに興味が湧くようなオブジェクトが多数用意されているとのこと。

また、会場に用意した試遊用のビルドにはバグが残っており、本来は行けない場所にも入れてしまい、貴重なアイテムも置いてあるので、ぜひ試遊してそれをゲットして欲しいと、会場の笑いを誘っていた。

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[su_accordion][su_spoiler title=”『Imaginary World』 開発者:藤澤秀彦(芝浦工業大学附属高等学校)” open=”no” style=”fancy” icon=”plus” anchor=”” class=””]

『Imaginary World』

チーム名:Hidetyo’s App
開発者:藤澤秀彦(芝浦工業大学附属高等学校)

開発を手がけた藤澤君は、小学6年生のときにUnityでゲーム制作をはじめ、これまでたくさんの作品を仕上げてきたことを冒頭で話す。

本作品は、謎の世界で目を覚ました自分の名前がわからない少女と、謎のぬいぐるみが協力して世界の謎を解いていくオープンワールドゲーム。これまで作ってきた作品とは規模が違い、プレゼン時の開発状況は約15%程度とのこと。

本作のテーマは「空気を描く」ことで、昼間・夜・雨などの天気の変化によって環境に合ったエフェクトを演出。風景では画面の中心に遠景、手前に近景を表現することによって、プレイヤーが目的意識をしっかり持てるようなデザインを心がけたようだ。

また、シーンによって自然音と環境音を分けて制作し、音が再生される場所の設定を工夫し、臨場感と没入感を実現している。

ゲーム内のモブキャラに関しては、昼夜の行動の違いを細かく設定、さらに「焚き火が雨によって消える」など、状況によって変化する風景にもこだわっている。

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[su_accordion][su_spoiler title=”『Overturn』 開発者:松田活(函館ラ・サール高等学校)” open=”no” style=”fancy” icon=”plus” anchor=”” class=””]

『Overturn』

開発者:松田活(函館ラ・サール高等学校)

本作品を手がけた松田君は、現在高校2年生で普段はUnityでモバイルアプリを開発したり、競技プログラミングに参加しているとのこと。

今回の作品はモバイル対応のパズルゲームで、シンプルなブロックを組み合わせたステージで、プレイヤーを動かしてゴールへ導くルールとなっている。

既存のパズルゲームに多い、プレイヤーを上下左右に動かすのではなく、本作では動き方が異なり、マス目に正三角形がくっつき、回転して壁に沿うような動きをするのが特長。

ステージ上のブロックの特性について、茶色のブロックは固定されて動かず、灰色のブロックは押して平行移動や回転させることが可能。

ゴールの条件は、青い丸の地点で静止することが必要で、簡単にゴールできそうなステージでもゴール地点にピッタリと止まらなければダメ。氷のようにすべるブロックも存在する。シンプルな見た目とは裏腹に考える要素も多いパズルとなっている。

ステージのシーン遷移の際にブロックが動くアニメーションを導入し、物理エンジンなどは一切使っておらず、自作のプログラムでそれらしい動きを再現。今後はゲームタイトルにある「Overturn(ひっくり返る)」という意味と同じく、ステージが反転する、ブロックに触れると反転するなどギミックを実装予定とのこと。

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[su_accordion][su_spoiler title=”『浮遊大陸』 開発者:髙橋勇輝/岡野日翔/香田駿/本間崚太郎(山形県立米沢興譲館高等学校)” open=”no” style=”fancy” icon=”plus” anchor=”” class=””]

『浮遊大陸』

チーム名:戦場に咲く一輪の草
開発者:髙橋勇輝、岡野日翔、香田駿、本間崚太郎(山形県立米沢興譲館高等学校)

4名のチームで制作された本作品は、部活でC言語プログラミングを学習し、さらなるゲーム制作による技術の向上を図るために開発したとのこと。DxlibとC++を用いて制作されている。

ゲームジャンルは2Dアクションゲームで、想定プレイ時間は約15分、空に浮かぶ大陸が舞台となっており、空中に生成された敵が大陸を破壊する中、それをかわしながら生き残ることが目的になっている。

「鉱石回収システム」は、4種類の武器を使うためにそれぞれに対応した鉱石が必要となり、敵が大陸を破壊した際に露出したものを回収。ステージの後半になると強い鉱石が取れるように。

敵を倒すと入手できるコインは道具屋で「HP1000回復」「攻撃力2倍」などバフ効果を購入することが可能。このシステムのおかげで、生き残るだけでなく敵を倒す目的にもつながっている。

マウスの右クリック長押しで照準を合わせ、左クリックで攻撃。正確な攻撃にはプレイヤースキルが求められる。

プレイヤーの武器は近接武器・ナイフ・ランス・大剣の4種類、ダメージ量と攻撃範囲がそれぞれ異なっており、状況に応じて使い分けることが必要になる。また、プレイするたびにマップの構成が変わるランダムマッピングシステムも導入。

[/su_spoiler][/su_accordion]

[su_accordion][su_spoiler title=”『shotlix』 開発者:鎌谷天馬/池田逸水/改野由尚(N高等学校)” open=”no” style=”fancy” icon=”plus” anchor=”” class=””]

『shotlix』

チーム名:shotlix
開発者:鎌谷天馬、池田逸水、改野由尚(N高等学校)

本作品は、邪魔してくるブロックを銃弾で消したり、回避しながら散らばっている数字を集めてハイスコアを狙うシューティングゲーム。

自機はオートで進み、十字キーで進行方向を操作して数値を拾っていく。途中の邪魔ブロック(数秒に一回縦または横一列に登場する)は銃弾を発射して突破する。邪魔ブロックに当たるか、枠外に出てしまうとゲームオーバー。ステージ上には、縦断補充や獲得点数が2倍になるアイテムなどが出現する。

十字キーとスペースキーだけの簡単な操作、シンプルでありながら奥が深いプレイが魅力となっている。ログインが必要ないランキング機能やSNS共有機能も搭載。

制作には、ライブラリに「phina.js」「jQuery」、サーバサイドに「Node.js(Express)」を使用。Unityを採用しなかったのは、限りある時間の中で、エフェクト作成に時間を割かれてシステム自体がおろそかになる恐れがあったため。

また、対戦機能を実装する予定だったが、通信にラグが出てしまい、予選大会までには間に合わなかったとのこと。

息抜きにプレイできるように、UIはフラットデザインにパステルカラーを用いてオシャレで親しみやすいデザインを実現、また事前にテストプレイを多くの人にしてもらい、そのフィードバックを元に改善を繰り返している。

今後の展望は、モバイル端末のサイズに応じて、ステージの幅や高さ、グリッド数を変える予定。対戦モードの追加も考えているとのこと。

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[su_accordion][su_spoiler title=”『Flick Drop』 開発者:大西海人(大阪電気通信大学高等学校)” open=”no” style=”fancy” icon=”plus” anchor=”” class=””]

『Flick Drop』

開発者:大西海人(大阪電気通信大学高等学校)

この作品を担当した大西君は、『Treasure Hunting』を制作した堤君と同じ高校で同じ部活の同級生とのこと。

本作品はスマホ対応のパズルゲームで、四方向のフリック操作のみに限定し、誤動作の可能性をなくしている。

ルールは「同じ色のブロックを4つ揃えると消える」「灰色のブロックは周囲のブロックを消すと消える」「ブロックを消すと出現するはずだったお邪魔ブロックを消せる」という3つとなる。

特長として、フリック操作で感覚的にブロックを操作して、爽快な連鎖を楽しむことができ、ちょっとした空き時間に手軽に遊べること。ランキング機能や難易度選択も実装。

今回の制作で大西君が感じたのはグラフィックの改善について。「プログラムが書けても絵は描けないこと」を痛感したとのこと。そして1人で1つのゲームを作ることは本当に大変で、データが飛んだり、致命的なバグで一から作り直しになったときは、床に突っ伏して、悲しさと悔しさが入り混じったよくわからない感情のまま、笑い泣きをしていたとのことだ。

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[su_accordion][su_spoiler title=”『手裏剣Jump』 開発者:池上颯人(横浜市立美しが丘小学校)” open=”no” style=”fancy” icon=”plus” anchor=”” class=””]

『手裏剣Jump』

開発者:池上颯人(横浜市立美しが丘小学校)

池上君は、日本ゲーム大賞2018「U18部門」で銀賞を受賞した小学生のクリエイター。去年よりもっと面白いゲームを作るために動きや仕掛けが楽しい忍者アクションゲームを作り始めたと話す。

まず、敵を凍らせながら進む「氷結の術」や、手裏剣の間を進んでいく「手裏剣ジャンプ」などの仕掛けを考えていき、締切一ヶ月半前に完成した!と思いきや、ゲームを面白くするいちばん大事な動きがないことに気が付いたとのこと。

忍者といえば「手裏剣」、それに身軽なジャンプを組み合わせたアイデアで、相手に手裏剣を当てて倒し、跳ね返ってきた手裏剣でジャンプすることを実装。

手裏剣を投げると「当てた敵を倒す」「跳ね返った手裏剣に当たるとジャンプ」「アイテムを取って発動」ができる。

ゲームの魅力は、手裏剣を当てて敵を倒しながらジャンプする新しい操作感、英語と日本語のチグハグなやりとりが展開する笑えるシナリオ、ステージに登場する多彩な仕掛けの3つ。

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[su_accordion][su_spoiler title=”『朝を知らぬ星』 開発者:梅村時空(N高等学校)” open=”no” style=”fancy” icon=”plus” anchor=”” class=””]

『朝を知らぬ星』

開発者:梅村時空(N高等学校)

梅村君は小学生の頃からプログラミングをはじめ、Unityインターハイ2018で審査員特別賞を受賞した経歴を持つ。

このゲームを作ったきっかけは、友達と一緒に遊べるゲームを作りたいと考え、協力プレイ対応の3Dアクションゲームが遊びたいと思ったからとのこと。

本作品の世界観は「太陽が昇らなくなった世界」で、地上にはバケモノが徘徊し、主人公は地下鉄の駅を拠点として戦う。バトルの難易度は高めに設定。

難易度と爽快感のバランスを考え、ジャスト回避でチャンスを作って一気に攻める「静と動の対比」を大切にしている。画面分割と役割分担ができるマルチプレイも検討中。

キャラクターの造形はブレンダーを使ってリアル調に制作、電柱やガードレールなどオブジェクトはほぼ自作して空気感を演出。

作業効率の上げるために、Unityのタイムラインで技の調整をしており、今後はネットワークマルチプレイ、きせかえのシステムなどを実装予定。

[/su_spoiler][/su_accordion]

[su_accordion][su_spoiler title=”『ふにゃごん』 開発者:宮崎章太/西岡明矢斗(神戸市立科学技術高等学校)” open=”no” style=”fancy” icon=”plus” anchor=”” class=””]

『ふにゃごん』

チーム名:ふにゃごん制作委員会
開発者:宮崎章太、西岡明矢斗(神戸市立科学技術高等学校)

本作品は独特の操作性を持つ、ふにゃっとした怪獣「ふにゃごん」を操作する巨大化3Dアクションゲーム。

操作はスティックのみ、右で左足、左で右足が動き、左右交互に動かすことで移動できる。上で火炎放射、下で吸い込み行動。操作に慣れると楽しくなるような感覚を実現している。

広い街のステージでは、建物を壊したり、火炎で燃やして進んでいき、設置されている銅像を吸い込めばクリアになる。しかし銅像を含めて自分より背の高い物体は吸い込めないため、自分より小さいオブジェクトを吸いながらふにゃごんを大きくしていく必要がある。

高いオブジェクトをシッポで倒して吸ったり、障害物を燃やして進むことも可能。隠されたトレジャーアイテムも存在する。

また、ふにゃごんにはアニメーションではなく、ラグドール物理を採用。各関節にジョイントを作りパーツをつなげ、パラメータを調整することでバネのような効果を与えている。

この手法だと、ふにゃごんが巨大化するとジョイントのバランスが崩れて、まともに動かなくなる問題が発生。解決法としてステージを小さくするとともに、質量も変化させることを考えたとのこと。

[/su_spoiler][/su_accordion]

[su_accordion][su_spoiler title=”『KAISENDOOOON!!!』 開発者:田染颯野/水上嵩大(ヒューマンキャンパス高等学校)” open=”no” style=”fancy” icon=”plus” anchor=”” class=””]

『KAISENDOOOON!!!』

チーム名:バーチャルSUSHI↓
開発者:田染颯野、水上嵩大(ヒューマンキャンパス高等学校)

本作品は、産地直送の釣りゲームで、コンセプトは「狙って、釣って、盛り付けて」。このゲームは、小さい頃海鮮丼に好きな具を思う存分乗せることができなかった、悔しい思いをした人に向けて作ったとのこと。

魚をタイミングよくアワセ、タップして釣り上げ、そのまま上にフリックして丼に盛り付ける。魚影である程度の魚種を判断でき、マグロやサーモン、潜水艦なども釣れる(ここで会場では笑いが起きた)。

盛り付け時には、魚は自動的に切り身に変わり、制限時間内にどれだけ乗せられるかがポイントになる。完成した丼は視点変更で観察することが可能。

釣った魚を飛ばす表現や、フィジカルベースのテクスチャを使用して、魚のオブジェクトをリアルに再現、魚の質感や鮮度にもこだわっているとのこと。

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決勝大会進出は7作品に決定!

すべてのプレゼン終了後、厳正なる審査が実施されました。激論を繰り広げた結果、当選枠が1つ増えて7作品に変更されたことが時田氏よりアナウンスされ、会場はざわめきに包まれました。決勝大会進出作品は以下に決定!

『朝を知らぬ星』
選考理由:アクションゲームの基礎の部分を理解しているクリエイターが作っていると感じ、プレゼンでも、この先の展開も期待できると思われたので選考しました。

『KAISENDOOOON!!!』
選考理由:コンセプトがわかりやすく、シンプルなゲームシステムは審査員にも刺激になる作品でした。今後は釣りの楽しさを追求し、魚種のバリエーションを増やしてほしいですね。ちなみに、本作品を手がけた水上嵩大君は、前大会で落選して悔し泣きした選手なんです。

『Overturn』
選考理由:非常にシンプルなゲームシステムですが、細かい演出部分など完成度も高かったです。また、ひとつの作品を作り切ること、手を抜かずに完成させる気持ち、さらに先を目指す姿勢を感じました。

『ふにゃごん』
選考理由:一番目を引いたのが独特の操作性で、難しいと思いつつ慣れてくると楽しくなる操作感は、ゲームを楽しむ根幹の部分であり、それを上手に表現できていた作品でした。

『幽体離脱』
選考理由:「幽体離脱」を採用したテーマ性が素晴らしかったです。幽体離脱の仕組みをどうにか伝えたいという試行錯誤と、ゲームプレイ時のユーザーのことを考慮する、導入方法も好感を持てました。

『手裏剣Jump』
選考理由:去年に比べてゲーム内容だけでなく、プレゼンもパワーアップしています。アクションゲームの仕組みのコア部分も面白いので、ステージだけでなく敵もギミックのひとつとして調整するともっと面白くなると思います。

『shotlix』
選考理由:試遊の段階で完成度がとても高く、チームで力をあわせて考え、きちんと完成した作品をユーザーに届けることを見据えて作っていることが、決め手となりました。

バンダイナムコスタジオ 斎藤直宏氏バンダイナムコスタジオ「斎藤直宏」氏

最後に閉会の挨拶として、CESA人材育成部会 副部会長 バンダイナムコスタジオ「斎藤直宏」氏より、本大会が、若い人にゲーム作りのチャンスを与える場になることを目指すだけではなく、出場者の「自分が作りたい、遊びたいゲームを作る姿勢」や「これまでに見たことないアイデア」を目の当たりにして、会場のプロのクリエイターが刺激を受けていることが嬉しいと話しました。

イベント後インタビュー

今回の審査員に抜擢されたDeNAプロデューサー山口誠に、今回のイベントの感想などを直撃インタビューしてきました。山口は、2018年および2019年の2年連続で審査を担当しています。

――審査お疲れ様でした。今回のイベント、審査を終えて率直な感想を教えてください。

お疲れ様でした! 今年の応募作品は、去年と比べて完成度が高いことが印象的でした。やりこみ要素やリプレイ性も含めて、実際に手に取ってプレイしたくなる作品が多かったですね。

プレゼンに関しては、みなさん上手だと感心しました。国内では、海外のイベントのようにプレゼンの文化が浸透しているわけではないのに、自分の伝えたいことを、高いクオリティできちんと発表できているのは驚きでした。

――まだ会社などで経験してないはずなのに、すごいですよね。

そうですよね。企業で普通のプレゼンとして、十分通用するレベルだと思いましたよ。

――このような次世代の若いゲームクリエイターを育てるイベントに関して、どう感じていますか?

まず、このようなチャレンジをする場所があるのは貴重だと感じています。ゲーム作りを目指している若いクリエイターに向けた「賞レース」というゲームのような目標となっているので、燃えることができる条件は揃っていると思います。

一方で、これから開催が続いていく中で、厳選された作品ばかりがフューチャーされてしまうことが、今後の課題になりそうだと懸念しています。

予選大会を知らない人が優秀作品だけを見て「自分の作品だと太刀打ちできない」と感じてしまわないように、メディアを通じて幅の広い作品がたくさん応募されていることを伝えてあげてほしいです。参加への敷居は本当に低いので、未完成の作品でも予選大会を突破できる可能性は大いにあるんですよ。

――確かに荒削りだけど「こんなゲームを作りたい!」という熱量は感じましたね。

例を挙げると、決勝大会に進出した『KAISENDOOOON!!!』に関して、審査員の中でも残したいという声が多かったんです。いわゆるネタ枠に捉えられがちな作品なんですが、ゲームって、一見ふざけたような発想からできることもありますし、後からコンセプトを磨いていけば面白いゲームになり得ます。とにかく気軽に考えて、まずはトライできる環境になればいいな、と思います。

決勝大会進出が決まって、思わず喜びハイタッチする『KAISENDOOOON!!!』開発者の田染颯野君と水上嵩大君

――参加者たちとは、どのような交流をしましたか?

自分たちが同じ年齢のときに比べて、意識が高いのがビックリしました。イベントの現場で大人と話すことって緊張して気後れしがちですが、ちゃんと会話をしながら自分をアピールする姿勢はすごいですね。

控室で登壇を待つ参加メンバーたち。とにかく楽しそうで、緊張している様子はありませんでした。

――プレゼン後の質疑応答もしっかり受け答えしていましたね。

ええ。みなさんクリエイターとして、作りたいものを作る、という気概を強く持っているので、思いがブレずに言葉に現れるのかな、と感じました。

――参加した若いクリエイターや会場の様子、作品を見てどう感じましたか?

ゲーム業界の人は、時間があればぜひ足を運んでほしいですね。現在活躍しているプロのクリエイターは大きな視野を持ちながら、ゲームそのものを事業・サービス、商品として扱わなければならず、思考が「大人っぽく」なりがちです。

ですが、純粋な楽しみをゲームで表現する幅に限界はないので、ちょっと脱線したアイデアや、くだらない企画もどんどん形にするような純粋な「面白い」を追求するゲーム作りに触れられる良い機会であることが、参加者や会場を見て改めて感じられると思います。

去年と今年の応募作品が誰でもプレイできる試遊コーナーが設置され、大盛況!

また、技術面を含めて今回の大会はレベルが高いので、後ろから新しい風に追いかけられるような経験もしてほしいな、と思いました。僕も偉そうに審査員していますが、自分が同じ歳でゲームを作れと言われたら、なかなか難しいと思いますよ(笑)。

そう考えると、今回参加している若いクリエイターは若いけどすでに頼もしいので、現在バリバリ働いているクリエイターも、お互いに切磋琢磨できることに気付くはずです。

――制作だけでなくマネジメントの役割を組み込んでいるチームもいましたね。

実は、そのチームメンバーと話をしたんですが、学校では起業部に所属しており、部活動で学んだマネジメント関連のエッセンスも開発に取り入れているらしいんです。

プロの開発チームに必ずマネジメント担当者がいるのと同じく、完成までどう作るのか、スケジュール感を含めてきちんとチームで考え、構築できるチームが出現してきたのは、驚きですね。

――この年齢でマネジメントまでできるなんて驚異ですよね。

そうですね! もし、昔ながらの感覚値だけで開発する古いチームに彼らが参画したら、そもそものチームビルドの方法や完成予定の目標について、質問の嵐になると思いますよ(笑)。特に彼らのチームではきちんと「捨てる」という工程を踏んでいるのが、興味深かったポイントです。

少人数で開発していると、やりたいことをどんどん追加してしまい、仕様が複雑になることが多いのですが、(本作品を作る上で)彼らはUnityは使わないという「捨てる」選択をしました。良いところを活かし、できない部分はバッサリと捨てることは、チームビルドが完成している証拠ですし、そこに感銘を受けました。

――最終的に決勝大会の枠が1チーム分追加になりましたが、審査はかなり大変でした?

そうですね。今回は審査チーム内で、審査点を基準としたときに、点数にへだたりがあった大きい議論がありました。最終的にゲームの分類や目指すべきコンセプトを考え、7作品に決定しました。

5作品に絞ってしまうと、方向性の選択肢が少なくなり「こんなゲームを作ってもいいんだ」といったU18部門が目指すメッセージングに偏りが出てしまいます。「応募するにはちゃんとしたゲームを作らなければいけない」という先入観を持たれないようにしたいんです。

――予選大会の作品の中で個人的に気になったものは?

やはり、去年銀賞を受賞した池上颯人くんの『手裏剣Jump』ですね。彼の独特のセンスや特長がゲームに現れていて、すでに作家性を持っているのもスゴイですね。今年もアクションゲームを作っていますし、ボクセルで表現したモデリングや、アクションとしての面白さにフォーカスしている、彼らしいカラーに惹かれますね。ホント、末恐ろしいですよ(笑)。

選出を喜びながら「決勝大会までにもっと頑張ってゲームを完成させます」と力強く話す池上颯人君

――DeNAとして、このような取り組みに今後どのように関わっていきたいと思いますか?

私は社内で新卒採用と育成に関わったり、業界の若い人にどうやってゲームの作り方を広めるか、チャレンジを続けています。ゲーム制作に自発的に興味を持てる場所とタイミングを、我々から提供していくことが大きな目標です。

タイミングを与える時期については、年齢的にできれば早いほうが良いと考えています。

高校より前にゲームクリエイターを職業と考えるきっかけがあれば、専門学校やゲーム作りを教えている大学などを選ぶ機会がありますし、いかに若いうちにゲーム開発者になる方法をアプローチできるかが、次のクリエイターを増やすカギになると考えています。

以前、新卒社員にヒアリングしたところ、インターンなどの時期でようやく「ゲームプランナーっておもしろそう」と気づき、そこから勉強を始めたと話していました。インターンからの成長を見ていると、もっと早い時期から勉強していたらどうなったんだろう?と思うことがあります。ですので、18歳以下の時期にゲーム作りに接点を持てるイベントがあるのは、とても有効だと思っています。

――U18部門で学んだこと、気づいたことを社内のチームにどうフィードバックしていきますか?

まずは、予選大会を終えて決勝大会が東京ゲームショウで開催されることに、社内の人間にも興味を持ってもらい、観戦してもらえるようにしたいですね。

――将来、自分の子供がゲームクリエイターを目指したらどう感じますか?

それこそ、まずはU18部門を目指してゲームを作ってほしいですね!

――それでは最後に、会場に来れなかった人に一言。

決勝大会や来年の予選大会では、ぜひ会場に足を運んで、プレゼンを見たり、試遊したりして会場の空気を感じて、若いクリエイターの勢いを感じてほしいですね。

――ありがとうございました。

取材・文・撮影:細谷亮介

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DeNAのゲームクリエイターを様々な切り口で紹介するメディア(運営:株式会社ディー・エヌ・エー)です。ゲーム開発の現場で生まれる様々なエピソードや、クリエイター紹介、イベント紹介などを通して、DeNAで働くメンバーの”ありのまま”をお伝えしていきます。

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【ナカノヒトTalk #002:サウンドディレクター山室圭司&渡邉愉香】DeNAならではのクオリティを目指す――新設チームのいまとこれから

DeNAのゲーム開発の現場には、どんな人が働いていて、どのような思いを持って仕事に取り組んでいるのかーー「ナカノヒトTalk」は、社内のさまざまな職種の人へのインタビューを通して「人となり」をお伝えする特集です。

今回の「ナカノヒトTalk」は、3月26日に開催された「GDM(Game Developer’s Meeting)サウンドディレクター座談会Vol.1」のイベント登壇直前、サウンドディレクターの山室圭司と渡邉愉香に、イベントに対する意気込みと、新設されたサウンドチームの魅力などを聞いてきました。

【イベントレポ】サウンドディレクションの在り方を変えるのは今! 座談会で語られたゲーム開発チームでの真の役割とは

―― まずはじめに、お二人の経歴を教えてください。

山室圭司(以下、山室):自分は、2006年にサウンド制作会社に就職し、コンシューマゲーム・モバイルゲーム・遊技機・映像作品などの楽曲・効果音制作に従事していました。その業務の中で「ゲームサウンド開発の現場を良くするには、メーカー(クライアント)の現場に入らなければいけない」と思うようになり、2018年4月よりDeNAに入社しました。現在はサウンドディレクターとして活動しつつ、サウンドリテラシーの向上に努めています。

渡邉愉香(以下、渡邉):私は、2003年にコナミTYO(現:コナミデジタルエンタテインメント)に入社し、サウンドプログラマとしてコンシューマゲームの開発に携わりました。2011年頃からスマートフォンゲームの開発にも携わり、BGM制作やサウンドディレクションなど、サウンド全般を広くカバーするようになりました。その後、2016年にDeNA入社、現在はサウンドディレクターとして活動しています。

―― 今回「GDMサウンド座談会」に登壇しようと思ったのはなぜですか?

山室:DeNAのサウンドチームは新設されたばかりで、規模がまだまだ小さいので、社内だけでなく外部への情報発信をもっと強めていこう!と考えていたタイミングでイベント実施の話を聞き、参加することを決めました。

渡邉:ちょうど山室と「ゲーム業界の他社のサウンドディレクターって、どんな仕事してるか気になるよね?」みたいな話をしていたタイミングでもあったんです。

DeNA渡邉愉香

―― 現在のDeNAのサウンドチームの魅力を教えてください。

山室:ゲームサウンドに関して、依頼していただければ、どんなことでも相談に乗れるところですね。

渡邉:私たち2人は、ひとつの分野に特化しているわけではなく、サウンド関連全体をカバーするような幅広い知識を持つタイプなので、ジャンルを問わず、サウンドに関するお問い合わせにも対応できるのが強みかもしれません。

また、基本的に自分たちは内部でアーティストとして作曲をしているわけではなく、案件ごとに最適な社外のサウンド制作会社・クリエイターをアサインする役目を担っています。

―― 開発タイトルにどのようなサウンドが必要かをキャッチアップして、適切な対応をする橋渡し役ができるということですね。

山室:はい、そうですね。ただチームとして立ち上がったのが1年前くらいですし、メンバーもエンジニア(サウンドプログラマ)含めて3人しかいないので、すべての案件をカバーできないのが現状であり、課題と考えています。

渡邉:そうですね。まだまだ人数が少ないので、同時に担当できるタイトル数、対応できる作業量に限りがあることは、今後の改善点だと考えています。

また、チーム体制の構築も完全に終わっていないため、社内で「サウンドに関して、どの部署に相談すればいいかわからない!」といった声も挙がっており、その依頼フローも整備していかなければいけないと思っています。社内でサウンドチームが存在することすら、知らない人もまだまだ多いですので(笑)。

DeNA山室圭司

―― モバイル対応ゲーム開発業界全体に関して、サウンドチームとして感じる問題点・課題感はありますか?

渡邉:やはり(モバイルは)コンシューマタイトルの開発に比べて、サウンドまわりがどうしても後回しになる傾向があると感じています。「この曲を導入すれば、絶対に売上が伸びる」といった導入後の効果や数字がハッキリとわかりにくく、提示できないことも要因ですね。

特に運営に対するKPIを重要視するモバイルゲーム開発では、サウンドの重要性やコスト面を理解してもらうことに、結構時間がかかります。そうするとどうしても後回しになってしまうんですね。この問題は、モバイルゲーム開発現場の、サウンドに関わる人がいま抱えている悩みかもしれません。

―― 最近ではマルチプレイを極力排除し、シングルプレイに没頭できるモバイルゲームも増えてきましたよね。

山室:そうですね。そのおかげでサウンドの必要性は確実に上がってきたと感じています。最新スマートフォンは世界で一番普及しているゲーム機とも言えますし、マシンスペックだけで判断すると、過去に発売された家庭用ゲーム機に匹敵するので、それに合わせた開発手法も進化していますね。

渡邉:最近ではモバイルゲームも、オーケストラを使った豪華なBGMや効果音、声優によるボイスなど「音に関する要素」のほぼすべてが実装されていることが「当たり前」になってきていますしね。

―― コンシューマとモバイルゲームのサウンドの作り方の違いや難しいところを教えてください。

渡邉:そんなに変わりはないと思いますが、容量制限の問題は未だにあると思います。ただ、昨今のコンシューマタイトルでもアップデートパッチや、ダウンロードコンテンツなども当たり前になっているので、更新の手法やフローなどはモバイルゲームとあまり差がなくなってきていると思います。

―― それでは最後に、サウンドディレクターとして、自分たちのこれからのミッションは何ですか?

渡邉:DeNAのサウンドディレクターとして、自社が運用しているタイトルについては、すべてサウンドチームで責任を持って、ハイクオリティなものを提供したいと思っています。

山室:それぞれのタイトルに関して「DeNAならではのサウンドのクオリティ」と誇れるようなサウンド作りとそれを担うチーム作り、体制作りを目指したいと思っています。

―― ありがとうございました。

インタビュー・執筆・撮影:細谷亮介
編集:佐藤剛史/細谷亮介

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【ナカノヒトTalk #001:エンジニア山浦大輔】不確実性と向き合い「DeNAだからこそ、作れる」仕組みを構築していきたい

DeNAのゲーム開発の現場には、どんな人が働いていて、どのような思いを持って仕事に取り組んでいるのかーー「ナカノヒトTalk」は、社内のさまざまな職種の人へのインタビューを通して「人となり」をお伝えする特集です。

記念すべき第1回はエンジニアの「山浦大輔」さん! 山浦さんは新規ゲームタイトルを開発する部署に所属し、たくさんのエンジニアをまとめる親分的マネージャー。彼のデスクのまわりでは、いつでもチームメンバーのにぎやかな声が飛び交っています。

――記念すべき第1回です。よろしくお願いします! それではまず最初に、現在携わっている仕事内容を教えてください。

山浦:お願いします! 自分は2017年にDeNAに入社後、オリジナルの新規ゲームタイトルを開発する部署に配属になり、現在はエンジニア組織を横断するマネージャーをしています。

――マネージャーの立場として、どんな活動をしていますか?

山浦:最近では[su_highlight background=”#f7ff99″]「エンジニア同士の横のつながりを強化する試み」[/su_highlight]を積極的に行っており、技術分野別の分科会を作ってみたり、気楽に交流できる食事会を実施しています。そのおかげでチーム内での自発的なコミュニケーションも、ちょっとずつ増えているのを実感しています。

あわせて、自部門で新しいアプリケーションを開発する土台となる、エンジニアメンバーの思想をぶらさないための共通言語として、社内に蓄積された多彩なノウハウを集約して、共有可能なフレームワークの構築を進めている最中です。

――チーム全体を幅広く見る動きが多いんですね。では、DeNAでの仕事の面白さや大変さを教えて下さい。

山浦:不確実性が非常に高いゲーム事業において、素早くトライ&エラーできるような環境を整えるため、エンジニアリングの基盤を固めて「DeNAだからこそ、作れる」仕組みを構築することを目標として、日々動いています。もちろん大変なことも多いですが、やりがいがあるので楽しいです。

また、DeNAは社員の平均年齢が若く、その中でも若手社員に求める責任や役割が結構大きいんです。力が有り余った彼らが、時に必要以上に深掘りしていたり、難しく考えすぎているように感じられることもあるので、間違った局所最適にならないように俯瞰して見たり、シンプルに考えたりすることを心がけています。

――DeNAに入社する前は、どのような仕事をしていましたか?

山浦:前職は大手コンシューマゲーム会社で、家庭用やアーケードなど数多くのゲームタイトルに携わっていました。

その後、数年にわたり運用されているモバイルゲームの開発初期メンバーとして、プロトタイプ製作から携わり、リードプログラマー、開発ディレクターを経て、最終的にプログラマー組織のマネジメントを兼任していました。

当時培ったマネジメント経験を活かしながら、チーム全員と進むべき方向を一緒に見つけることができれば、もっと強いエンジニア組織になるだろうと信じて進んでいます!

――過去のマネジメント経験が現在の部署で役立っているわけですね。ちなみにDeNAに入社してから感じたことって、ありますか?

山浦:実は、もっとちゃんとした開発現場だと思ってたんです(笑)。入ってみたら、なんだかとっ散らかってるっていうか……。ちょっとした物事を決めるときも、複雑に考えすぎな部分も感じましたね。

ですが、[su_highlight background=”#f7ff99″]「面白いゲームをどんどん生み出していこう!」[/su_highlight]という運営チームの姿勢、分析方法や数字に対するロジカルな考え方は、スゴく学ぶところが多いです。

――他に「DeNA」っぽい出来事とかありましたか?

山浦:少し前の出来事ですが、新規プロジェクトで使用したいと思った新技術について、必死にネットを探してようやくたどり着いた記事は、実は社内の非ゲーム部門のエンジニアが書いていた、というエピソードがあります。

その時は全く面識のなかった他部署のエンジニアのカレンダーに登録してMTGを設定させてもらい、課題に対するアプローチ方法や関連技術など、いろいろ相談することができたんです。

他分野のエンジニアと話すことで、ゲーム開発における固定観念を超えた提案を得られたのは、まさに目からウロコでした。

――確かにDeNAにはスピーディーな動きができる人が多い印象です。続いてはプライベートをちょっとだけ。休みの日の過ごし方や趣味を教えて下さい。

山浦:以前、駅伝のイベントに参加したことをきっかけに、年末にはハーフマラソンに参加してきました(おかげで入社前より体重が20kg減りました!)。

最近ではFacebookで料理の写真をアップしまくって、友人に「飯テロ」と言われています(笑)。美味しいものに目がないので、普段から食べたり飲んだりすることが多いので、業界の人と飲みの席で仲良くなることも多々あります。

趣味といえば、車が好きですね。自慢の愛車はかれこれ17年くらい乗っています。昔からドライビングゲームも大好きなんですよ。

――Facebookで拝見しました! 車をいじるのも乗るのも好きなんですね。

山浦:そうなんです。実は、車関連のゲームが作りたくて前の職場を選んだ、っていう裏話もあるんです。

DeNAは、オートモーティブやヘルスケアなど他の事業にも力を入れているので、将来的にひょっとしたら「ゲーム×オートモーティブ」「ゲーム×ヘルスケア」のように他事業と結びつくことで、これまでにない新たな試みでヒット作品が生まれるかもしれませんね。

――まだまだ限りない可能性がありそうですね。ありがとうございました!

過去のマネジメントの経験を生かして、シニアだからこそできることがあると体現している、まさしくオッサン希望の星、山浦さんのお話を紹介しました。次回をお楽しみに!

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DeNAのゲームクリエイターを様々な切り口で紹介するメディア(運営:株式会社ディー・エヌ・エー)です。ゲーム開発の現場で生まれる様々なエピソードや、クリエイター紹介、イベント紹介などを通して、DeNAで働くメンバーの”ありのまま”をお伝えしていきます。

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※本記事は2019年1月時点での情報です。

【CEDEC2018まとめ】ゲーム系登壇者の一言感想&資料つき

注目のゲーム系セッション振り返り

2次元キャラが3次元にやって来る!~歌マクロスでのAR施策~

登壇する小野と北林

ゲーム・エンターテインメント事業部第三開発部の小野と北林が登壇。「ARとVRの違い」「なぜARを実装しようと思ったのか」「実装してみての苦労話」など、訪れた来場者の興味を惹きつける内容となりました。

 

Q:まずは小野さん、登壇してみていかがでしたか?

登壇する小野

キャパが120名の会場だったんですが、事前にはどのぐらいの聴講者が来るのか全く予想できず、「ガラガラだったらどうしようかな……」とか思っていました。実際には、開始前にはかなりの行列ができており、講演途中で「満員で入れません」になったとあとから聞きまして正直ホッとしました。

終わったあと喫煙所で、セッション聞いてくれた専門学校生3名に突撃質問されたのですが、熱量高い人達でなんだかうれしくなりました。やっぱゲーム作る人は熱量大事! とあらためて思った一日でしたね。

Q:続いて北林さん、登壇してみていかがでしたか?

登壇する北林

途中でスライドが入れ替わっているトラブルがあったりして少しオタオタしましたが、やってみてとても良い経験になりました。また、その後の登壇者懇親会やDevelopers’ Nightなどでも、講演内容をきっかけにして多くの方々と交流させて頂きました。

CEDECへの登壇を通じて、業界の方々にノウハウやナレッジの共有ができ、今後ARを活用した施策の参考になればと思います。

次世代QAとAI 〜ゲーム開発におけるAI活用に正しく向き合うために〜

パネルディスカッション

パネルディスカッション式のセッション。DeNAからはAIエンジニアの奥村(写真:右から1番目)が登壇。株式会社スクウェア・エニックスの三宅氏、株式会社セガゲームスの阪上氏、ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン合同会社の大野氏とともに、QAとAI活用における各社の取り組みなどが紹介されました。

 

Q:奥村さん、登壇してみていかがでしたか?

今後より複雑化していくゲーム開発と人手不足に対する危機感から、AI活用について真面目に向き合いたいという気持ちで登壇しましたが、業界の第一人者の方々とのディスカッションはとても実のあるものになったと思います。打ち合わせでは何時間にも及ぶ白熱した議論がありましたが、その一端をお見せできていたら嬉しいです。

『逆転オセロニア』におけるAI活用〜ゲーム運用における取り組みとノウハウ〜

最終日となる24日(金)は、奥村が『逆転オセロニア』でのAI活用の取り組み・ノウハウを紹介。

 

Q:奥村さん、登壇してみていかがでしたか?

談笑する奥村

現在関わっているAIプロジェクトの技術を余すことなく公開することを目的に登壇しました。講演後、技術の中身やプロジェクト観点での質問が非常に多く寄せられて嬉しかったです。ここでの議論やノウハウが、他のゲーム開発者の方々の参考になれば、業界のAI活用もより一層進んでいくと思います。

『逆転オセロニア』が実践した“コミュニティと共創するゲーム運営”

登壇するけいじぇい

ラストは、先日2,100万DLを達成した「逆転オセロニア」のプロデューサーである香城(けいじぇい)が登場。ゲームではなく、「サービスとしてプレイヤーに届ける価値」という観点から、事例を交えて紹介しました。

 

Q:香城(けいじぇい)さん、登壇してみていかがでしたか?

CECECでの登壇は初めてでしたが、非常に刺激的な体験になりました。

はじめはオセロニアのコミュニティマネジメントの話に終始しようと思っていましたが、発表されたタイムスケジュールを見て、CEDEC20周年記念の基調講演として3日間の最初の講演がマリオの生みの親である宮本茂さん、3日間の最後の講演が私だったのを何かの縁だと思って、脈々と続くゲームの歴史の流れの中でバトンをつないでいけるような未来への提言をしたいと思いました。色々思案した結果、「For2020 ポストソーシャルゲーム時代」という形で想いも伝えました。

談笑するけいじぇい

講演終了後も、ありがたいことに、たくさんの方が列をなして、もっと話を聞かせてほしい、今度、別のイベントでも話してほしいなど反響がポジティブだったのは嬉しかったです。

 

DeNAもCEDEC2018をサポート

多くの来場者

今年で20週年を迎え、先日無事に閉幕したCEDEC2018。任天堂株式会社 代表取締役 フェロー 宮本氏の基調講演から始まり、のべ3日間で来場者は数千人を超え、多くの賑わいを見せました。

water

CEDEC2018会場では、来場された皆さんに、冷たいペットボトルウォーターを配布。暑い中来場くださったので、大変好評をいただきました。

関連リンク
【公式サイト】逆転オセロニア
【公式サイト】歌マクロス スマホDeカルチャー

©1982,1984,1992,1994,1995,1997,2002,2015,2017,2018 ビックウエスト
©2007 ビックウエスト/マクロスF製作委員会・MBS
©2009,2011 ビックウエスト/劇場版マクロスF製作委員会
©DeNA Co.,Ltd.

【CEDEC2018】注目のゲーム系セッションまとめ。気になる見どころを、登壇者に聞いてきた

CEDEC2018開幕

いよいよ開催が近づいてきたCEDEC。1999年にスタートし、20回目という節目を迎えた今年は、AIやARなどの最新事例の他、大ヒットゲームの運営術など、見どころが盛りだくさんの内容になっています。(最新情報や詳細は「CEDEC2018公式サイト」をご覧ください)

期間:2018年8月22日(水)~8月24日(金)
会場:パシフィコ横浜会議センター (横浜市西区みなとみらい)
主催:一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会 (CESA)

注目のセッションと見どころ

GeNOM編集部では、注目する登壇者にセッションの見どころをインタビューしてきました。ぜひこちらを読んで、会場に足を運んでみてください! 当日は「そこまで話していいの!?」というくらいの実例をまじえたノウハウが聞けるかもしれませんよ。

 


2次元キャラが3次元にやって来る!~歌マクロスでのAR施策~

=登壇者紹介=

小野 良憲 | Yoshinori Ono

株式会社ディー・エヌ・エー
ゲーム・エンターテインメント事業本部
ゲームコンテンツ事業部 第三開発部
プロデューサー

北林 達也 | Tatsuya Kitabayashi

株式会社ディー・エヌ・エー
ゲーム・エンターテインメント事業本部
ゲームコンテンツ事業部 第三開発部
グループマネージャー

=セッション日時=

8月22日(水) 16:30〜17:30

お二人それぞれの自己紹介をお願いします!

小野:

株式会社ハドソンにて、プランナー・ディレクター・プロデューサーとして勤務。2011年DeNA入社、『Marvel: War of Heroes』や『歌マクロス スマホDeカルチャー』に携わっています。

北林:

『歌マクロス スマホDeカルチャー』ではディレクターを担当していました。ゲーム業界歴は長く、前職カプコンでもプログラマーやプロデューサーとして数多くのタイトルに関わらせて頂きました。

お二人でのセッションとのことですが、登壇内容を教えてください!

小野:

“大好きなキャラが2次元から飛び出して来てくれる” その気持ちよさ・楽しさをプロモに活かすことができた!
という実例を共有するセッションです。

北林:

可愛いキャラクターたちと現実世界で会いたい! 一緒に写真撮ってみたい! 自分の部屋で踊って欲しい!
そんな想いを形にするために選択したのがARでした。これをどのようにしてプロモーションに活かしたのかお話したいと思います!

どんな人に聞いてほしいですか?

小野/北林:

・ARに興味がある人
・プロモでネタを探している人
・ARを使ったプロモーションに興味がある方
・3Dキャラを使ったゲームでユーザの気を引きたい人

=受講難易度=
甘口(学生含めどなたでも)

注目ポイントは?

小野:

3Dキャラがかわいく&カッコよく踊る『歌マクロス スマホDeカルチャー』ですが、ARを使用したプロモーションでユーザーやファンの皆さんに大いに盛り上がっていただけました。どのような点が支持されたのか、実際の反響はどうだったのかなどを共有しつつ、AR施策において注意すべき点の知見なども併せてお伝えできればと思っています。

北林:

歌マクロスは、他のリズムゲームには無い本格的なダンスが特徴です。その歌姫のダンスをあらゆる方向から見ることが出来るARモードについて、やってみての知見や失敗談などについてお伝えいたします。

当日の意気込みを聞かせてください!

小野:

CEDEC登壇するの、実に13年ぶりでして。
前回とはモバイルゲーム業界のユーザ層、タイトル群など環境が全然変わっていますが、よいゲームをユーザに届けて楽しんでもらおう! という気持ちは変わっておらず。ぜひ、今回のオーディエンスにも“歌マクロスとその施策の楽しさ”が伝わるといいな! と思っています。

北林:

CEDECはいつも聞く側での参加でしたが、今回登壇側での参加ということで気合入ってます!
手法の話だけでなく、一歌マクロスの魅力も一緒にお伝えできたらと思っています!


次世代QAとAI 〜ゲーム開発におけるAI活用に正しく向き合うために〜

=登壇者紹介=

奥村 純(株式会社ディー・エヌ・エー/写真)
三宅 陽一郎(株式会社スクウェア・エニックス)
大野 功二(ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン合同会社)
阪上 直樹(株式会社セガゲームス)

=セッション日時=

8月22日(水) 17:50〜18:50

奥村さんの自己紹介をお願いします!

国内外の研究機関で宇宙物理学の研究に従事し博士号取得。2014年4月にDeNAでデータアナリストとしてのキャリアをスタート。ユーザー体験や事業推進をデータからサポートすることを目指し、主にゲーム領域のデータ分析・パラメータ設計の経験を積む。2017年1月より機械学習エンジニアに転身し、強化学習技術を中心としたゲームAIの研究開発を推進。

登壇内容を教えてください!

近年、多くの領域でAI活用が期待されており、ゲーム業界もその例外ではありません。このパネルディスカッションでは、AI活用の中でもQA領域に目を向けて、現時点での課題感の整理やどのような導入が期待されているか、また各社の具体的な取り組みや今後の未来予想図について幅広い話題を提供したいと思っています。

AIを導入するといっても難易度は高く、各社が独自に取り組んでいてもなかなか進まない可能性があります。このセッションではこのような課題意識のもと、どのように業界全体が連携できるかというテーマにも触れる予定です。

どんな人に聞いてほしいですか?

これからどのようにAIが活用されていくのか知りたい、現在モバイル・コンシューマ領域でどのような取り組みがあるのかを知りたい、という方々に向けて幅広い話題を提供します。AI技術についても甘口レベルで解説を行うため、機械学習やAIといった領域に習熟している必要はありません。

=受講難易度=
甘口(学生含めどなたでも)

注目ポイントは?

モバイルやコンシューマで実際にAI導入を検討し活動しているメンバーの取組事例から、広く業界を俯瞰していただけることがポイントです。


『逆転オセロニア』におけるAI活用〜ゲーム運用における取り組みとノウハウ〜

=登壇者紹介=

奥村 純 | Jun Okumura

株式会社ディー・エヌ・エー
AIシステム部 AI研究開発第二グループ
AI研究開発エンジニア

=セッション日時=

8月24日 (金)16:30〜17:30

登壇内容を教えてください!

現在、DeNAのゲームタイトル『逆転オセロニア』にて、様々なAI活用が検討・推進されています。
具体的にはオセロニアのような複雑なゲームを人間レベルでプレイできるAIの構築を始め、長期運用をサポートするためにキャラクターのスキルをリリース前に評価するAIなど、野心的な挑戦を続けています。

この講演では、技術的な解説にも踏み込みながら、私たちがどのようにゲーム領域のAI開発に取り組んでいるか、AI導入という特殊なプロジェクトを進める上で気をつけるべきことなど、様々なノウハウにふれる予定です。

どんな人に聞いてほしいですか?

ゲーム領域でのAI活用を検討したい開発者をターゲットにしています。具体的な事例を多く取り入れ、現場目線でのノウハウを共有するので、実際にAIプロジェクトとして足を踏み出す際の参考にしていただけると思います。

=受講難易度=
辛口(ある程度の経験がある人へ)

注目ポイントは?

実際にどのようにAIプロジェクトを進めているか、どのように技術開発が行われているか、という事例を持ち帰ってもらえるのがポイントです。特に『逆転オセロニア』をプレイするAIエージェントを作る、という難易度の高い課題に対して、どのように考えてアプローチしたのか、思考プロセスも合わせて知っていただくことができます。

当日の意気込みを聞かせてください!

近年、ゲーム領域でもディープラーニングなどの最新技術を利用したAI活用が話題になってきました。ビジネスとして夢のある話は多いですが、一方で実際にプロジェクトとして取り組んでいくと、多くの苦労があるのも事実です。実際に、DeNAで進めている『逆転オセロニア』でも様々な試行錯誤や反省がありました。

どちらの講演でも、なるべく現実的な目線でAIについて語りたいと思います。このような場を作ることで、AIに対する正しい期待値のもと、今後地に足のついたユースケースが業界全体で増えていくことを期待しています。


『逆転オセロニア』が実践した“コミュニティと共創するゲーム運営”

=登壇者紹介=

香城 卓 | Taku Kojo

株式会社ディー・エヌ・エー
ゲームサービス事業部 第一ゲームサービス部
逆転オセロニア プロデューサー

=セッション日時=

8月24日 (金)17:50〜18:50

自己紹介をお願いします!

1982年石川県生まれ。中央大学卒。2011年株式会社ディー・エヌ・エー入社。Mobageプラットフォームでのソーシャルゲーム運用・開発を経て、『逆転オセロニア』を企画・開発。「けいじぇい」の愛称で、同タイトルのプロデューサーに従事。

登壇内容を教えてください!

GDC2018でもたくさんのセッションがあったように「コミュニティ」に関するサービス手法は全世界で大きなトレンドとなっています。しかしながら、現在の国内ゲーム市場で実践できているケースは決して多くありません。

・年間30本以上! “オフラインイベント全国行脚”の効果と目的
・ゼロ距離でプレイヤーに接する“顔を見せる運営スタイル”
・本邦初公開となる“コミュニティマネジメントの分析手法” …etc

『逆転オセロニア』のコミュニティマネジメントのノウハウを、具体的な実践例と共に、余すことなくご紹介します。

どんな人に聞いてほしいですか?

ソーシャルゲームのみならず、toC向けサービスの運営・開発経験がある方はよりお楽しみいただけます。

=受講難易度=
中辛(この分野の初心者へ)

注目ポイントは?

いわゆるコンテンツマーケティングのみに閉じず、コミュニティの力を借りて、コミュニティと一緒に成長させていくゲーム運用手法を、具体的な実践例と共にお話いたします。

当日の意気込みを聞かせてください!

国内最先端のコミュニティマネジメント手法をお届けします。お楽しみに!

▼あわせて読みたい
1600万ダウンロード突破!『逆転オセロニア』〜オセロニアの誕生から今後の展望まで〜

入場パスについて

いかがでしたか? これで予習もバッチリ! レギュラーパスやデイリーパス、エキスポ&スポンサーパスなどの事前登録は8月15日(水)までとなっています。一部のパスは当日販売も可能。来場を迷われている方も、ぜひ友人をお誘い合わせの上、各セッション会場でお会いしましょう!

受講のお申込みはこちら
※事前受講登録期間:7月1日(日)~8月15日(水)

 

関連リンク
【公式サイト】逆転オセロニア
【公式サイト】歌マクロス スマホDeカルチャー

人生は壮大なゲーム! 困難な壁も経験値になるー宣伝プロデューサー・北方知実インタビュー

宣伝プロデューサー・北方知実インタビュー

ゲームの宣伝プロデューサーとして活躍する北方知実。彼女を支える原動力は「信頼関係」と「どんな時も楽しむこと」という考え方だそうです。仕事も趣味も全力投球の北方が考える、宣伝プロデューサーの魅力、DeNAの魅力について聞きました。

ーーDeNAに興味を持ったきっかけと、入社の決め手を教えてください

高校時代から、将来はゲームのマーケティングの仕事に関りたいという気持ちがありました。ゲーム業界を選んだ理由は、もともと興味があったことはもちろん、人の心に残るマーケティングができること、そして純粋にゲームの面白さをたくさんの人に届けたいと思ったからです。

新卒でWeb系の広告代理店に入社し、デジタル領域でのマーケティングスキルを身に付けました。デジタル領域のマーケティングは効果測定がしやすく、PDCAを回し続けられるので、とても勉強になりました。その後、ゲーム業界への転職活動を始めました。

転職先を決めるにあたって、「タイトルのマーケティングに一気通貫して携わることができる」「開発チームと近い距離感で仕事ができる」「分析に強く様々なデータを活用することができる」ことを判断軸として選びました。

いくつかの企業を検討したなかで、判断基準を満たしていて、かつ採用担当の方に魅力を感じたことが、DeNAへの入社を決意した大きな決め手となりました。

ーー入社後やってきたこと、今やっていることについてお聞かせください

2016年5月にDeNAに中途入社し、ゲーム領域の宣伝部である「デジタルマーケティンググループ」に配属されました。もともとは宣伝プロデューサー志望でしたが、「Web系の広告代理店の経歴があるなら、即戦力として働きながらゲーム業界の知識を蓄積していく方が、業界未経験の私にとって良いだろう」と、デジタルマーケティングからスタートしました。

それが結果として、ゲーム業界特有のマーケティング知識、DeNA特有のマインド、開発チームの思考や温度感などを先んじて学ぶことができたので、この時の会社の判断にとても感謝をしています。

デジタルマーケティンググループでの担当業務内容は、タイトルを横断しての広告運用管理(SEM・LINE・Twitter)のほか、とあるタイトルでは、デジタルプロモーション全般のプランニングの責任者を担当していました。

広告代理店時代は運用コンサルタントだったので、広告運用管理は比較的得意分野でした。しかし、DeNAの宣伝部は新しいチャレンジへの意欲が高いので、自分の業界知識と企画力の不足に苦戦しつつも、濃密な1年間を送りました。

入社から1年程経った2017年4月からは、マーケティングのすべてを担う宣伝プロデュースグループに異動し、新規タイトルの宣伝プロデューサーとしてジョインしました。

現在は、新規タイトルのリリースにあたってマーケティング戦略を立案中です。市場把握のためのリサーチや、実際のプロモーション施策の準備も行っています。チームメンバーが全力で開発しているゲームを多くの人に届け、たくさん遊んでもらうため、「どうしたらプレイヤーが喜んで、ゲームを遊び続けてくれるのか」を毎日のように考えています。

ーー仕事をする上で大切にしていることは?

『信頼関係』と『どんな時も楽しむこと』です。

まず『信頼関係』について。仕事においては、チームメンバーと全力を尽くし、喜びを分かち合いたいと思っていて。そのためには、「誰に対しても誠実でいること」「誰に対してもまっすぐに向き合うこと」「全力コミット」を意識することがとても大切です。

※チームとして最大限のパフォーマンスを発揮するために、全社員に必要な共通の姿勢や意識として「DeNA Quality」を掲げています。その中で『全力コミット』は、「プロフェッショナルとしてチームの目標に向けて全力を尽くす」の意味が込められています。

『信頼関係』を語る上で印象的なエピソードがあります。

あるIPタイトルのデジタルマーケティングを担当していた時、チーム一丸となって大きな盛り上がりをつくるために、たくさんの施策を実行していて、かなり大変な時期がありました。

なんとか乗り越えたあと、開発チームがそのゲームのクレジットに私の名前も載せてくれている事に気づきました。見つけた時は本当に驚いて、手が震えてしまうほど嬉しかったです。さらに精進しようと思ったことを今でも覚えています。今ではゲームの開発プロデューサーから唐突に課せられる難問に対しても、「信頼が高まってきたから相談してくれるのかな」と嬉しく感じています(笑)

ふたつめの『どんな時も楽しむ事』は、ある本から影響を受けて意識するようになりました。その本には、人生で起こる出来事をゲーム化して、楽しみながら乗り切っていくというようなことが書かれています。それに倣い、私も立ちはだかるどんな壁もモンスターだと捉えて、「経験値やアイテムを得るために頑張るぞ!」という思考で日々を過ごしています! そうすることで、困難に思える仕事も楽しんで取り組むことが出来るんです。

ーー仕事とプライベートとの両立で意識していることは?

やりたい仕事にピンポイントで携わることができているので、仕事が趣味と言っても過言ではないのですが……。野球観戦が大好きで、プライベートは野球に時間を費やしています。横浜出身のDeNA社員、生粋の”真っ青”なベイスターズファンです! 2017年シーズンはオープン戦から始まり約30試合を球場で楽しませていただきました。野球は人の感情を揺さぶる、最高のエンターテインメントだと思っています。

仕事とプライベートの両立は、特に意識していることはありません。どちらも人生というゲームの中の要素にすぎないので、すべて充実させるためにメリハリをつけて生活しています。

2017年は横浜DeNAベイスターズがとても盛り上がったので、クライマックスシリーズでは、元来のフットワークの軽さもあり、急遽土日に広島遠征に行くくらい熱中しました!(土日ともに雨で試合観戦できませんでしたが……)。DeNAはGW休暇、夏季休暇、年末年始も自分の予定に合わせて取得できるので、私は野球関連行事のために有給は残しておくスタイルで過ごしています!

すべてに全力投球すればするほど、「時間は有限だ」と最近つくづく思います。仕事もプライベートも、もったいない過ごし方をしないように心がけています。

今年は惜しかったですが、日本一という夢を一緒に追いかけさせてくれたラミレス監督をはじめ、コーチ陣、選手達、関係者各位には、ファンとしても大変感謝しています。私も仕事をもっと頑張らねばと身が引き締まる思いです!

ーー「1ヶ月お休みだよ!」といわれたら何をしますか?

「ハマスタでのビール売り」「ライブハウスのスタッフ」「レストランのウエイター」など…いろいろなアルバイトをしてみたいです。

視野を広げるために、いろんな職業を体験してみたいです!

※本記事は2017年11月時点での情報です。

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GeNOM(ゲノム)とは

DeNAのゲームクリエイターを様々な切り口で紹介するメディア(運営:株式会社ディー・エヌ・エー)です。ゲーム開発の現場で生まれる様々なエピソードや、クリエイター紹介、イベント紹介などを通して、DeNAで働くメンバーの”ありのまま”をお伝えしていきます。

GeNOMの最新情報は、公式Twitter アカウントにて確認いただけます。ぜひフォローをお願いします!

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https://genom.dena.com/other/marketing_department2019/

【DeNAマーケティング部特集vol.2】ロジカルとパッションの絶妙なバランスで戦略を描く!マーケティングプロデューサーの仕事術