【DeNAコミュニティテック最前線】ゲーム運営の課題をテクノロジーで解決! データをフル活用するコミュニティマーケティングは新たなステージへ

スマートフォンゲーム運営において、コミュニティマーケティングに取り組み続けてきたDeNAゲーム事業部マーケティング部。これまでさまざまな施策を通じて、コミュニティの形成/拡大を推進してきましたが、SNSを活用したブランディング活動の重要性を強く感じてきたそうです。

そして今回GeNOM編集部では、この領域を推進してきたマーケティング部の鶴川が、分析部やAIシステム部のメンバーとともに、データを活用してコミュニティマーケティングを進化させる取り組みを行なっていることを聞き、開発中のツールや高度な分析手法の詳細、そして今後の取り組みについてインタビューを実施しました。

コミュニティ運営をテクノロジーで進化させる

――まず最初に、鶴川さんが考えるコミュニティマーケティングの「あるべき姿」について教えてください。

鶴川:まず、コミュニティとはさまざまな定義があり、一言で纏めることは難しいですが、私は「同じ価値観/目的を持った人が集まり共感し合う集合体」だと考えています。

その上で、コミュニティマーケティングとは[su_highlight background=”#fcff99″]「プレイヤーと信頼関係を構築し、そのプレイヤーのゲーム愛を醸成しながら事業を拡張していくマーケティング活動」[/su_highlight]だと私は考えています。

この考え方に沿って、オンライン・オフライン問わず、さまざまなコミュニティ施策を各ゲームを通じて提供してきました。

――コミュニティマーケティングで大事にしていることや課題、今後の展開についてはいかがでしょうか?

鶴川:コミュニティマーケティングの施策の精度をより高めるためには「プレイヤーのことを正確に理解する」ことが、とても大切です。プレイヤーがゲームに求めていることを、誤認無く理解することが、より良いUI/UXの提供に繋がっていくと常に考えています。

ですが、プレイヤーの皆さんがゲームをプレイする目的は千差万別で、コミュニティマーケティングの施策を検討する際、プレイヤーの方々のニーズをMECE(モレなくダブりなく)に把握することに、とても時間がかかっていました。その部分に関して、より効果的な運営が実現できる基盤が必要だと感じていたんです。

――コミュニティを可視化していくことで、さらにプレイヤーの満足度を高めていこうと?

鶴川:はい。それを実現するためのツール開発には、専門的な知識が必要です。技術的な面など、マーケティング部内だけでは実現できないと悩んでいた中で、分析部の安達さんに出会ったのが、プロジェクト開始のきっかけです。

これまで私が抱えていた課題を安達さんに伝えると「全部可能だと思います!」と素晴らしい回答をいただき、さっそく要件を具体的に決め始めたのが2019年1月~3月、少しずつですが4月からツールの運用を開始し始めました。

鶴川将志 | マーケティング部ソーシャルメディアブランディングGr
DeNA入社後、ゲームタイトルのマーケティング全般(TVCMやイベントなど含む)の戦略を策定し、関連部署と連携して全体を推進するマーケティングプロデューサーとして従事。2018年4月にコミュニティマーケティンググループ グループマネージャーに就任し、2019年よりソーシャルメディアブランディンググループを立ち上げる。「ゲームプレイヤーの熱量を高める」ことをグループのミッションとし、オンライン/オフラインのコミュニティ施策の戦略立案と推進を行うチームをマネジメントしている。

――鶴川さんから相談を受けて、第一印象で安達さんはどのように感じましたか?

安達:提案された課題は、個人的にとても興味深かったです。コミュニティマーケティングをデータドリブンにして、コスト削減・業務効率化することで、ゲーム事業だけに留まらず、スポーツ事業やソーシャルライブ事業など、全社的に貢献することができます。

また、コミュニティ分析に関しては科学的な面白さもあります。私たちは、家族・学校・仕事から趣味・SNS上まで、さまざまなコミュニティに所属しています。それを抽出・分析・予測することで、我々はなぜコミュニティを形成するのか、などの本質に迫れたらいいな、と思いを巡らせていました。

鶴川:実は4年ほど前から、コミュニティの分析手法に対して、SNSの運用がどのような影響を与えているのか検討していたのですが、難易度が高く、ことごとく頓挫した経緯があります。ですので、このプロジェクト開始で、ようやく突破口が開けたと言えます。

マーケティング、分析、AIの専門家が、独自分析ツールを開発

――では改めて、今回開発に至ったツールの機能について教えてください。

鶴川:コミュニティマーケティングの分析は定量と定性の両面で行っていますが、定量データを取得することが非常に難しく、今までは定性データを軸にした分析を行っていました。しかしプレイヤーのことを、より正確に理解するためには定量データの分析が不可欠です。

だからこそ、この定量/定性データを照らし合わせて、効率良く分析ができる基盤を作りたいと常々考えていました。

詳細はこの後に説明していきますが、本ツールには主に3つの機能があります。

・分析自動化の強化(TwitterAPIを最大限活用しつつ、分析集計の工数を削減)
・コミュニティの可視化(日々変動するコミュニティの動きを可視化する)
・インフルエンサー発掘(影響力があるプレイヤーを発見する)

先程もお話ししたとおり、まずは安達さんに相談し、その後小口さんや田中さんを巻き込んでプロジェクトが進行していきました。具体的には分析自動化の強化は小口さん、コミュニティの可視化は安達さん、インフルエンサー発掘は田中さんに主に担当していただきつつ、全員で積極的に議論しながら開発を進めています。

安達:DeNAの各事業部において、TwitterなどのさまざまなSNS上で施策が行われているので、今回開発したツール、そして採用している分析手法は組織を横断して使えるため、かなり意義のあるものだと思いますね。

田中:それに、機械学習やAIをコミュニティマーケティングに活用している事例はあまり多くないので、この取り組みを通して、新しい市場を切り拓いていきたいですね。

分析自動化の強化

――それではツールの詳細について質問です。まずは、分析ツールの機能のひとつ「分析自動化の強化」に関して、機能紹介や仕組み、活用方法、運用実績、ケーススタディなどを教えてください。

鶴川:Twitterの数値分析を正しく、かつ少ない工数で可視化したいと考えたのが、この機能のはじまりでした。

小口:まずデータを可視化するため、TwitterのデータをGoogleスプレッドシート(以下GSS)でグラフ化、KPIの数値を出せる仕組みを作りました。

DeNAでは内製BIツール「Argus(アーガス)」を使い、ゲームの行動ログなどを用いてデータ分析をしており、それをプロダクトの改善やUX向上のための施策立案に役立てています。このプロジェクトでもArgusで可視化するという選択肢もありましたが、今回はGSSを採用しました。

その理由としては、[su_highlight background=”#fcff99″]データ分析を後続の業務とシームレスに繋げたいという意図があった[/su_highlight]からです。例えば現行の業務だと、Argusで可視化してそのデータをExcelに落とし、さらにExcelでまた集計してグラフにしてスライドに貼る、みたいな業務があったりします。

データを業務に用いるまでのプロセスが長いので、大元のデータベースが更新されたら、アウトプットのスライドまで一気に自動で更新されるような仕組みがあったらなと思っていました。そうすれば、データの集計作業ではなく、データの結果からプロダクトや施策のことを考えることにより時間を充てられると思いました。

DeNAでは、分析用のデータベースとしてGoogleのBigQueryを利用していますが、年々BigQueryを中心としたビッグデータ解析のエコシステムが成熟してきています。今回のGSSも裏側でBigQueryのデータベースと繋がっていて、誰もが見慣れたGSSのインターフェースからビッグデータ解析ができるようになっています。

また、今回のケースでは利用しませんでしたが、BigQuery MLというSQLで機械学習のモデル開発ができる機能もあり、それもGSSのみをインターフェースにして利用できたりします(詳しくはデータエンジニアリングGrのグループマネージャーが登壇したCloud Next Tokyo 2019の発表をご覧ください)。

小口力也 | 分析部データエンジニアリングGr
2017年に新卒で総合電機メーカーに入社し、全社ITの統括部門で社内システムの企画、開発に従事。2018年にDeNA入社後は、分析部データエンジニアリングGrの立ち上げに参加し、データエンジニアとしてアプリゲームのビッグデータ解析基盤の構築に従事。ゲーム内の行動ログをもとにしたデータウェアハウスの設計、開発から、機械学習を用いた高度な分析のシステム構築など、事業の意思決定をデータドリブンで実現するためのインフラ構築に取り組んでいる。

鶴川:このツールはただ数値を表示するだけではなく、その数値をどう使うかも含めて設計したので、集計結果をそのままレポートできるようになっています。

小口:SQLを用いたGSSからBigQueryへ問い合わせも、スケジューリングができるので、データベースが更新されていれば、GSS上のデータも更新されます。

もし、サマリのグラフなどをGoogle Slideのグラフに連携していれば、それも同様に最新の情報にアップデートされます。データベース、GSS、スライドを連携することで、コミュニティマーケティング関連の分析作業を、革新的ともいえるレベルで効率的にしました。

鶴川:小口さんが話してくれたように、使う側のユーザビリティも意識して作ってくれているので、他事業部への展開のしやすさも大きな強みですね。担当者には「ここに日付を入力するだけですよ」と説明するだけですぐに使えるのでマニュアルもいらず、助かっています。

それとは別で、データを元にどういう観点で、どういう示唆を導き出せるかの考え方を纏めた資料を作りました。ツールの価値を最大限引き出すために利用者の分析力を高める取り組みも、同時に行っています。

――ちなみに、どのようなデータが可視化できるようになっているのでしょうか?

小口:GSSで可視化できるのは「毎日のオーガニック(通常投稿)の投稿数」「リツイート数」「期間中に頻出して使用されたハッシュタグ」など、さまざまな指標です。

また、「Google Natural Language API」というGoogleのサービスを利用して、テキストの感情のスコアを定量的に取得しているので、BigQuery上にそれらのデータを保持しておけば、例えば「この施策におけるプレイヤーの反応がポジティブなのか、ネガティブなのか」といった情報などもGSS上で可視化することもできます。

鶴川:Google Natural Language APIを利用した分析結果と、こちらの感覚がほぼ合致しているので、精度は結構高いと感じましたね。

安達:あと、ツールのユーザビリティにはこだわりましたね。作ったものの、使われなくなってしまうツールが多々ある中で、それを防ぐために、鶴川さん側と、施策に繋げる上で必要・不必要な情報については徹底的に議論した覚えがあります。

鶴川:要件に関しては、自分が事前にマーケティングのメンバーからヒアリングして、安達さんたちとディスカッションしました。良い意味で無駄な要素を削ぎ落とせたと思っています。

小口:このツールでは、期間を指定するだけでKPIを可視化できるんですが、比較も可能になっていて「先月の施策に対する反応」と「今月の施策への反応」を比較したいとき、期間を別々に指定することで、どんな違いがあるのかひと目で分かるようになっています。

――誰でも簡単に扱えるようなユーザビリティが整備されているんですね。ちなみに可視化するまでの過程で苦労した点はありますか?

小口:GSSとBigQueryを連携する機能が「Connected Sheets」や「Data Connector」といった比較的新しい機能で、特にConnected Sheetsについては現在β版なので、周囲に実務で導入している人がおらず、またWeb上に知見もたまっていないので、手探りな部分はありました。

――ちなみに鶴川さんとの連携で大変だった点はありますか?

小口:強いて言えば、鶴川さんの推進力が高いので、次々と全社でニーズを引っ張ってきて頂いたところですかね(笑)。それだけ[su_highlight background=”#fcff99″]「ユーザーコミュニティをもっと良く理解したい、それを施策に活かしたい」[/su_highlight]という全社のニーズが高かったのだと思います。

――現在では案件はまだ増えているんですか?

鶴川:いえ、現在は一旦落ち着いていて、実績を生み出すフェーズに移行する段階に入っています。

小口:BIツールでの可視化については、今後[su_highlight background=”#fcff99″]「Looker」の導入が決まっている[/su_highlight]ことが最近のトピックです。

鶴川:Lookerを使用することでツールのユーザビリティがもっと向上しそうですね。

小口:そうですね。LookerにはViz Blocksというダッシュボードのテンプレートを使って、簡単にダッシュボードを作成できる機能があるのですが、社内外の人が活用できるコミュニティ分析のテンプレートを開発することにも、チャレンジしてみたいですね。

5時間の工数が、10分に短縮

――ちなみに小口さんの開発の成果として、かなり工数削減が実現したと聞いたのですが?

安達:そうなんです。世間でデータドリブンやAIといった概念が浸透している中、コミュニティマーケティングの仕事についてヒアリングしたとき、実はマニュアル作業が多いと聞いて驚かされたんです。これはイケてないね、ということで業務効率化を行いました。

鶴川:この効率化に関しては[su_highlight background=”#ffa299″]「5時間かかっていた作業が10分で終わった」[/su_highlight]という、ものすごいインパクトがありましたね。

プレイヤーのことを正確に理解するために、定量/定性データの収集を行い、そこからプレイヤーのインサイトを見つける業務を毎日欠かさず行っています。

特に定性データの収集は、集計結果の品質を高めるためには時間を要していたのですが、小口さんのツールのおかげでかなり短縮することができました。

――このツールと機能が広まれば、全社的に大幅な工数の削減ができるかも知れませんね。

鶴川:今まさに、それに取り組み始めています!

安達:データに対するリテラシーが高くないと気付きづらい面もあるので、この記事のように社内外に発信していくことで、導入を考える人が増えてほしいですね。また、こういった取り組みを通じて関係値を築くことで、高度な分析に対するアイデアのやりとりなどがスムーズに進むと良いですね。

鶴川:確かにルーチンワークがスリム化できたので、新しい企画やアイデアを考える時間に頭を使えるようになると期待しています。

コミュニティの可視化

――それでは次に「コミュニティの可視化」に関して、分析の詳細や活用方法などを教えてください。

安達:はい。まず特定のゲームで盛り上がっている人々の中からコミュニティを抽出して、それらが時系列でどのように拡大・縮小・結合・分裂・消滅していくのかを可視化しています。

また、各コミュニティが「イラストが好き」「ストーリーが好き」「運営について語りたい」など、どういった話題を中心に形成されているのかを調べています。

そこで得た知見を元に、SNS上全体のアクティビティを活性化させるためには、どのコミュニティ同士を繋げればいいのか、また、各コミュニティにどういった内容の施策を行うと反応が良さそうか、といった方向への活用の検討を行なっています。

また、さまざまなゲームコミュニティ間の距離を計測・可視化することで、あるゲームを始めてもらうためには、どの他ゲームに関連するコミュニティにどのようなキャンペーンを行えば良いのか、施策のヒントとなる分析を行なっています。

安達 涼 | 分析部第一Gr
人間の意思決定プロセスの数理モデル化と、その神経基盤を解明する研究に従事し、カリフォルニア工科大学PhD(計算論的神経科学)を取得。2018年にデータアナリストとしてDeNAに入社。機械学習の手法のみならず、行動経済学の知見などを用い、人間のゲーム内外での行動データを包括的に理解することで、ゲームタイトルの運営力・UX向上を目指している。

――特に苦労した点は?

安達:データが全くない状態からスタートしたので、小口さんのチームとデータ収集について連携してデータを用意し、そこから分析まで、ゼロからイチまで行う、というプロセスが大変でした。

でも実際、苦労したという感じはなく、そのプロセスも楽しく感じましたね。人と人とが興味で繋がってコミュニティを形成していく、そのプロセスがデータで確認できるってすごい時代ですよね。

海外では、SNSの会社が研究機関と連携してコミュニティ関連の分析を行なっていたりしますし、日本でも徐々に流行っていくのではと感じています。

――コミュニティを分析して数値で表現する仕組みを教えてください。

安達:コミュニティを抽出するためには、まずユーザーのネットワークを作成する必要がありますが、作成の仕方にもいろいろあり、例えば、フォロー・フォロワーの関係性で組んだり、ツイート・リツイートの関係性で組むこともできます。

この定義次第で分析できることが変わってくる、この曖昧さが難しい部分である一方、クリエイティブな方法を見つけたりできる面白い点でもあります。

日々変動するコミュニティの可視化によって、施策も改善・進化

――鶴川さんはこの機能について、実際に使ってみてどうでしたか?

鶴川:これから本格的に活用するフェーズに入りますが、新発見が多く、こちらの仮説が意外と外れていたことも分かりました。また、その仮説が外れたからこそ新しいアイデアが生まれるきっかけにも繋がっています。

――Twitterのリアルタイム性の高さに関しては、どのような対応ができますか?

安達:今回の分析では、ゲームのコミュニティがどのように拡大縮小しているのか、コミュニティごとに何に興味があるのか、などを抽出・可視化しています。

Twitterは非常にアクティブなSNSなので、ネットワークやコミュニティの変化は激しいと思っていたのですが、コミュニティというレベルでの変化は、割と安定していることがわかりました。

これはもちろん、リリースからの年月、そのゲームタイトルがカジュアル層向けかコア層向けか、でも変わりますが、この観点からのゲーム間比較も面白そうですね。

鶴川:複数のコミュニティがいつの間にか合体して大きくなったり、分裂したり、人間の目では分かりづらい様子が時系列で見えるので、面白いですよね。

あるゲームに関連するコミュニティの時系列遷移の可視化例。
各コミュニティは拡大・縮小・結合などを繰り返している。

――ちなみにコミュニティの動きが見れる画面は、基礎知識がなくてもすぐに理解できるのでしょうか?

安達:さまざまなサイズのコミュニティが週ごとに拡大・結合・消滅して遷移していく様子を可視化しています。

田中:その部分をより見やすく、わかりやすくするのが、まさに自分たちの今後の仕事ですね。

安達:ええ。コミュニティの遷移に加えて、各コミュニティで流行っている話題なども一目でわかるようなダッシュボードの制作も予定しています。

――これまでの話を聞いていると、なんとなく銀河系、宇宙空間をイメージしてしまいます。

田中:確かに似ているかも知れませんね。Twitterの拡散範囲は、人間が認知不可能なくらい広がっていますし。太陽系は今まで詳細に観測できているけど、さらに遠くの惑星や銀河には未知の部分も多くあるように、まだ見えていない部分を解明していくことが、本プロジェクトのひとつの目標ではありますね。

安達:そうですね。コミュニティの変遷はまるで生き物のようにも見えますよね。それをデータを元に分析して、これから色々な施策に活用していくことを考えるとワクワクしますね。

インフルエンサー発掘

――続いて、「インフルエンサー発掘」に関して、機能紹介や仕組み、活用方法、運用実績、ケーススタディなどを教えてください。

田中:この機能については研究開発のフェーズですが、現時点で行なっていることについてお話ししていきます。

当初の鶴川さんからの要望は、[su_highlight background=”#fcff9″]Twitterにおいてプレイヤーや運営の投稿が誰に届き、どうやって広まっているのか、誰を経由して強弱が変化しているのか、その伝播過程を知りたい[/su_highlight]といった内容でした。

さらに、熱量高くプレイを続けてくれるプレイヤーは誰なのかを、大規模なSNSの中から見つけて欲しい、といった「インフルエンサーを可視化してほしい」という内容も含まれていました。

田中 一樹 | AIシステム部データサイエンス第一Gr
2017年にDeNA入社後、データサイエンティストとしてアプリゲームに関する AI 機能の開発に従事。現在は、多様な事業へのデータサイエンス活用を目指した研究開発や課題発掘に従事。「速習 強化学習 – 基礎理論とアルゴリズム-」(共立出版) の翻訳、「Practical Developers ―機械学習時代のソフトウェア開発[ゲームアプリ-インフラ-エッジ編]」(技術評論社) の執筆に携わる。学生時代からデータ分析の大会に没頭し複数大会で入賞。Kaggle Master。

田中:「インフルエンサー発掘」と説明しましたが、実際には「インフルエンサーの可視化」「インフルエンサーのインフルエンス力(影響力)の可視化」「抽出したインフルエンサーの特徴分析」について重点的に実施しています。

インフルエンサー分析の可視化画像

田中:「インフルエンサーの可視化」については、すでにインフルエンサーになっている人を発見する分析と、将来インフルエンサーになりそうな「ポテンシャルインフルエンサー」を予測し、事前に発見する分析を行なっています。

既存のインフルエンサーについては、すでにさまざまなアルゴリズムが研究されており、それらを活用し抽出しています。

例えば良質な情報を発信している人、情報伝播や繋がりのハブとなっている人、拡散力があり情報の発信頻度が高い人、などさまざまな角度からインフルエンサーを発見しています。

まだPoCの段階ですが、汎用性の高いアルゴリズムが多く、現在では20~30種類の指標を使って、自動的にインフルエンサーを抽出し、分析することができるようになってきました。

また、未来のインフルエンサーをデータサイエンスやAIで予測することができれば、運営が事前に熱量が高まりそうなインフルエンサーと接点を持つことができます。ここではAIを使って過去のアクションや嗜好性、繋がっている人の情報などから、将来インフルエンサーになりそうかを予測しています。

――AIで未来のインフルエンサーを発掘するのは、DeNAならではの取り組みかもしれませんね!

田中:そうですね、AIの活用を通じてなるべく多くの方に情報を届けていきたいですね!

続いては「インフルエンサーのインフルエンス力(影響力)の可視化」についてお話しします。

インフルエンサーを可視化した後、実際にどのくらい拡散されるのか、どうやって拡散されていくのかを知りたくなりますよね。その部分を解明するために、我々はツイートの拡散シミュレーションに関する研究開発も行なっています。

インフルエンサーがあるツイートをしたときに、どんな経路で最終的にどれくらいの人数に拡散されるのかをシミュレーションする研究開発が進んでおり、マーケティングでの簡易的な運用は可能になり始めています。例えば、Twitterにおける広告配信など、SNS上の幅広い範囲に情報を行き渡らせるためのターゲティングに活かしたいと考えています。

ここで研究している手法の中身は、[su_highlight background=”#fcff9″]Influence Maximization(影響最大化)と呼ばれる最適化系の問題でバイラル(口コミ)マーケティングの文脈で語られることが多い[/su_highlight]です。「どこに施策を打つと情報の広がりが最大化されるか」というテーマで最適化をする分野で、一般的に解くのが困難な問題ではありますが、上手く工夫しながら実応用を目指して取り組んでいます。

しかし、現実世界のSNSは単純ではありません。自分が発信したツイートを他の誰かがX%の確率でリツイートしてくれる、といった確率を正確に把握することは、難しいことが多いです。

ただし、我々はそれを解決するためにツイート内容などから、情報が伝播する確率を推定する取り組みも行なっています。

例えば、親和性の高い人同士は高確率で情報伝播しやすい、嗜好が似ておらず興味が異なる人同士では情報がリツイートされにくいなど、さまざまな観点からより現実的な拡散シミュレーションができないか日々検証しています。

他にはフォローが多い人はタイムラインが流れやすく、ツイートが目に留まる確率が下がる傾向があるので、拡散される確率もその分減るのではないか、といった仮説検証もしています。

――Twitterなど投稿するのは人間なので、あいまいな部分を解明するのは大変では?

田中:そうですね。その部分に関しては安達さんが行なっているコミュニティの分析と連携しながら、この人はどのジャンルが好きなのかといった趣向も深掘って分析したいと考えています。

――このインフルエンサー発掘の機能について、鶴川さんはどう感じていますか?

鶴川:とても未来的で、今後のプロモーション施策などへの活用方法は多彩だと思います。さまざまな情報が行き交う今の時代では、サービス提供者の発信だけではコミュニティへ情報を十分に行き届かせるのは、とても難しく限界があると感じており、ゲームに関する情報発信していただけるプレイヤーの方々の力が、情報伝達に必要不可欠な時代になっています。

私たちは「フォロワー数が多い」「発信回数が多い」と言った表面上の数値だけではなく、もっと本質的な要素も含めてインフルエンサーの発掘をしたいと思っています。

田中:コミュニティとインフルエンサーの両方の観点を組み合わせて連携することで、今までできなかったような有効な取り組みができたら良いですね。

――今後のマーケティング施策も成功する確率をさらに上げることができると?

田中:まさに取り組んでいる最中ですが、このプロジェクトではAIによって作成されたシミュレーションや予測を元に施策を実施した後に、その結果をAIのアルゴリズムにフィードバックする工程をなんども繰り返し、全体のワークフローを精緻化することで成功確率を上げていきたいなと思っています。

鶴川:施策自体も変わりますが、それを作るプロセスも実際変わってきています。今まで見ていなかったデータを当たり前に見るようになってきていますし、施策を考える際に連携を図るチームも変わってきています。

田中:全員に全く同じマーケティングをするのではなく、イベント関連の施策はこのインフルエンサーに、バトル関連施策はこのコミュニティに、といったようにジャンルやゲーム毎に施策の検討方法が変わっていくと思いますし、そのクリエイティブを作り始める段階から連携できれば、新しい価値を生み出せるかもしれませんよね。

データはこれまでにない強い武器となる

――このようなコミュニティ分析ツールは、ゲーム業界以外でも開発・活用されているのでしょうか?

安達:日本だけでなく世界的にも、データサイエンスやAIを用いてコミュニティの分析を推進する取り組みは少ないと思います。

コミュニティという粒度で包括的に、データを元にした施策を考えていく取り組みはあまり耳にしないですね。

田中:Twitterの自動ボットやターゲティング広告などの取り組みはが多いと思いますが、コミュニティの性質をデータから細かく分析する取り組みは、あまり多くないと思います。

鶴川:このプロジェクトではマーケティング施策を最大化させていくという観点ももちろんありますが、それ以上にプレイヤーの体感・体験を向上することに強くフォーカスしています。

――冒頭でも少しお聞きしましたが、鶴川さんが安達さんに相談してから、ツールが開発されるまでのフローを改めて教えてください。

鶴川:まず最初に実現したいことをまとめつつ、ダッシュボードのイメージを含めて、安達さんと要件をすり合わせていきました。

安達:まずTwitterの基本的な統計量取得による工数削減および、データサイエンスを用いた高度な分析で実現したいこと・できそうなことをまとめました。それから自身でPoC(Proof of Concept:概念実証)をして、まずダッシュボードを作成しました。

その後、さらにスケールさせるために小口さんに相談をして、ダッシュボードにいろいろな人がアクセスできるよう拡張してもらいました。また、高度な分析でも実現したいことが多く、田中さんにも参加していただいた流れになります。

小口:自分が驚いたのは、鶴川さんの推進力の高さでした。データ分析を生業としている私たちデータエンジニアやデータサイエンティストが分析をして「こういう意思決定をするべき」とコンサルティングをして巻き込むというよりは、データを使ってより良い意思決定をしたい、と望んでいるメンバーが中心となって始まったプロジェクトだったので、スピード感や熱量が他のプロジェクトより高かったと思います。

また、鶴川さんがこの取り組みを他事業部に共有してくれたのも、嬉しかったですね。データは施策や意思決定に活用してもらわないと価値がないですし、それを全社に届ける動きをしていただいたのは非常に助かりました。

鶴川:少し照れますね……(笑)。実は自分のストレングスファインダーの資質の中では「分析思考」がかなり強いんです。もともと未知の発見が好きなので、なるべく食わず嫌いはしないようにしています。

また、時間が空いたときに安達さんからネットワーク理論について教えてもらって、勉強しています。これまでコミュニティマーケティングの人間が、何となく感覚で理解していた部分に、アカデミックな情報が加わると、明確に言語化できるので楽しいですし、学んでいきたいですね。

――ただ要件を依頼するだけでなく、お互い学びながら成長すると?

鶴川:はい。お互い似ている領域ではありますが、所持しているナレッジが違っていたのかなと思いますね。それを交換しながらパフォーマンスを上げていきました。

――このツールについて他の事業部からのフィードバックはどのようなものがありましたか?

鶴川:実はつい最近共有したばかりなんですが、一様にかなり驚いた反応をしていました。

これまでは「こんなツールあったら便利かも」くらいに抽象的なイメージしかなかった中、それを具体的に可視化、言語化できるツールが登場したので、驚きがあったのだと思います。

コミュニティの運用においては、どのようなデータを見れば良いのか、またそのデータをどのように取得すれば良いのか判断がとても難しいです。

本ツールで取得したデータを使用して、プロデューサーなどのメンバーと議論していますが、[su_highlight background=”#fcff9″]ファクト(事実)を示すことができる[/su_highlight]ので、議論の質も高まっていると思います。

――しっかりと説得できるデータが取得できているからこそ、これまでにない強い武器になると?

鶴川:はい。ほとんどの人は、Twitterやネット掲示板を常に見ているわけではなく、スキマ時間にチラッと見た情報が正になってしまうことが多いですが、コミュニティは常にリアルタイムに動いています。

全体を理解できていないのに結論付けてしまうことが、これまで課題だったのですが、このツールのおかげで、総合的にサマリを伝えることが可能になったのは、大きな強みと言えますね。

人と人を繋いでユーザー体験を向上したい

――今後、本ツールの運用で事業(ゲームだけでなく)に対してどのような成果を目指していきたいと考えていますか?

小口:今回はTwitterだけの取り組みでしたが、他のプラットホームにもコミュニティは存在しているので、それらのオープンデータを活用できる状態を実現したいですね。また、グローバルでのユーザーコミュニティの可視化にもトライしたいです。

安達:コミュニティはゲームに限らず、どこにでも存在するので、その汎用性を生かして他の分野に広げていきたいと考えています。また、ここ最近の機械学習手法の進展によって、高い精度でコミュニティ抽出ができるようになったり、かなりアクティブなリサーチエリアになっています。

コミュニティマーケティングの重要性の増加と相まって、今後活用先が増えるのは確実です。今回の分析をきっかけとして、社内外で協力して、マーケット全体のスタンダードを作れればと思っています。

田中:もちろん汎用的な技術なのでさまざまな事業へ横展開していきたいと考えていますが、私がデータサイエンスやAIを活用するときの軸としているのが[su_highlight background=”#fcff9″]「サービスに触れている方に楽しさや新たな体験を届ける」[/su_highlight]ことです。

抽象的ですが、人と人が繋がり、今まで以上にハッピーになる世界を目指したいですね。このプロジェクトでは、データサイエンスやAIを通じてその橋渡しができるきっかけを作りたいと思っています。

鶴川:コミュニティマーケティングは大きな可能性を秘めていて、テクノロジーの力を活用しコミュニティの可能性をもっと引き出せれば、今までにない新しい取り組みに繋がると考えています。その新しい取り組みで、より多くの人により楽しい体験を提供していきたいと思います。

――ゲームやサービスを通じて、プレイヤーをさらにハッピーにできる技術が進化していくのは、とても楽しみですね。ありがとうございました。

インタビュー・執筆:細谷亮介
編集:佐藤剛史
撮影:齋藤暁経

【DeNAマーケティング部特集vol.4】SNS、リアルイベント、You Tubeーー各担当者が語る、コミュニティマーケティングの現在地とこれから

DeNAが運営中のモバイルゲームの各タイトルでは、ゲーム内イベント・キャンペーンのほかに、公式SNSや公式YouTubeチャンネル、リアルイベントなどで、最新情報の提供だけでなく、プレイヤーと交流できる多種多様なコンテンツ施策を実施しています。

そして、それらのコンテンツ企画・運用を担うのが、ゲーム事業部のコミュニティマーケティンググループです。今回「DeNAマーケティング部特集vol.4」では、同グループに所属するSNS運用担当の「なおこす」、リアルイベント企画・運営担当の「まなてぃ」、公式YouTube担当の「ちゃんもも」に、今まで手がけてきた取り組みやそれぞれの想い、今後の展開などを聞くことができました。

なお、本インタビューの聞き手は、3人の上司でもあり良き相談相手もある、マネージャー鶴川将志(鶴川が登場する記事は以下をご覧ください)が担当しています。

【DeNAコミュニティテック最前線】ゲーム運営の課題をテクノロジーで解決! データをフル活用するコミュニティマーケティングは新たなステージへ

プレイヤーの熱量を、全力で施策に組み込む


なおこす | SNS運用担当
2018年新卒入社。入社直後にIPタイトルのSNS運用や生放送の企画を経験。現在オリジナルタイトルのコミュニティマネージャーとして、プレイヤーに向けたオンライン・オフライン施策を担当。

――それでは簡単に自己紹介をお願いします。

なおこす:現在オリジナルタイトルのコミュニティマネージャーとして、公式SNSなどを担当しています。DeNAには新卒で入社し、IPタイトルの公式SNS運用を経て、現在はオリジナルタイトルのプレイヤーに向けて、オンライン・オフライン問わず、さまざまな施策に関わっています。

――入社後は具体的にどのような取り組みをしてきたか、改めて教えてください。

なおこす:まずIPタイトルの担当になった時には、原作であるアニメシリーズを鑑賞したり、楽曲を聴いたりすることで、世界観を深く知ることから始めました。そして実際のゲームプレイを通じて、どんなプレイヤーの方がゲームを楽しんでいるかを理解することから実践しました。

その後は、既存のプレイヤーに向けて、より楽しめるようなSNSのキャンペーンを企画していきました。プレイヤーの方々はIPのファンが多いので、「ファンだったらどう感じる?」を徹底的に考えていました。そうして生まれた施策が、プレイヤーの方々に楽しんでもらえて、版元様からも好評だったときは、とても嬉しかったですね。

まなてぃ:施策をうまく成功させたの、同期入社の私より全然早かったよね!

なおこす:そうかも! 2018年5月にマーケティング部に配属されて、すぐに責任ある仕事を任せてもらったんです。そこで「私がやらなきゃ!」って気持ちがすぐに強くなって、成長がスピードアップした気がしますね。

――「できるできない」ではなく、「やるかやらないか」というのがDeNAのカルチャーですよね。その後関わることになったオリジナルタイトルについて教えてください。

なおこす:オリジナルタイトルでは、主にSNSやキャンペーン施策の企画/推進に関わっています。入社してからTwitterのキャンペーンをたくさん実施してきました。

施策に関しては以前のIPタイトルで培ったノウハウを流用するわけではなく、ゲームシステムやプレイヤーの属性の違いを理解し、きちんとプレイヤーの皆さんに楽しんでもらえるように、ユニークなアイデアをプロデューサーやプランナーと一緒に考えています。

その際、すでにゲームを楽しんでいただいているプレイヤーだけを盛り上げるのでなく、まだゲームタイトルを知らない方でも楽しんでいただけるように意識しています。

――特に印象に残っている施策はありますか?

なおこすTwitterのハッシュタグを用意して一緒に楽しみましょう、というキャンペーンを実施した際は、大きな反響がありました。特にTwitterはたくさんのプレイヤーのおかげでいつも盛り上がっているのですが、この施策でも皆さんが参加してくださって嬉しかったです!

ちゃんもも:Twitterトレンド入りしてたよね!

なおこす:そうなんです! 担当しているオリジナルタイトルのプレイヤーの皆さんは熱量が高く、ファンアートもたくさんありますし、キャラクターの紹介文を書いてくださったりする方もとても多いんです。ですので、プレイヤーの皆さんと一体となって盛り上がりを創出できたらと思って企画しました。

結果として、ゲームタイトルを知らなかった方にプレイしていただけるきっかけにも繋がりました。ゲームタイトルの関連ワードでも10位以内に入って、とても嬉しかったですね。いつも盛り上げてくださっているプレイヤーの皆さんのおかげなので、本当に感謝しかないです。

――今まで失敗もあったと思うんですが、そこから学んだことを教えてください。

なおこす:担当しているゲームタイトルでは、オンラインだけでなく、オフラインの施策にも挑戦しています。ただ当初はどのプレイヤー層に向けてどんな体験を提供するのかなど、テーマや軸を定めることができず、開催に至らなかったこともありました。

その時に学んだことは、プレイヤーの期待を超え続ける「重要さ」と「難しさ」です。特に一度実施したことがある施策の第二弾以降は、前回の期待を更に超えなければならないので、難易度がかなり高くなります。

ここはプロデューサーをはじめとした運営メンバーと一緒にテーマを考え、全員が納得した施策だけをプレイヤーに届けるようにしています。

――これまでの失敗があるからこそ今がある、という事ですよね。

なおこす:そう言えると思います。とにかくプレイヤーの皆さんの熱量は本当に高いので、期待を超える体験を提供し続けることに関して、一切妥協はしません。

――施策を実施する中で、一番大事にしていることは何ですか?

なおこす:プレイヤーの皆さんがそれぞれ自由に楽しめることです。ゲームが好きな方々の中でも、キャラクター、バトル、ストーリーと好みが違いますし、キャラクターを揃えて楽しんだり、自分でイラストを描いたり、実際にコラボカフェに足を運ぶ人など、楽しみ方も千差万別です。

そのように、多種多様なプレイヤーそれぞれが楽しめるような話題を提供することを、特に大事にしています。

――施策の振り返りはどうやっていますか?

なおこす:オンライン周りでは、キャンペーンや施策を実施する前にしっかりと目的とゴールを決め、その目的を達成するため必要な要件整理を最初にしています。

その際には私一人だけではなく、各運営メンバーとも連携して設計するようにしています。また、施策実施後には、目的を達成できているかどうかの振り返りを定量/定性の両軸で必ず行っています。

――その振り返りが、さっき出た「プレイヤーの期待を超え続ける」に繋がるんだね! ちなみに業務で連携する際に、どのようなメンバーと連携していますか?

なおこす:他タイトルのSNS担当者との連携が多いです。リアルイベントやYouTube番組を実施するときなど、SNS運用における懸念点などについて細かく相談しています。最近話題になっているキャンペーンや施策の話もよくしますね。

同じチーム内ではプロデューサーやマーケティングメンバーとの連携が多いと思います。希望を伝え合うだけでなく、一緒にマーケティングプランの全体像を考え、その中でオンライン・オフラインそれぞれのコミュニティに対して、どういう話題を提供していくかを設計していきます。

【DeNAマーケティング部特集vol.2】ロジカルとパッションの絶妙なバランスで戦略を描く!マーケティングプロデューサーの仕事術

――今後はどのようなことにチャレンジしていきたいですか?

なおこす:コミュニティはゲームにおいて必要不可欠な存在になっていると思います。そのコミュニティが持つ熱量を伝播させて、多くの人にゲームを知っていただき、ずっと遊んでもらいたいと考えています。

また、私個人としては、今はゲーム事業を担当していますが、他事業などに対しても、コミュニティのノウハウを共有して活用できればいいと思っています。

こだわりを重ねて、最後の意思決定に責任を持つ


まなてぃ | コミュニティマネージャー
2018年新卒入社。『逆転オセロニア』のコミュニティマネージャーとして、オンライン・オフライン施策を担当。

――それでは自己紹介に加えて、学生時代の経験もあわせて教えてください。

まなてぃ:現在は『逆転オセロニア』のコミュニティマネージャーとして、オセロニアンの皆さんに、ファンミーティングや公式大会などのリアルイベント、YouTubeチャンネルの「オセロニアンちゃんねる」など、オンライン・オフライン問わずさまざまな施策をお届けしています。

※オセロニアン…『逆転オセロニア』のプレイヤーから自然発生したオセロニアファンの呼称。現在では、公式で使わせていただいている。

私は小さい頃からF1などのモータースポーツが好きで、学生時代はレースチームのアンバサダーとして、MCやレポーターをしながら、国内外を飛び回っていました。

その後、2018年にDeNAに新卒入社し、より多くの人に影響を与えたり、喜んでいただける仕事がしたいと思い、現在では『逆転オセロニア』を盛り上げられるように頑張っています。

――メイン担当はリアルイベントですが、それを推進する上で他部署との連携は多いよね?

まなてぃ:そうですね。リアルイベントを開催するための企画や大会ルールの設計、情報出しの設計やオリジナルキャラクターデザインの作成、特設サイト制作、『逆転オセロニア』公式Twitterを担当するいちこちゃんとの連携などなど……ゲーム内外で多種多様な担当者との連携が必要になるので、各セクションとの連携はかなり多いです。

もちろん、イベント進行はオンタイムでやらなければいけないので、時間などの「制約」と「こだわり」の線引きに関しては、毎日意思決定と戦っているイメージです。

――仕事で大切にしていることを教えてください。

まなてぃ:『逆転オセロニア』が一番大事にしている「安心・安全」というコンセプトをずっと大切にしています。

自分たちがゲーム内外関わらず、どんな施策をやる時でも、前提の「安心・安全」というコンセプトが崩れていると、どんなに面白い施策だったとしても、本当の意味でワクワクしてもらえないと考えています。まだまだ十分ではない部分も多いですが、『逆転オセロニア』を楽しんでもらう為の大前提として、このコンセプトはこれからも大事にしていきたいですね。

特にコミュニティマネージャーは、「プレイヤーに一番近い運営」であるべきだと思うので、オセロニアンの皆さんへ届けるメッセージングの責任は、しっかり担っていくべきと考えています。それはゲーム内お知らせの文言やSNSでの配信はもちろん、イベントや生配信での発言一つとっても同じです。

また、社内のメンバーに向けて施策のメッセージングを伝える際は、ドキュメント等でアウトプットした上で、「本当にこれで正しく伝わるかな?」と、人一倍アンテナを立ててコミュニケーションすることも意識しています。

――今までの案件で一番感動したことは何ですか?

まなてぃ:やっぱり『逆転オセロニア』3周年のイベント「オセロニアンの祭典 3rd Anniversary」ですね。イベントを通して、個人的に感動させられるような、たくさんの素晴らしい驚きが詰まっていたんです。

イベント内の大会コンテンツ「オセロニアンスターズ 2019」では、高校生のオセロニアンが地区代表として参加してくださって、当時まだ実装されたばかりで本格的に使われていなかった新スキルの持ち味を最大に生かしたデッキを使って、会場・配信をとっても盛り上げてくださったんです。スタッフも舞台裏で大興奮でした!

ゲームの大会って、勝つことが目的のはずなのに、見ている観客を盛り上げよう、楽しませようという思いを大切にしてくださる姿に、自分も一人のオセロニアンとして心から楽しませていただきました!

また、オセロニアンが制作した絵を表彰するコンテンツ「オセロニアンセレクション’19」では、受賞した方が、現物を実際のイラストや作品を会場まで持ってきてくれて、来場者に披露してくれたんです。イベントを盛り上げていただく為のご協力が本当にありがたかったです。

――本当にありがたいよね!

まなてぃ:そうですね! あと、Twitter上に#オセロニアートというハッシュタグで画像を投稿してくれる「アート勢」の熱量もとても高いんですよ。最近では、オセロニアン主催のオセロニアート展が開催されるなど、皆さんが盛り上げてくださることが嬉しいですね。

『逆転オセロニア』チームの一員として、今後もオセロニアンの皆さんが喜んでくれるコンテンツをゲーム内外で提供し続けていくことは、私たちの使命と言えます。

――これまでの経験の中で、自分が一番成長したと感じる瞬間はありますか?

まなてぃ:「オセロニアンの宴2018-19冬」のオーナーを担当したときですね。この経験を通じて、自分のこだわりを限界まで詰め込むことの大切さを痛感しました。

――具体的には?

まなてぃ:イベント準備を当日に間に合わせることは大前提として、ノベルティグッズひとつに関しても何を貰ったら嬉しいかはもちろん、貰ったあとにオセロニアンの皆さん同士でどんなコミュニケーションが発生するか考えたりなど、デザインも徹底的にこだわりました。

全国をまわるイベントでしたので、前の会場のアンケートでオセロニアンの皆さんからいただいた一つひとつの不満の声についても、きちんと次の会場では改善し、満足度を上げていきたいという思いを詰め込んでイベントを行っていきました。

開催後に「ノベルティが素敵だった!」「安心して楽しめる大会のルールだった」などコメントをいただいたときは、こだわりや大切にしたところがきちんと伝わっていることを感じました。この経験を通じて、やれることは全部やるべきと痛感したので、とにかくこだわりを詰め込むようにしています。

どんな些細なこだわりや直前の調整も全ては、オセロニアンの皆さんの良い思い出になるために必要なことだと思っています。

――今はチームリーダーをしていますが、メンバーと接する時に大切にしていることは何ですか?

まなてぃ:難しいですが……最後の意思決定は「各メンバーが責任を持って決めること」ですね。

リアルイベントでは、たくさんの人の力を借りて実施します。そのため、さまざまな意見が飛び交いますし、ときには意見が対立することもあります。

でも、コミュニティチームのみんなは、オセロニアンの皆さんと顔を合わせる機会が一番多いんです。だからこそ、自信と責任をもって各メンバーが意思決定をすることが大切だと思っているんです。

――なるほど! では意思決定をする上で、大切なことはありますか?

まなてぃ:リアルイベントでは、何十回も参加してくださってている方から、 今回が初参加だという方もいらっしゃいます。ゲーム内も一緒で、何年間も楽しんでくださっている方から、まだ『逆転オセロニア』をはじめて数ヶ月の方もいらっしゃいます。

コミュニティは毎日動いていますので、さまざまなオセロニアンの方がいらっしゃるコミュニティの”今”をきちんと理解して、方向を考えられること。そして、プロジェクトとしての成功やオセロニアンの皆さんの満足度など、さまざまな観点を踏まえて、最後は各メンバーが”今”のコミュニティに向き合った上で、決め切ることが大切だと思っています。

ただ、意思決定してもらったことに対して、各施策オーナーに「なんでそうしたの?」とは聞かないことを私の中のルールとしています。もちろん問題を発見した時は、追って調整させてもらう時もありますが……。

――新卒2年目とは思えないコメント……(笑)。

まなてぃ:そうですか?(笑)。 でも決めなきゃいけないことって本当に多いんですよ。

例えば細かいところだと、イベントのお土産のネックストラップの幅を何mmにするとか……。そういう小さいことから、個人でしっかり決めて行かないと、今後大きい意思決定ができるようにならないと思います。もちろん、相談がダメな訳ではないので、私も含めて、悩んでいる時はしっかり相談するようにしています!

――今後はどんな挑戦をしていきたいですか?

まなてぃ:『逆転オセロニア』はゲーム性に限らず、ゲームの世界観を愛してくださったり、キャラ愛が本当に強い方だったり、キャラクター(駒)のスキルを考察したり、YouTubeやMirrativでの動画配信で盛り上げてくださったり、自主運営の大会を作ってくださったりなど、多彩な趣向性のオセロニアンによって支えられています。そしてそんなオセロニアンの皆さんが『逆転オセロニア』の魅力をどんどん大きくしてくださっていると思っています。

だからこそ私も、『逆転オセロニア』のさまざまな面を楽しんでいただけるような施策ができればなと思っています。そしてオセロニアンの皆さんが作り上げてくださっているたくさんのコンテンツや活動を、公式としてもっと盛り上げる施策を実現していきたいです。

――ちなみにDeNAで実現したいキャリアなどはありますか?

まなてぃ:まずは、引き続きオセロニアンの皆さんに「『逆転オセロニア』を好きで良かった」と思っていただける体験を届けていくことです。今絶賛準備中の、「オセロニアンの戦 2019」にもたくさんのご応募をいただいており、オセロニアンの皆さんに楽しんでいただけるように頑張ります!

そして今後も引き続き、安心して応援してくださるような環境を作れるコミュニティマーケターになりたいです。コミュニティマーケティングという仕事が、より世の中に認められるように頑張っていきたいですね!

「共感と応援の時代」へ


ちゃんもも | 公式YouTube担当
「オセロニア情報局」の元メンバーで、現在は『逆転オセロニア』公式YouTubeと、プロバスケットボールクラブ「川崎ブレイブサンダース」YouTubeチャンネルを担当。

――それでは簡単に自己紹介をお願いします。

ちゃんもも:2017年3月から2019年6月までの2年間、『逆転オセロニア』の公式YouTubeチャンネル「オセロニア情報局」の中の人として、オセロニアンの皆さんにゲームの最新情報をお届けしつつ、裏では編集や撮影などを担当していました。

プロデュースする立場に回りたいという夢のため、今年6月に演者を卒業し、現在は新しい情報局のメンバーの「ルルカ」をサポートしています。

また、8月からプロバスケットボールクラブ「川崎ブレイブサンダース」の公式YouTubeチャンネルでも、選手の魅力を多くの人に知ってもらえるようなYouTube運用をしています。

――動画に出演するケースは今までのDeNAではあまりなく、出演に関して覚悟が必要だったと思うのですが、出演の経緯を教えてください。

ちゃんもも:SNSが普及し、「個」がメディア化されるようになり「個の時代」と言われるようになりました。そんな中で私は「個」を応援できるような仕事がしたいなーってずっと思っていたんです。

ただ、応援するためには、まず自分が「個」としての気持ちを理解することが大切だと感じ、出演を決めました。もちろん『逆転オセロニア』が好きだったことは大前提としてあります。

――実際に出演してどうでしたか?

ちゃんもも:YouTubeは視聴者との距離が近いメディアなので、フィードバックも毎回リアルタイムで見れて楽しいですが、反面大変なことも多かったです。もちろん、オセロニアンの皆さんと同じコンテンツでやり取りできるのは楽しかったですね。

――大変なことも多い中、長期間出演できたの理由は何ですか?

ちゃんもも:やっぱり応援してくださるオセロニアンの皆さんがいたから、という理由に尽きると思います。卒業した今でも、応援のお手紙をいただくこともあって、自分の頑張る糧になっています。

まなてぃ:情報局の2周年イベントの反響もすごかったもんね。企画がちゃんももで、運営が私でした。

ちゃんもも:当初想定していたよりも本当にたくさんの方に応募いただいて、嬉しかったですね。

――情報局では、どのくらいの頻度で動画をアップしていましたか?

ちゃんもも:以前は週に2本前後、多い時は毎日アップしていました。

――そこまでの高頻度だと振り返りの時間が足りないと思いますが、どうやって振り返りをしてきましたか?

ちゃんもも:YouTubeのコメントやTwitterでの投稿はすべて目を通しています。

あとは、情報局の運営メンバーは常に「ユーザーファーストなのか」という軸で議論をしていて、そういった心がけが、次のアクションのスピードだったり、正しい改善だったりに繋がっていたんだと思います。

――人の個性を見て仕事の振り方を分けていると思いますが、チームビルディングで大切にしていることは何ですか?

ちゃんもも:普段の仕事においても、メンバーの「個」が最大限活きるような環境を作りたいと思っています。一人ひとりと向き合って、良いところを引き上げていくことが私の仕事かなあって。

まなてぃ:ちゃんももって、かなり男前なんです(笑)。でもこの職能は本当に根性が必要かも。

――メンバーとのコミュニケーションに関して大切にしていることは何ですか?

ちゃんもも:『逆転オセロニア』プロデューサーのけいじぇいさんから、「共犯者をつくりなさい」と教えてもらったことが、現在の私のスタンスになっています。

何かを実行するときもトップダウンで「これやって!」ではなく、一緒に巻き込んで作っていくような体制に変えてから、スムーズに進むようになりました。

――「YouTube×コミュニティ」についてどう考えていますか?

ちゃんもも:今の時代は「共感と応援の時代」に突入していると感じています。SNSの普及などによって「個」がメディアになれるようになり、その「個」が夢を追っている姿に共感して、一緒になって応援するスタイルに変化していると思います。

私がYouTubeのコンテンツで一番大事にしているのは「等身大」なんです。番組内でガチャが出なければ出ないって正直に伝えますし、弱いキャラクターを強いとは決して言いません。そのような等身大でプレイする私たちの姿を見て、共感してもらってコミュニティが生まれ、その力が巡り巡ってゲームにも貢献できていると思っています。

「川崎ブレイブサンダース」の動画に関しても、変わらない想いで作っているので、選手という「個」を見てもらい、プロでも失敗するという共感を覚えてもらうために、敢えてNGシーンも載せています。それを魅力のひとつとして、ファンになって応援してもらいたいと企画しました。

今後もこのようなメディア運用は、YouTubeのコミュニティの作り方としてはスタンダードになっていくのではないでしょうか?

――自分がステージに登って好きなコンテンツを作るイメージですよね。

ちゃんもも:近いですね。そのステージで頑張っている姿を見て、有名にさせてあげたいと思ったり、その変化を常に捉えている人がコミュニティで成功すると思っています。

元情報局の「ちゃんもも」や「さをり」みたいな、ゲームプレイも下手で、どこにでもいる普通の人の番組を熱心に見てくれるのって、オセロニアンの皆さんが「応援したい」と思ってくれた気持ちの表れなんじゃないかなと。情報局の卒業時も快く送ってくれたので、この2年で得たものはとても大きいと感じています。

――今後YouTubeはどう進化していくと思いますか?

ちゃんもも:より大きなコミュニティになっていくのは間違いないですね。演者と視聴者の距離が近づいているからこそ、言葉が持つ魔法のような力を感じました。発する内容で希望を与えることもできるし、幻滅させることもできます。

なのでYouTubeに関して他の人との連携時は、表現や言葉じりなどをすごく考えて話しています。

――今後やっていきたいことを教えてください。

ちゃんもも:私はやっぱり「個」が輝く瞬間をこれからも作っていきたいですね。現在はYouTubeというメディアが得意なので、『逆転オセロニア』と「川崎ブレイブサンダース」をしっかり盛り上げていきたいと考えています。

――期待しています!


以上、コミュニティ運営の最前線で活躍する3名のインタビューをお届けしました。

DeNAのマーケティング部では、3年ほど前からコミュニティマーケティングの専門部署を立ち上げており、定量的・定性的にもかなりのノウハウを蓄積しています。彼女たちがそれらのノウハウを駆使し、またある時には過去にとらわれずに新たな「仕掛け」を展開していく今後の活動に、ご期待ください!

インタビュー:鶴川 将志
執筆:細谷亮介
編集:佐藤剛史
撮影:波多野匠

※本記事掲載の情報は、公開日時点のものです。
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DeNAのゲームクリエイターを様々な切り口で紹介するメディア(運営:株式会社ディー・エヌ・エー)です。ゲーム開発の現場で生まれる様々なエピソードや、クリエイター紹介、イベント紹介などを通して、DeNAで働くメンバーの”ありのまま”をお伝えしていきます。

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【イベントレポ後編】GDMプランナー向け座談会vol.13 ~コミュニティファーストなプロダクト運営~

毎回様々なゲストをお招きして、最新の技術や情報をシェアするDeNA主催のゲームクリエイター向け勉強会の【Game Developers Meeting】(以下、GDM)。

2019年1月18日(金)に開催されたGDMでは、株式会社コルクの佐渡島庸平氏を招き、DeNAの香城卓(通称:けいじぇい)と住吉政一郎とともに、『逆転オセロニア』を事例とした座談会を実施しました。

イベントレポート後編となる本記事では、盛り上がった第二部のテーマ3~6をもとにした対談内容を紹介していきます! 

前編の模様はコチラをご覧ください。

第二部:For2020 これからのコミュニティ談義

テーマ(3):コミュニティ論、大事! どうやって勉強すればいいの? 

けいじぇい:まず最初の教科書は、佐渡島さんの本ですね! 

佐渡島氏:よろしくお願いします(笑)。「宇宙兄弟」のファンコミュニティを運営するときに、そもそも資料が少なくて、自力じゃ勉強しないと感じたので、一緒に学ぶ人を1人1万円くらいで募集しようと考えたのが書籍を作ったきっかけなんです。お金を取ったら、やらないわけにいかないし、自分を追い込もうと思って(笑)。

10人くらい来るかな……って「コルクラボ」で募集したら、150人くらい集まっちゃって(笑)。とりあえず面接後、80人程度でスタートしました。そこで実験的に試して培った知見を書籍にして、ファンコミュニティに活用しました。

そこで感じたのは「何でも実践してみる」ことです。オンラインサロンや、「ポルカ」(フレンドクラウドファンディングアプリ)などに自ら参加して、自分のSNSコミュニティがどんな状況かを知ることも大切ですよ。

DeNA香城卓(通称:けいじぇい・写真左)と株式会社コルク代表 佐渡島庸平氏(写真右)

前に佐渡島家で「ヘイ(平)ペック」を開催したことがあるんです。僕や親をはじめ、親戚の名前には全員「平」が付いているんですが、最近「平」が足りなくなり、次生まれた子供には「この平が付いた名前を予約! 」みたいに、話し合いの場所を設けたことがあります。

後日、佐渡島家以外で、「平」が付いた名前の人だけを集めたらどうなるんだろうと思って、店を借り切って飲み会を企画してみたら、40人くらい知らない人が集まっちゃって(笑)。

そんな、一風変わった飲み会の幹事を開催して、次回告知や、参加者が仲良くなるならどうするか、どんな設定ならウケるか、など、企画を考えていると気づくことが多いですよ。

住吉:「ヘイ(平)ペック」、面白いけどハードル高くないですか(笑)。でも確かにチームの飲み会でみんなが必ず来るようなアイデアや、小規模のコミュニティで実践することは勉強になりますね。

佐渡島氏:「(平)が名前につく人にしか分からない話」とかは盛り上がりますよ(笑)。あと、コルクラボにはそれぞれの部に責任者がいて、どんな方法で部署を回しているか、コミュニティマネジメントをうまくやれているのか、良く観察をしています。

けいじぇい:それでも残念ながら、コミュニティはまだまだアカデミックな意味で成立しておらず、語り尽くせないほど、不安定な言葉だと思います。

佐渡島氏:そうですね。人間の感情面はまだほとんど研究されていないわけで、人間関係のあり方なども研究が進んでいません。人が人間関係の中でどうすれば心地よいのかなど、解明されていない部分が多く、解説マニュアルもありません。

少し前に、コミュニティイベントに参加した際に、4人の登壇者に対して、マイクが2本しかなくてまともに対談にならなかったことがあります。話し終わって次に回すような感じで、雑談も盛り上がらないんです。そんな風にマイクの本数だけでも、イベントの雰囲気がガラッと変わってしまうんですね。

けいじぇい:明文化もされていない、感情の仕組みやコミュニティのあり方を数字で出せないことが、難しいところですね。

住吉:特に汎用化が難しいんですよね。コミュニティごとに打ち手もまったく違うので、まず初期は観察してから諸々の判断をすることも多いです。

テーマ(4):コミュニティ運営、実際にやってみての失敗談

佐渡島氏:「コルクラボ」の立ち上がりイベントは、勉強目的として社内で実施が決まっていたのですが、応募人数が想定より増えてしまったので、正会員以外は、オンライン参加で値段を半額にしたんです。

すると「自分たちは選ばれなかった」と感じる人が出てしまい、正会員よりもすごいプレゼンを準備して驚かせよう! みたいにカーストになってしまいました。

人は、きっかけがあれば人との優劣を付けてしまうので、フラットに運用するのは大変ですね。

けいじぇい:『オセロニア』では、運営初期にいろいろ失敗の経験がありましたね。

住吉:ゲーム内でリアルイベント告知をわかりやすい目立つ場所に変えたら、応募が殺到したので運営チームで人数を見て喜んでいたんですが、当日を迎えると、参加者がほとんど来なかったんです……。

熱量が高いプレイヤーと、なんとなく面白そうで応募したライトなプレイヤーの温度差の違いを実感しました。

けいじぇい:やっぱり大きい数字が出るのは嬉しいし、運営陣は舞い上がっちゃうんですよ。これはアクティブユーザーの裏側にあるコミュニティのサイズを見誤った事例になりました。

住吉:それからは、ゲーム内での積極的で派手な告知はしていません。

けいじぇい:そうですね。これまでのコミュニティのサイズ感を大事にして、そのプレイヤーが来てくれたら喜ばれるような導線を作っています。

佐伯:そういえば、「コルクラボ」のイベントでカースト状態になってしまったときの解決策って、どんなものだったんですか? 

佐渡島氏:次回の開催時には価格設定を一律1万円にして、応募者全員が参加できるスペースを借りました。

さらに、オンラインとオフラインの動きを活発にしようと、掲示板で投稿数が多かったベスト3の人が、僕と食事に行ける権利をゲットできる、というルールを作ってみたら、サイトのPVが1ヶ月30万超えとかしちゃいました(笑)。

ですが、3ヶ月くらいするとみんな投稿疲れして、なんとなくサービスに対して反感を持ち始めたんです。あまり熱量を上げすぎず、煽らないことが大事です。時代が変わっても、あまり特殊なことはせずに、淡々と粘って積み上げていくことが一番かもしれませんね。

テーマ(5):コミュニティベースの中、頭一つ抜け出す方法!

けいじぇい:コミュニティが多様化している現代では、コミュニティごとの雰囲気やカラーを作り上げて、それを維持していくことが大切ですね。

例えば、過去に運営に携わっていたメンバーや、昔のプレイヤーが今のファンミーティングに来ても、変わらない、楽しい! と感じるような、コミュニティのブランディングを保つことが不可欠です。

佐渡島氏:コミュニティ運営では、所属する人数や参加率の把握をしつつ、掲げていることと、やっていることをできるだけ一致させるような試みを行うことが重要ですね。

けいじぇい:そうだと思います。幹事のようなコミュニティの場を広げてくれる人、サービスの周りにいる応援してくれるコアなファンたちがどこの地域に住んでいて、どんなことを考えているのかを、また自分たちのファンの温度について、より高い解像度でしっかり見て、理解することが重要です。

テーマ(6):For2020 コミュニティベースの未来

DeNA住吉政一郎(写真右)

住吉:インターネット内のコミュニティも変化し続け、人間を表現するのがだんだんと巧みになってきています。リアルで人間味のある人の心を言語化して、それをプロダクトに最大限活かせるような人たちが、今後重要になる未来が訪れるのではないのでしょうか。

けいじぇい:コミュニティを基準にしていくことが、世の中がハッピーになる気がします。

人がコミュニティに属するときは、「人とつながりたい、何かに貢献したい」といった、前向きな感情の結びつきを求める気持ちが大きいと感じました。将来的に、アカウントを通じて、他の世代や違う地域に住む人とつながる場所が生まれていけば嬉しいですね。

佐渡島氏:当時流行したSNSなどをきっかけに、いろんな切り口で集まった集団の呼び方を「コミュニティ」と呼ぶようになっていきました。

これが今までの「会社」や「学校」と同じくらい、当たり前なカタチになってきたときに、すべてをひっくるめてコミュニティという言葉ではなく、より細分化された適切なネーミングが生まれてほしいですね。

現在では、「野球とグルメ」みたいにコミット具合が違うコミュニティが、全部同列になってノウハウの定義がズレています。この先もっと言葉が分かれていけば、チェックポイントが明確になる現象が起きていくはずです。

佐伯:なるほど。そうやって未来的には、さらに細分化された、数多くのコミュニティが生まれて育っていくわけですね。本日はありがとうございました。

懇親会の模様

事前応募人数が100名を超える規模となった今回のGDM。おなじみとなった軽食のお寿司とピザをつまみながら、登壇者と来場者の交流が行われました。

GDM運営チームオススメのデザート

懇親会のデザートには、銀座と南青山にお店を構える和菓子やさんより、季節の生菓子をご用意。来場者の中でもデザートのファンが、実は多いとか……!? 

取材・文・撮影:細谷亮介

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GeNOM(ゲノム)とは

DeNAのゲームクリエイターを様々な切り口で紹介するメディア(運営:株式会社ディー・エヌ・エー)です。ゲーム開発の現場で生まれる様々なエピソードや、クリエイター紹介、イベント紹介などを通して、DeNAで働くメンバーの”ありのまま”をお伝えしていきます。

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【イベントレポ前編】GDMプランナー向け座談会vol.13 ~コミュニティファーストなプロダクト運営~

毎回様々なゲストをお招きして、最新の技術や情報をシェアするDeNA主催のゲームクリエイター向け勉強会の【Game Developers Meeting】(以下、GDM)。

2019年1月18日(金)に開催されたGDMでは、株式会社コルクの佐渡島庸平氏を招き、DeNAの香城卓(通称:けいじぇい)と住吉政一郎とともに、『逆転オセロニア』を事例とした座談会を実施しました。

本記事ではレポート前編として、第一部の「コミュニティファーストなプロダクト運営について」と第二部のテーマ1~2までの対談内容をお伝えします。

※本イベントの前には事前特別対談が行われました。その模様はコチラをご覧ください。

第一部:『逆転オセロニア』流
コミュニティファーストなプロダクト運営

サービス開始から3周年を迎える『逆転オセロニア』。そのプロデューサーを務める香城より、同タイトルでの、コミュニティファーストなプロダクト運営について概要が以下のように紹介されました。

「昨今聞かれるようになったコミュニティファーストについて、『逆転オセロニア』ではプロジェクトの意思決定基準のことであると定義付け、ターゲットは”コミュニティそのもの”を指します。

現在は、物事を決める価値について、”流行っている、話題になっている”といった”プロダクトを取り巻く人の群れ”を見て、人々がその価値を評価する時代になっています。

これからのコミュニティ時代に意識すべきことは、応援・発信してくれる人たち×コミュニティ世論がプロダクトの評価を決める時代であると認識すること。

現在はコミュニティマネジメントが重要な時代であり、プロダクトとコミュニティの距離感と意味合いを把握することが重要だと思います。」

DeNA香城卓(通称:けいじぇい)

続いて、『逆転オセロニア』実践例として、初期事業推移を公開。リリース初期にはひたすらプレイヤーの熱量を増加させたファンコミュニティの後押しが、急激な成長軌道に入る契機になっている、と語りました。

また、オフラインイベントやファンミーティングの開催については、年間30本以上、全国各地のオセロニアン(『逆転オセロニア』のプレイヤー)が住んでいる街へ「自分たちが行く」ことを大切にしている、とのこと。そこでは、オセロニアンのみなさんと運営が直接意見を交わしながら、プロダクトを「共創している」感覚を実感し合いたい、と話しました。

「次の時代に向けて、世界的にコミュニティの重要度は増していると感じる。今後はプロダクト周辺のコミュニティまで、ソーシャル性を統括したデザインが必要だ」と述べて締めくくりました。

第二部:For2020 これからのコミュニティ談義

ここからは、佐渡島氏を迎えて、6つのテーマに沿った座談会がスタートしました。

テーマ(1):そもそもなぜ昨今、コミュニティ重要論が叫ばれだしたのか?

佐伯嶺(以下、佐伯):これまであまり聞かなかった「コミュニティ重要論」が最近なぜ語られ始めてきたのか、逆に今までのままではなぜダメなのか、討論をお願いします! 

住吉政一郎(以下、住吉):コミュニティが重要視されてきたこと=ぜいたくな時代になってきたのを感じています。完全にインフラが整ったスマートフォンアプリゲーム市場が成熟してきたため、コミュニティを通じて遊ぶような楽しみ方に変わってきたと思われます。

株式会社コルク代表 佐渡島庸平氏

佐渡島庸平氏(以下、佐渡島氏): 同じく「世の中全体が、ぜいたくな時代」って重要なキーワードに感じます。野球・相撲・プロレスしかエンタメがなかった戦後に比べ、現在はたくさんの娯楽がありますから。

エンタメが圧倒的な影響力を持っていた頃は、自分たちのコンテンツが簡単にプレイヤーに届くため、手法を深く考えなくて良かったんです。むしろ、雑な届け方でも良しとされていました。

時代は変わり、ソーシャルゲームやマンガがいつも手元にあるのが当たり前になって、(作る側は)読む状況から、どうやったら入り込みやすくするかを、特に考えます。僕がよくマンガ家に対して「これって読者目線じゃないよね」「こういう導入じゃないと理解できないよ」とアドバイスをすることも多いです。

もし、「今のあなたにはこれがおすすめです」と手紙が添えてある本を誕生日プレゼントでもらったら、絶対読みますよね。そういった気持ちをプレイヤーに持つことができるかが、重要なんです。

ゲームの場合、友達に「絶対ハマるから、今ダウンロードして一緒にやろうぜ! 」って誘われることが、やわらかく、かつなめらかなゲームの始め方であり、そのように届け方への繊細さが求められている時代なんだと考えています。

また、コンテンツを作る人が、それを届けた「後」しか考えていないことも多々あります。チュートリアルをものすごくしっかり作ったゲームでも、必ず大ヒットするわけではないですよね。それは、届け方の部分に雑に感じるような問題があるからなんです。

そのあたりを含め、今後のコミュニティファーストには、届け方をセットで考えた、雑でない、口コミでストレスもない、なめらかであることが強く求められています。

住吉:確かになめらかな届け方は必要ですね。SNSを利用しながらゲームで遊ぶときに、機能がまったく親切じゃないことに気づくことも多いです。その導線をどれだけスムーズにするかが、コミュニティの大切さとつながっていくのかもしれません。

DeNA住吉政一郎

佐渡島氏:今でも年配の方って、新聞広告を切り抜いて持っていて、書店に行ってそれを見せて注文して……ってすごい手間をかけさせてるんですよ(笑)。欠品で取り寄せしたら、また一週間後に取りにいって……。ソーシャルゲームの導線のほうがわかりやすいですよ。

香城(以下、けいじぇい):URL踏むだけですもんね(笑)。

住吉:もしかしたら、年配の方は新聞広告のほうが「なめらかな届け方」なのかもしれませんよね。コミュニティそれぞれに対して「何が」なめらかなのか、を考えないと。

佐渡島氏:ECサイトに電話とFAXの申込みを方法を導入したら、すごく売上が伸びたことがありました。年配の人がそれを快適と考えているかわからないですが、習慣化していることは明らかです。

昔は不自然なことに自分が合わせるのが普通で、我慢するのが当たり前。我慢できない若い人との価値観のぶつかり合いは、最近のニュースで見ることが多くなりましたよね。

住吉:コミュニティにしっかり届けるという観点では、ツールの揃っているSNSプラットフォームを使って、スムーズに届けることを第一に考えることが大切だと思います。

佐渡島氏:地域コミュニティについての研究資料を読むと、「祭り」が重要だと記述があります。祭りを開催すると外部の人も訪れるため、村の雰囲気を外に伝えるチャンスになるんです。『逆転オセロニア』なら、オフラインイベントの魅力がSNSにまで波及していけば、絶対に盛り上がるはずですよ。

けいじぇい:そうですね! 個人がそれぞれのアカウントを持てるようになったのも、コミュニティが重要視されてきた要因でもあります。自分も愛称で「けいじぇい」と呼ばれていますが、本名以外でなりたい自分を出せる場所があるのは、楽しいですよね。

佐渡島氏:あっ! そういえば、香城さんのことをみんな「けいじぇいさん」って呼ぶから、僕、なんか呼び間違えてるのかなって、ずっと不安だったんですよ……(笑)。

けいじぇい:会社でも僕のこと「香城」って呼ぶ人いないんです(笑)。今はそうやって「けいじぇい」として『逆転オセロニア』を通じた知見を含めて一つの人格として接することができるような、コミュニティを作りやすい世の中になっていると思います。

佐渡島氏:その感覚はすごい面白いですよ。アカウント複数持っている人も多いですし。過去に別人格を演じるコンテンツを作っているときに、普段では言わないキワドいことが、思わず口から出ちゃったことがあります。そのときに「あ、今って複数の人格を持てる時代なんだ」と実感したことを覚えています。一部の人格だけで会える人たちがいるのって興味深いですね。

けいじぇい:現実の自分ではない、見せたいところだけ、振る舞いたいところだけをチョイスしてコミュニケーションするようになってきている、良い例ですね。

住吉:僕は複数のアカウントを、遊んでいるサービスで分けて使ってますが、人格の設定をあまり作らず「このコンテンツを楽しんでいる人」という純粋な部分に居心地の良さを感じています。

佐渡島氏:予防医学の研究者によると、ここ50年くらいで人間の脳の中でも特に「想像力」が発達しているらしいです。

日本で二次創作が流行るのは、想像力が豊かだからなんです。コミュニティに関わることによって、アカウント上のキャラや性格も望んだ形になれる、それが注目される時代になってきていることは確かですね。

テーマ(2):サービス初期はどうやってファンコミュニティを作るべきか

住吉:最初はファンが少ないコミュニティのほうが作りやすいと思います。『オセロニア』初期のファンミーティングで参加者1名のときは、じっくりと語ることができましたし。人数が少ないからこそ深く関われることは、逆にチャンスかも知れません。

佐渡島氏:それは100%賛成できます。「宇宙兄弟」のときは、人数が最初から多くて運営の方法がなかなかわかりませんでした。コミュニティは雑に扱わないことが原則なはずなのに、ついつい運営者目線になってしまいがちでした。

なので、人数が少ないコミュニティはラッキーだと感じて欲しいですね。フォロワーが500人しかいなければ、全員が選んでくれるようなコミュニティにじっくり育てるべきです。

もし、自分の作品がオリジナルであれば、最初からネタ出しを頑張って、濃いコミュニケーションを心がけましょう。たまに自分の弱みを見せると、さらにフォロワーとの関係性を深く築けると思います。

けいじぇい:全く違う目線ですが、コミュニティって数値化が重要な事業計画とは相反するので、時間軸の考え方を、経営陣などとコンセンサスを早めに取っておくのが大事です。

人間は目に見える数字に注目しがちなので、オーディエンスではなく自分たちも運営に食い込んで盛り上げ、広げてくれる人たちを生むこと、コミュニティが人間関係を拡大させる、という世界観を自分たちの周辺で作ることが大事だと思います。

住吉:さらに、初期はお金をかけないこともポイントです。続けやすい形でじわじわと。

佐伯:でも、じっくり取り組むと、逆にスピード感が出ないと思われないですか? 

DeNA佐伯嶺

佐渡島氏:「紙を100回折ると宇宙に届く高さになる」のと同じく、倍々ゲームみたいに、コミュニティにまず1人を連れてくることを繰り返していけば、加速度的に増えていくはずです。

そして、過剰な関係値は作りすぎず、間口を入りづらく、出やすくします。自然と初期のコミュニティの人も入れ替わりつつ、徐々にサイズが大きくなるなら、問題は少なくなると思いますよ。

住吉:コミュニティがゆっくりと盛り上がり、広がっている途中で「この情報を出せば、これくらいの人数が集まる」みたいな、数字の概念を突然入れてしまうと、とたんにコミュニティがおかしくなるので注意が必要です。

佐渡島氏:実は、地域コミュニティの運営方法が解決策を持っていると思うんです。サイズの違う共存したコミュニティに属しながら、小さい規模では安心できる濃い関係性を、人数や盛り上がりによってサイズが変化する大きなコミュニティでは、流れにまかせる関わり方にすると良いですね。

けいじぇい:『逆転オセロニア』のコミュニティには、オセロニアンの期待するような世界観が必要です。ギスギスせず、強者だけが楽しい場所じゃない、サイズが大きくなってもコミュニティの雰囲気やカラーが維持されることを、コミュニティマネージャー(※)などとしっかり考えて運用していかなければいけませんね。

住吉:『逆転オセロニア』は対戦ゲームですが、「たまたま負けちゃった! 」と言いやすいゲーム性を持っています。コミュニティ内でも負けたことが絶対的な上下にならないのが、親しみやすいコミュニティの性質にもつながっているのかもしれません。

※コミュニティマネージャーとは、オフラインイベントやSNSなどを通じて「プレイヤーの熱量を高めること」をミッションとする職種のことです。

第二部の続きはレポートの後編で! 

イベントレポート後編記事では、さらに盛り上がった第二部のテーマ3~6をもとにした対談内容を紹介しています。コミュニティ論の学び方、失敗例やこれからの未来についても談義されているので、要チェック!

【イベントレポ後編】GDMプランナー向け座談会vol.13 ~コミュニティファーストなプロダクト運営~

取材・文・撮影:細谷亮介

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GeNOM(ゲノム)とは

DeNAのゲームクリエイターを様々な切り口で紹介するメディア(運営:株式会社ディー・エヌ・エー)です。ゲーム開発の現場で生まれる様々なエピソードや、クリエイター紹介、イベント紹介などを通して、DeNAで働くメンバーの”ありのまま”をお伝えしていきます。

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『メギド72』初リアルイベントの舞台裏! 宮前Pと運営メンバーが語る今後の野望

2018年10月28日に都内で開催された『メギド72』リアルイベント「メギド72 banquet ~ソロモン王たちの祝宴~」。今回、『メギド72』プロデューサー宮前と、運営に携わった鶴川を迎え、初のリアルイベントで取り組んだ内容や手応え、反省点など、当日の様子を振り返ってもらいました。

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宮前 公彦 | Kimihiko Miyamae
『メギド72』プロデューサー。2014年にDeNA入社。デザイナーとしてキャリアをスタート。コンシューマーからモバイルゲームの開発・運営と幅広くタイトルに関わる。とにかく、アイデアをガンガン出すのが大好きなP。プロデューサーレターも更新中! (写真左)

鶴川 将志 | Masashi Tsurukawa
マーケティング担当。2013年入社。『メギド72』リアルイベントでは、宮前Pとタッグを組んで企画立案~当日の運営までを統括し、宮前のアイデアを具体的な形にしたリアルイベントの施策オーナー。(写真右)

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『メギド72』初のリアルイベントに想定以上の応募が殺到

――募集数200組400名のところ、1,500名を超えるご応募をいただくなど、事前の反響が大きかった印象があります。まずは当日を振り返って、率直な感想を聞かせてください。

宮前:本当に、あっという間の一日だったのを覚えています。会場では来場してくださったお客さまとふれあいつつ、お客さまの楽しそうな表情を直接見ることができて嬉しかったです。

鶴川:とても楽しかった! というのが素直な感想です。お客さまたちの笑顔や歓声をリアルに感じることができ、運営チーム全体として素晴らしい体験になりました。事後アンケートには「次回も参加したい! 」といった声を多くいただいたのも、本当に嬉しかったですね。

DeNA宮前『メギド72』プロデューサー 宮前公彦

――どういった経緯でリアルイベントが決定したのですか? 

宮前:7月2日~8月末までゲーム内での施策を大幅に増やしたのですが、1周年を迎える12月7日までの、9~11月の期間にあまり目立ったイベントがなく、悩んでいました。

そんな中で「ハロウィンのタイミングでリアルイベントやろう! 」と、なんとなく自分の中で決めていたんです。

初期アイデアでは、仮装して秋葉原でリンゴあめ(※)を配ることを考えていましたが、トラブルが起きたときに対処できないなどの理由で、開発メンバーと会場を確保することを決めました。

それから10月末の週末にまだ空きがある会場を開発メンバーと一緒に探し、大きさやレイアウトなどを確認して今回実施したイベント会場に決めました。

※『メギド72』ゲーム内には育成アイテムとして贖罪のリンゴ、賢者のリンゴなどが存在し、リンゴにまつわるネタも多数。当日の物販ではそれにちなんだ商品「リンゴあめ」が販売されました。

宮前:社内のメンバーにヒアリングしたら「最初のイベントで100人集めるのは大変」と明かされて、さらに心配になってました。

鶴川:いやー、不安でしたね。

――ところが、実際の応募は想定外の多さだったと! 

宮前:はい! 応募者数が1,500人超えたって聞いて、まずホッとしましたよ。

鶴川:初日で500人くらい、一週間後には応募が1,500人を超えていたので、安心した反面、この人数から200人しか当選しないと思うと、心苦しくて……。

宮前:落ちる人のほうが多いじゃんって。自分たちが思っている以上に、熱量がじわじわ上がっていったので、改めて責任を重く感じましたね。

DeNA鶴川マーケティング担当 鶴川将志

――鶴川さんはリアルイベント決定前のいつ頃から今回の運営メンバーに加わったのですか? 

鶴川:チーム全体に向けて「これからがんばりましょう! 」というメールを送ったのが、8月22日です。それから約2ヶ月ほど、毎日のようにリアルイベントのことだけ考えていました。

宮前:鶴川さんが「僕に任せてください! 」ってほとんど巻き取ってくれて、本当に助かりましたよ。私だけで突っ走ると、常にやりたいことだけをどんどん言ってしまうんで。ゲーム開発の現場でもチームメンバーが冷静に調整してくれるんです。

鶴川:逆に二人の性格のバランスが良かったのかもしれません。僕はどちらかというと、散らばった情報や課題を整理して推進することの方が向いている性格なんですよね。

宮前:私のまわりには、散りばめたアイデアを、現実的に判断してくれるメンバーが多くて助かってます。

鶴川:今回は宮前さんのアイデアが泉のように湧いて出た印象です。ただ、正直このタイミングで追加はやめて……と悩むこともありましたが、やり切って良かったことしかないですね。できることをチーム全体で考え抜き、ギリギリまでやりきった思いが強いです。

喜びとサプライズを意識したアイデアをとにかく絞り出す

――それでは改めて、リアルイベントでこだわった点や、気をつけた点を教えてください。

鶴川:まずは、コンテンツの平等性を重視しました。『メギド72』はキャラ・イラスト・世界観・バトル・音楽などたくさんの魅力が詰まっているタイトルなので、お客さまがまんべんなくイベントを楽しめるように内容を工夫しました。

宮前:私は普段メンバーに向けて、RPGはビジュアル、音楽、シナリオ、ゲーム性のすべて揃って魅力的なので、すべてのコンテンツに力を入れよう! と話しています。

それは、「特定のコンテンツ好き専用」のような意識はせず、全員が自分の好きなように楽しめるイベントを提供していくことと同じ意味だと思っています。

鶴川:来て頂いたお客さまがイベントを楽しみながら、『メギド72』をもっと好きになるような「体験」はどういう体験か?を軸に設計しました。

ですが、イベントの振り返りをしていく中で、至らなかったこと、反省点も多かったことをしっかり認識することができました。ここは、次回しっかりと改善していければと思っています。

――特に、お客さまに楽しんでいただくような施策(リアルイベント内コンテンツの選び方など)について、留意した点やそれに伴ったアイデアについて教えてください。

鶴川:イベント体験は当日だけに限られたことではないので、応募開始時からワクワクするようなネタを仕込んでいきました。

まず、当選者に送る招待状は、ゲーム内の「召喚チケット」のデザインを模して、宮前Pの今回のリアルイベントに対しての想いを手紙にして同封しました。受け取った人が、Twitter上で写真を撮って投稿してくれているのを見かけたときは嬉しかったです。

実際に当選者に送られた召喚チケット。細部までこだわって作られています。

宮前:イベント開始前から喜んでもらうことを一番に考え、話題になりそうなネタを作ったのですが、SNSでの拡散を見てビックリしました。

鶴川:本気で喜んでもらうために、チケットの厚さや素材にもこだわって作りました。色味もゲーム内イラストと同じようにちょっとくすんだ色にしてみたり……工夫を重ねましたね。

宮前:チケットの裏のハンコの色指定も私がやったんですよ。最終チェックは自分がしながら、社内のデザイナーに直接お願いして、試行錯誤して完成させました。

――このようなユニークなアイデアはいくつくらい考えました? 

鶴川:もう、覚えていないくらい考えた気がします。

宮前:確かに覚えてないかも……。企画では、まず自分が最初にやりたいことをドンドン出してみるんですが、全部実現するとかなりの予算オーバーになってしまうので、そこから取捨選択していきました。

鶴川:今回のイベントの最初のテーマは「文化祭」や「お祭り」だったので、射的や投げ輪のようなアイデアもあったんですよ。

宮前:そうそう。より気軽に遊べるような実験的なイベントも考えていましたね。

鶴川:そのほか、主人公のソロモンの指輪やタトゥーを再現するネイルコーナーや、号泣ペイント、バルバトスとマルコシアスが持つ武器で遊ぶ射的といった企画もありましたね。

――まさか、マルコシアスはあの杭を撃ち出す武器ですか!? 

清く正しく、直情的な追放メギド「マルコシアス」。多数の木の杭を撃ち出すゴツい銃を持っています。

鶴川:そうそう、あれです! 製作の見積もりしたら、予算を大きくオーバーしてしまいました(笑)。

宮前:さすがに、金額見てあきらめましたよ……。

鶴川:2名呼ぶ予定だった公式コスプレイヤーも、ブネ1人に絞りました。だからこそ、ブネの衣装はゲームイラストに忠実に作り込むことにしたんです。

宮前:ゲームのリアルイベントコスプレイヤーは女性キャラが多いですが、逆に背が高い筋肉質のキャラが出てきたら盛り上がるかなって思って。

鶴川:実は、モデルさんの身長も、ゲーム内のブネの設定とほぼ同じなんですよ。

宮前:なかなかぴったりな人が見つからなくて大変でしたね。自分でボディビルの会社に電話して「195cm以上のマッチョな外国人の方いますか? 」って聞いていました(笑)。

鶴川:最終的に候補が2名残って、よりブネに近づけるために、腕の筋肉が太いモデルさんにお願いすることに決めました。

ストーリー序盤で仲間になる追放メギド「ブネ」。ソロモンたちの兄貴分で筋骨隆々、豪快な性格です。

――リアルなブネのコスプレイヤーを見てみなさんどんな反応でした? 

鶴川:みなさん驚いていました。背が高いので、一部の人にはお披露目前にバレてましたが……。余談ですが、ブネのモデルさんはすごく丁寧な方で、帰りにわざわざ宮前さんのところまで挨拶しに来てくれました。

サプライズを散りばめて期待値をさらに超える

――宮前Pは会場の中で多くの人に声をかけられたようですね。

宮前:ええ、たくさんありました! 

鶴川:むしろ自分から話しかけに行ってましたよね? 

宮前:バレてた……。私はイベントで大事なのはおもてなしだと思っているので、受付の横でご挨拶していたら、自分を知っているお客さまが「あっ! 宮前Pが出迎えてる! 」と驚かれました(笑)。

鶴川:お客さまも、いきなり宮前Pがお出迎えするとは思ってないですよ(笑)。

宮前:こちらも、お客さまから「このゲームをつくってくれてありがとう! 」と言われて、素直に嬉しくて、感動してしまいました。

ただ、イベント出演の都合で、お客さまとあまり交流できなかったのが悔やまれます。なんとか空き時間を見つけてイラストコーナーで絵を描いていたら、みなさん集まってきてくれて、わずかな時間しか取れませんでしたが、楽しかったです。

鶴川:隣で宮前Pが絵を描いていたらビックリしますよ(笑)。 

宮前:ステージ出演者の出番も、あわてて私が呼びに行っちゃって……。周囲の方を騒がしてしまって、ごめんなさい!

鶴川:開催決定時から、みなさんずっとリアルイベントを楽しみにしてくれています。その期待を満たすのは当然で、さらに超えていくための設計をどのようにするのかを大事にしています。

また、イベント内でコラボカフェを考えていたんですが、内容が決定したのがイベント開始前ギリギリになったので、告知が間に合わなかったら「フードあるなら教えて! 食事しちゃいました……」との声もあったので、改善点として次回に生かしたいですね。

ガープの腹筋サンドイッチ、シャックスのオムライスサンドなどメギドにちなんだフードが販売されました。

――当日まで秘密だったコンテンツも多かったんですね。

宮前:VR、オリジナルフード、デカスマホでもらえるステッカー、ステージイベントに登壇する声優さんも一部しか公開できませんでした。

鶴川:物販は、商品の数に限りもありましたし、どういう商品をいくらで販売するかは事前にお伝えしておきたかったので、こちらはイベント開催前ギリギリになったのですが、事前に情報を公開できました。

物販のTシャツに実は秘密が!『メギド72』にかけて、ロゴの幅がほぼ7.2cmの設定になっているんです。

――想定していたアイデアはほとんど組み込めましたか? 

宮前:はい、ほとんど実現できたと思います。関東以外から来てくれる方もいるので、イベント開催時間は約6時間だったのですが、その6時間全てが面白かった、来て良かった! と感じてもらえるのを目標としました。

鶴川:そうですね。約6時間という長い時間をどう設計することが、お客様に満足頂けるかどうかを時間が許す限り考えました。

宮前:ステージイベントに関しては、じっくり見たい人は前の席に座って、バトルに興味がない人は他のコンテンツに並びながら見れるようなレイアウト設計を考えました。後方ではうちわを振って応援してくれる人も見えましたよ。

運営も予測できないほど盛り上がったPvPステージ

――PvPの生コロシアムもかなり盛り上がったようですね。

宮前:『メギド72』のPvP(コロシアム)については、他のコンテンツに比べて利用者がまだ少ない状況ですが、毎日コツコツと安定して遊べるコンテンツにすることは可能だと考えているので、今後も改修する予定です。

鶴川:事前のアンケートでも、PvPよりも他のコンテンツへの期待の方が高く、盛り上がるかどうか不安だったので一番驚いたのは運営側でした(笑)。

宮前:ビックリしたね~。個人的には、盛り上げられると思っていたけど、想像以上でしたね。

――PvP予選会場も盛り上がっていたんですか? 

鶴川:予選には、想定以上の人数が集まって、熱戦でしたよ!  

宮前:最初は3ブロック×8人、24人だったんですが、倍の人数が参加したので、急遽ブロック枠を変えて、3回→4回勝てば上位になれるシステムに変更したんです。

鶴川:当選者のアンケートでPvP参加希望者が想定を超えており、会場のレイアウトも変えて席も増やしました。

――ステージでは残念ながらミヤマエ軍団が負けてしまいましたね。

宮前:ええ…(泣)。でも彼らの名誉のために話しますが、挑戦者は絶対に流行りデッキを組んでくるはずだから、運営側は流行りデッキ以外を組んで、普段見れないトリッキーな編成で戦ってもらったため、負けてしまった、とも言えます。まぁ、言い訳ですが(笑)。

鶴川:ステージで繰り広げられたアツいバトルに、運営側も釘付けになっていたのが印象的でした。

宮前:そうそう! みんな食い入るように見てた! (笑)。

リアルイベントで感じた確かな手応えと、次回への反省点

――今回のリアルイベントすべてを通して、一番嬉しかったこと、感動したことはなんですか? 

鶴川:やはり当日に会場で感動したことが多かったですね。想像以上にお客さまが喜んでくれたのと、スマホで遊んでいた人がステージで今後のメギドの話が出たときに、立ち上がって見てくれたのは特に嬉しかったです。

宮前:スタンディングオベーションがあったのは、本当に嬉しかったですね。

鶴川:あれは、後ろで見てて本当に泣きそうになりました。立ち上がって見たいと思えるほどのプレゼンができて、お客様が楽しめるコンテンツを、少しずつでも提供できていることを実感した瞬間でした。

宮前:自分で言うのもなんですが、6章以降「追放のクロニクル編」や「ハルマとの対峙編」など今後のストーリーは、絶対気になりますからね! 

鶴川:ストーリーはぜひ楽しみにしてください。また、会場内のコンテンツの名称もダジャレで厨二病っぽくなってるのも気づいてもらえたでしょうか? 写真禁止のイラストコーナーは「制作の禁域」など、結構凝っていたんです。

宮前:会場の「フォトンスポット」の看板には、写真を撮れるフォトスポットにかけて「フォトnスポット」と文字をいじって面白くしたつもりが、なぜか直っちゃってましたね。

1枚の布にメギド72柱が描かれた大迫力のフォト(ン)スポットです。

鶴川:え!? わざとだったんですか! 僕、打ち間違いだと思って直しちゃいました(笑)。

宮前:えーー!? 鶴川さんが直しちゃったの?(泣)。

鶴川:宮前さん忙しくて、打ち間違えたと思って……(笑)。

――リアルイベント全体を通して感じた学んだ点、気づいた点を教えてください。

鶴川:終了後に回答いただいたアンケートを集計して、お客さまの意見や要望をしっかりと確認しています。ここまで盛り上がったのは、本当にみなさんのおかげなので、その思いに答えるような素晴らしいものを今後も提供したいと強く思いました。

宮前:反省点はしっかりと直しながら、ちょっとしたアップデートではない、さらに良いイベントにしたいと考えています。せっかくできた素敵な思い出を、さらに超えていくのは大変かもしれませんが、がんばります! 

構想段階の企画については、ステージで発表したように小規模での「コロシアム」やファンミーティングなどをもっと増やしたいと思っています。

鶴川:運営メンバーと交流したいという声も多く、以前、DeNAで開催した小規模な交流イベントも盛り上がりました。最高の体験を提供するのは開発と運営の使命ですね! 

――お客さまの期待を大きく超える、次回以降のイベントは大変だと思います。

鶴川:責任重大です! メギドの開発チームにはいろいろなアイデアや思いを持っている人しかいないので、一枚岩でぶつかっていきます。まず、宮前さんにはどんどん夢を語ってもらえば! 

宮前:語っちゃいますよ! 今回、開発チームメンバーは工数に入っていない作業も手伝ってくれたり、イベントのVRもギリギリまで調整してくれて、クオリティの高いものを提供することができました。

鶴川:当日も「手伝わせてください! 」と率先して参加してくれて。また、社外の取引先の方々も来場してくれて、最後までたっぷり楽しんでくれました。

――直近のトピックスやアクションを教えてください。

鶴川:年末に開催する「コミックマーケット95」で物販を展開します! 「メギド72banquet~ソロモン王たちの祝宴~」で販売した一部の商品に加え、新商品もご用意する予定です。

宮前:さらにコミケ会場で「公式ヴィジュアル資料集」を販売する予定になっています。こちらは全国の書店にも並びますが、DeNAブースでも販売したいと考えています。

「メギド72banquet~ソロモン王たちの祝宴~」会場で販売されたグッズの一例です。

鶴川:今後のイベントは、東京以外の都市でも開催したいですね。コラボカフェとか……! 

宮前:そうだ! カフェのワゴンカーで全国周りたいよね!

鶴川:おっ! ここにきて新しいアイデア出てきました(笑)。まだ実施が確定した企画ではないので、まずは現実的かどうか含めて、企画の検討から開始しましょうか。

――いきなり新しいネタが生まれましたね。次のリアルイベントも期待しています! ありがとうございました。

 


 

プロデューサーの宮前と運営の鶴川の仲がとにかく良く、まるで夏休みの思い出を話す子供のように、イベントについて嬉しそうに語っていたのが、印象的なインタビューになりました。

1周年を迎えた『メギド72』に限らず、DeNAのゲームやイベントを運営するチームの思いや、実際の仕事内容が、彼らの言葉から少しでも伝われば幸いです。

来場者と運営チームがお互いの「メギド愛」を確かめ合い、大盛況で終わったリアルイベント。次回以降もかなり期待できそうですね。

※本記事は2018年12月時点での情報です。
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