【ギャラリー紹介11~12月】奥野友洋が手がけたオリジナルイラスト制作の意図やこだわりを聞きました

DeNA本社(渋谷ヒカリエ21階)の待合ロビーに設置されている特設ギャラリー「DeNA CREATOR’S WORLD」では、DeNAのゲームタイトルに携わるアーティストの作品が、数ヶ月単位で入れ替わり展示する企画が開催中です。

2019年11月~12月の期間は、担当アーティストが自由なテーマで作品を描く、オリジナルイラストが中心の展示内容となっています。

GeNOM編集部では、展示風景と作品を手がけるアーティストにお話を聞く特集を組んでおり、今回は描き下ろしオリジナルイラスト「ほしょく!」を手がけた、奥野友洋に制作の意図やこだわりについてコメントを頂きました。

音や風を感じるような絵を表現

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奥野友洋Profile

ゲーム系専門学校卒業後、開発会社ヘッドロック、企画会社comcept、バンダイナムコスタジオを経て、2017年DeNAに入社。グラフィックデザイナーとして約14年、ドット絵から始まりゲームの素材を幅広く制作している。現在はコンセプトアートグループに所属し、2Dアートの制作を主に担当。
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――今回の作品の制作意図やコンセプトを教えてください。

頭身の低いデフォルメキャラを描いてみよう、と考えたことが出発点で、そこに好きなものや影響を受けたものを加える形で構成しています。

音が聞こえる、風を感じるような部分が絵で表現できるといいなと思い、キャラクターは口を開けて叫んでいる感じに、紙を散らして空気感を出すように意識しています。

作品名「ほしょく!」:ラフ(上)・完成版(下)

――今回の作品はどのような技術・手法で描いていますか?

クロッキー帳に構図案を描いてスキャンし、その後Photoshopを使用して描いています。

――今回の作品を描く上で、特に大変だった点を教えてください。

全体的に暗めの絵になってしまったため、色味の調整にずっと悩んでいました。

――アーティストとして仕事をする上で、大切にしていることは何ですか?

魅力的に感じてもらえるものを作ることを意識しながら、日々制作しています。

――DeNAで仕事をする上でのやりがいを教えてください。

運営タイトルが多いので、そのぶんプレイヤーさんとの距離は近くに感じますね。自分が関わったデザインがプレイヤーさんに喜んでもらえていることを感じられるのは、やりがいに繋がると感じています。

――今後アーティストとしてどのように活躍したいと思っていますか?

魅力的に感じてもらえるアートを、多くのプレイヤーさんに届けられるように、日々精進していきます。

――ありがとうございました!

展示入れ替えの様子

10月31日(木)の夕方には、展示作品の入れ替え作業が行われました。さすがに運営メンバーは手慣れているため、あっという間に設営は終わりましたが、今回気になったのは、新アイテム「脚立」。作品を吊るすワイヤーが天井近くに設置されているため、これまでは微調整するのが大変だったようですが、脚立で見事にラクラク解決していましたよ。

過去の紹介記事はこちら

【ギャラリー紹介2~3月:前編】DeNAアーティスト陣の作品を展示! 企画の意図や込められた想いをインタビュー

【ギャラリー紹介2~3月:後編】アーティスト陣の作品を多数展示! 企画の意図や想いを聞きました

【ギャラリー紹介4~5月】『トリカゴ スクラップマーチ』のイラストを展示! 描き下ろし担当の米倉実穂にインタビュー

【ギャラリー紹介5~7月】作品づくりへのこだわりを18新卒の木村宇多佳に聞いてみました

【ギャラリー紹介7~8月】「メギドの日」記念展示! メインアーティストとプロデューサー宮前に特別インタビュー

【ギャラリー紹介9~10月】オリジナルイラストを手がけたアーティスト野尻真由からのコメントが到着

取材・文・撮影:細谷亮介

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GeNOM(ゲノム)とは

DeNAのゲームクリエイターを様々な切り口で紹介するメディア(運営:株式会社ディー・エヌ・エー)です。ゲーム開発の現場で生まれる様々なエピソードや、クリエイター紹介、イベント紹介などを通して、DeNAで働くメンバーの”ありのまま”をお伝えしていきます。

GeNOMの最新情報は、公式Twitterアカウントにて確認いただけます。ぜひフォローをお願いします!

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【ギャラリー紹介9~10月】オリジナルイラストを手がけたアーティスト野尻真由からのコメントが到着

DeNA本社(渋谷ヒカリエ21階)の待合ロビーに設置されている特設ギャラリー「DeNA CREATOR’S WORLD」では、DeNAのゲームタイトルに携わるアーティストの作品が、数ヶ月単位で入れ替わり展示する企画が開催中です。

2019年9月~10月の期間は、担当アーティストが自由なテーマで作品を描く、オリジナルイラストが中心の展示内容となっています。

GeNOM編集部では、展示風景と作品を手がけるアーティストにお話を聞く特集を組んでおり、今回は描き下ろしイラスト「Hello,Iris.」を手がけた、野尻真由に制作の意図やこだわりについてコメントを頂きました。

今回の作品は不思議な少女をモチーフに

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野尻真由:Profile

美術大学美術学部卒。在学中は銅版画をメインに制作。展示やオークション出品など作家活動をしつつ、独学でデジタルツールを修得。コンシューマーゲームの3DCG業務を経て2017年DeNAに入社。『メギド72』『逆転オセロニア』や、新規プロジェクトにて2Dアートまわりを担当している。[/su_note]

――今回の作品の制作意図やコンセプトを教えてください。

はじめはランドスケープっぽく、望遠の構図でラフを描いていたのですが、お客様がいらっしゃるエントランスでの展示なので、「シンメトリ構図のお行儀良い感じの絵」でいこうと決めました。

漠然と「大理石っぽい建造物に佇む不思議な少女」というモチーフが頭に浮かび、再現することにしました。描いていたのが夏真っ盛りだったので、爽やかな色合いになっています。

作品名「Hello,Iris.」:ラフ(左)・完成版(右)

――今回の作品はどのような技術・手法で描いていますか? 

CLIP STUDIO、Photoshopを併用して描きました。技法的にはグリザイユ画法(モノクロである程度書き込んでから着彩→書き込み)になります。今回はじっくり描き込む前に色ラフも兼ねていたため、かなり早い段階でグレスケに色レイヤーを乗せています。

――今回の作品を描く上で、特に大変だった点を教えてください。

仕上げの色調整がなかなか決められずに、ずっと調整していました。楽しい工程ではあるのですが、この部分で印象がかなり変わるので、決めるのに悩みましたね。印象派っぽいコントラストも好きなのですが、今回は爽やか重視でコントラスト強めの絵になりました。

――アーティストとして仕事をする上で、大切にしていることは何ですか?

商業としてのアートならば「絵の向こうに人がいることを忘れない」ことでしょうか。純粋に表現をしたいアートであれば、自分が自分の一番のファンであることだと思います。

――DeNAで仕事をする上でのやりがいを教えてください。

デザインに関連する土壌がまだまだ発展途上なので、特定の仕事ばかりする「○○の人」にならないことを大事にしています。

例えばクリーチャーの人、美少女キャラの人、イケメンキャラの人、といった固定のアウトプットを求められると自分の場合は根腐れしやすくなりそうなので……。また、アイデアを可視化することが好きなので、さまざまな形でデザインに携わらせていただいています。

例えば『メギド72』に携わっていたときは、ディヴァガルという虎と蜂の融合した、ちょっとエグめのクリーチャー、青竜号というカッコよさ重視の馬から、ミミちゃんというかわいめマスコット系のキャラデザまで、幅広いタイプのデザインをしていました。

別のプロジェクトではガジェットデザインや、人型のキャラデザを中心に担当することもありました。自分でも気づかないうちに引き出しがあることに気づけると、得るものがあったなと思えますね。

――今後アーティストとしてどのように活躍したいと思っていますか?

漠然とですが、ゲーム以外の媒体でも活躍していきたいと思っています。子供向けのやさしい世界観のデザインを考えたりしたいです。

――ありがとうございました!

展示入れ替えの様子

8月30日(金)の夕方にブースの設営や作品の入れ替えが行われました。手慣れた様子でみんな仲良く会話しながら、あっという間に新しいイラストを展示する手際はさすがです。当日、打ち合わせなどで21Fロビーに居合わせた人が、展示されていく作品を興味深くのぞいている様子も見られました。

次回の展示作品にも乞うご期待! 

特設ギャラリーでは、数ヶ月ごとに展示作品が変更される予定です。今後も展示の様子やアーティストたちの「ものづくり」への想いを紹介していきますので、ご期待ください! 

過去の紹介記事はこちら

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【ギャラリー紹介5~7月】作品づくりへのこだわりを18新卒の木村宇多佳に聞いてみました

【ギャラリー紹介7~8月】「メギドの日」記念展示! メインアーティストとプロデューサー宮前に特別インタビュー

 

取材・文・撮影:細谷亮介

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GeNOM(ゲノム)とは

DeNAのゲームクリエイターを様々な切り口で紹介するメディア(運営:株式会社ディー・エヌ・エー)です。ゲーム開発の現場で生まれる様々なエピソードや、クリエイター紹介、イベント紹介などを通して、DeNAで働くメンバーの”ありのまま”をお伝えしていきます。

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【ギャラリー紹介7~8月】「メギドの日」記念展示! メインアーティストとプロデューサー宮前に特別インタビュー

DeNA本社(渋谷ヒカリエ21階)の待合ロビーに設置されている特設ギャラリー「DeNA CREATOR’S WORLD」では、DeNAのゲームタイトルに携わるアーティストの作品が、数ヶ月単位で入れ替わり展示する企画が開催中です。

2019年7月~8月の期間は、現在サービス中のスマートフォン向けゲーム『メギド72』に関連した「メギドの日」を記念した作品の展示が実施されています。なお、展示作品は、『メギド72』公式ポータルサイトの「メギドの日」公式アートページにも掲載されています。

展示作品紹介

直良有祐氏「メギドの日 キービジュアル」

なかやまゆうじ「絶望を希望に変える仲間」

米倉実穂「召喚!」

ずみ「キュバコンビ」

オクノトモヒロ「眠リリム」

しま「おめかしえーたー」

いけちゃん「SANBAKA」

ゆ「真面目か!」

きり「メギマゲドン!」

メインアーティストとプロデューサー宮前に聞きました!

今回GeNOM編集部では、展示作品を手がけた『メギド72』メインアーティストのなかやまゆうじ(中山祐治)と米倉実穂、そしてプロデューサーの宮前公彦に、メギドアートの作品づくりで大切にしていることや、お互いの関係性や普段のコミュニケーション方法など、インタビューしてきました!

『メギド72』メインアーティストを務める中山祐治(左)と米倉実穂(右)

――今回の作品づくりで苦労した点と、注目して欲しいポイントを教えてください。

中山祐治(以下、中山:メギドの日ということで、お祝いの意味を込めてファンアートのような感覚で描かせて頂きました。また、公式アートとしての要素を何か追加したいなと思い、本編のネタをちょっとづつ混ぜたり、今後に期待してもらえるような感じになるといいなと、思いを込めながら制作しました。

最初は『メギド72』軍団ということで、72体描きたいと思っていましたが、断念しました……(笑)。

米倉実穂(以下、米倉:祝・メギドの日!ということで、いつもより特別感を出すため、仲間たちに囲まれた賑やかなイラストにしています。最初は個人のファンアートとして描いていましたが、せっかくメギドの日に出すなら公式として恥ずかしくないよう、しっかりテイストを合わせようと思いながら描いていました。賑やかにした分、いっぱいキャラを描くのが大変でした(笑)。

※今回展示された2人の描き下ろしアートの制作過程は、公式ポータルのデザイナーだよりで公開されています!

作・なかやまゆうじ「絶望を希望に変える仲間」(左)/作・米倉実穂「召喚!」(右)

――メギドアートチームでは作品づくりに関して「集団作家性」を大切にしているとお聞きしました。これはどのような考え方、思想なのでしょうか?

宮前公彦(以下、宮前:「集団作家性」とは、グラフィックだけに求めているものではありません。『メギド72』は、ストーリーや音楽、キャラクター、背景など多くの要素で構成されており、それら全体でひとつの作品を作り上げていくにあたり、担当する全てのメンバーが新規性や提案性を持って、モノづくりに臨んで欲しいと考えています。

我々は会社員ではありますが、ルーティンワークや決められたTODOをシンプルにこなしていくのではなく、プレイヤーに面白さを届けることにワクワクしながら、自身の役割をこなし、一人では作り得ないものを形にして届けていきたいと考えています。

スタッフのみんなには、我々が手がけたものは「全て公式である」という覚悟を持って、プレイヤーの期待を超える仕事をして欲しいと思っています。特にアートチームはゲーム以外の部分でも多くの方に見てもらえる機会がありますので、より高い意識を求めていると思います。

――宮前さんが提唱する「集団作家性」について、どのように感じていますか?

中山:メインイラストレーターとして私と米倉さんの名前が出ていますが、他にもたくさんの人がいて、一人ひとりがかけがえのない『メギド72』のクリエイターです。

アートチームは『メギド72』の軍団のように多様性を大事にしたチーム体制で、各自の得意分野を活かしたり、それぞれの力が集まることで、一人では生み出せないデザインアイデアやアウトプットの量を担保しています。

アートのスタッフだけでなく、メギドチームはみんな『メギド72』が好きで、時々ファンの方々以上にファンになる時もあります(笑)。たまに「ここまでやっていいんだっけ?」と悩んだりしますが、新規性やそれぞれの感じたこと、思ったことをちゃんと出し合って、皆で悩んで決めていく集団だと思います。

米倉:一人だけでは到底生み出せない量のアイデアや意見、デザインが集まって、『メギド72』が作られているので、集団作家性を持ったチームでなくては、ここまで実現できていないと感じています。

宮前さんとは新たなイラストを描く際に、公式らしさの部分で相談したり、意見を頂いたりしています。公式らしさって一概にいうと絵柄だったり、メギドっぽい面白い発想だったり、ファン目線になりすぎないことだったり、さまざまな意味が込められていると思っています。

絵は目に見える形でわかりやすいので、公式感は常に気を付けている部分です。あとは役職に関係なく、思ったことやアイデアは言い合うようにすることですね。どんな小さなことでも提案ベースで話すことを大事にしています。

――プロデューサーの宮前さんとは普段どんな会話をしているのでしょうか?

中山:普段は何気ない会話しかしませんね(笑)。宮前さんのお子さんの話とか、最近こんなことあって、など自分にとっては信頼できる兄貴のような感覚です。もちろんアートの話が多いですし「こんな絵を描きたいのですが、どうですかね?」など、チーム体制なども含めて、いろいろ相談をさせてもらってます!

米倉:普段からとっても気さくなので、イラストを描いてる際に声をかけてもらったり、私の方もたまに話している内容に反応して「こんなすごいのができてるんですか!」「この曲いいですね~」など、雑談交じりで話すことも多いです。

基本は自由に描かせてもらいつつも、イラストでも公式らしさの部分や、絵の方向性など相談しています。迷った時も常に真摯に答えてくださるので、信頼していますね。

――宮前さんとメギドアートチームの関係性や、アーティスト同士で普段話していることなどを教えてください。

宮前:しょっちゅう話をしているわけではないのですが、気軽になんでも話せるパートナーだと思っています。二人とも完全なYESマンではないところも、私は信頼しています。彼らとしての『メギド72』をしっかりと考え、迷いながらも逃げずに向き合っているところは尊敬できますし、頼もしく感じています。

中山:チーム内ではメギド話が多いですね(笑)。新キャラやイベント、本編など更新されるたびにファン同士の会話になってますね。「ガチャ引いて出ない~」とか「イベントEX勝てないんだけど、どんなパーティーでクリアした?」など(笑)。

でも仕事中は、みんなスイッチが入った途端無口ですね(笑)。米倉さんとはチームにジョインした頃からお互いに助け合ってきたので、おかげでここまでやってこれた感じはあるかもしれません。もちろん他メンバーたちとも!

米倉:『メギド72』が好きなメンバーが多いので、お昼や飲み会の席でもメギドの話がつきません(笑)。

仕事でもすごく助けられているし、メギドのクリエイティブを支えてくれて、みんな本当に頼もしい仲間たちです。チームメンバーとは雑談からメギドに関することまで、いろいろ話しています。朝会の何気ない会話が個人的には癒しですね(笑)。

中山さんとは、ほぼ二人三脚のような感じで進んできましたが、スケジュールが大変なときなどでも励まし合ってこれたからこそ、今があると思っています。メギドのクリエイティブを引っ張ってくれて、尊敬の念がつきません。

――メギドのアート全般に関して、どのような魅力や可能性を感じていますか?

宮前:最近参加したメンバーも含め、皆このゲームが好きな気持ちが強いので、嬉しく思います。今後スキルアップして、新規のメギドだけでなく、劇中にないシーンもたくさんこなせるようになると、ファンアートとは違った楽しさがもっとお届けできると思っています。私自身、ワクワクしながらたくさんのイラストが見れることを楽しみにしています。

中山:2Dアートの良さもあるのですが、なんといっても3Dのクオリティーやシナリオの完成度だったり、クリエイティブ面だけでも本当に魅力的なタイトルだと思ってます。

2D面においては、まだまだ発表できていないキャラなどもたくさんあって、「こんなキャラ出てくるの?」と意外性あるキャラなども登場するので、今後楽しみにしていてください!

当面の目標は、SDっぽいデザインなどもっと絵柄の幅を広げて展開できるといいなと思ってます!

米倉:『メギド72』というタイトルには、実は登場していないキャラも含めると、150体以上のキャラクターがいます。それだけ多く登場していても、一人ひとりすごくキャラ立ちしているんですよね。

完成度の高い3D、発想も動きもすごいモーション、キャラや悪魔の魅力を表したイラスト、それぞれが全部重なって、プレイヤーを惹きつける魅力になっていると思います。

今後はスキンのほかにも、イベントイラストのような、ストーリーに絡められるイラストや、SDチックなイラストもどんどん作っていければと思います。

――メギドのアートチームメンバーの魅力と、現在の課題を教えてください。

宮前:アートチームの魅力は、メンバーが増えてさらに一体感が出てきたことですね。楽しそうにしつつも、しっかりと作業に向かっている姿勢を感じ、チームの責任者としては安心します。そして、これから生まれるメギドやモンスターへの期待が持てることも、大きな魅力ですね。

課題に感じているのは公式として生み出せるイラストの量が、まだ少ないということですね。その部分に関しては中山さんもしっかり認識しているので、今後はもっとお披露目できるイラストが増えていけると期待しています。

中山:新しいメンバーも増えたり、チーム体制も安定してきて、自分も米倉さんもインゲーム外のアート制作が出来たり、今後のメギドを盛り上げていく話し合いなどもできるようになってきました! 宮前さんも触れていますが、まだまだ公式としてお披露目できるイラストが少ないところが課題かな、と思っています。

米倉:みんなとても真摯に仕事に取り組み、わからないことは一生懸命学び取ろうとする姿勢が素敵だなと思います。メンバーそれぞれの得意分野が違っていて、その得意分野で分業したり、フォローしあったりすることでチームがうまく回っています。あとは今後メギドのイラストをたくさん発表していく中で、誰が描いても公式感のある絵柄を習得していければ、チームの強みになっていくと思います。

――今後、メギドのアートはどのように進化していくと思いますか?

宮前:公式としての一体感と各々のスキルアップ、それぞれの個性から出るセンスの幅が、『メギド72』としてのイラストや、デザインの幅となって拡がりを感じられるようになると嬉しいですね!

中山:「あ! メギドの絵だ」と、言われるのが目標です。そのためにはチームのメンバーの力が不可欠だと思ってます。まだまだいろいろなものを生み出すことができる可能性をもったチームだと思うので、一人ひとりの個性を活かして、いろんなアートを『メギド72』の世界にのせていけたらいいなと考えています。

米倉:『メギド72』を知らない人でも興味を持てるようなクリエイティブを生み出していきたいです。みんなに広く愛されるデザインも大事にしつつ、すべてが万人受けじゃなくていいと思っているので、今までにないタッチへの挑戦だったり、色の使い方や構図など、既存の手法にとらわれない尖った表現に挑戦していきたいですね。

――自分が描くメギドのアートについて、こだわっている部分と、まだ成長の余地があると感じる部分を教えてください。

中山:顔とプロポーション、デザインにはひたすらこだわってますね! 自分はイケメン顔に少し苦手意識があるので、カッコよく描けるようになりたいと思ってます(笑)。

米倉:一番注意してるのは顔周りですね。キャラクターで一番注目される部分なので、テイスト合わせや造形のかっこよさ、可愛さはすごく気にしています。

あとは視認性で、パッと見たときにゴチャゴチャして見せたい部分が分かりづらくなっていないかを気にしています。

また、自分のアートに限らず、こだわりがあるのは腹筋ですね。メギドは上半身裸の男性キャラが多いので、どうしてもキャラの体格に合った腹筋の形状なのか、気になってしまいます。動きのある絵や、がっしりした体形のキャラなどはもっと頑張って描いていきたいです!

――アーティストとして自覚している自分の強みと弱みを教えてください。

中山:一番の強みはスピードかもしれません。IP作品でのテイスト合わせも得意ですが、オリジナル作品のコンセプトを考えたり、アイデア出しはたくさんできる方だと自負してます! まだまだクリエイターとしてはこれからだと思っているので、もっと満足のいくものを作っていけるといいなと思います!

米倉:今までのイラストを見てると、オリジナルではキャッチ―なデザイン、IPではテイスト合わせが自分の強みかなと感じています。弱みに関しては、共感しすぎてプレイヤー目線に偏ってしまいそうな時があるため、上から俯瞰したものの見方ができるようになると、もっといい作品ができるのかなと感じています。

――アーティストとしての自分の将来像はどのように描いていますか?

中山:そうですね……デザイン喫茶店なんか経営できるといいな、と思ってます。ふわっとですが、デザインの仕事をしながら、コーヒー出して(笑)。

アーティストとしては、ひたすらたくさんのデザインを生み出せる一人になりたいですね。人生は1度だけなので、悔いのないようにたくさん描いていけたらいいなって思ってます(笑)。その中で誰かたった一人でも、自分のデザインで笑顔になってもらえたり喜んでもらえたり、それが僕の目指すアーティストだと思っています。

米倉:将来像は漠然としているのですが、今一番ほしいのはセンスです。描き続けて身に着けていくしかないですね(笑)。今後もその時々の感性をイラストに表現していきたいなと思っています。引き出しが広く、発想が柔軟なアーティストを目指していきたいです。

――みなさん、ありがとうございました!

展示入れ替えの様子

7月1日(月)の夕方に、ブースの設営や作品の入れ替えが行われました。驚いたのはその手際の良さ。今回の展示ではサイズの小さい作品も多く、スペースやワイヤーの微調整が必要でしたが、役割分担をすぐに決めて、10分ほどで設営完了していました。(高い場所への小物の使い方も慣れたものです!)

次回の展示にも乞うご期待!

特設ギャラリーでは、数ヶ月ごとに展示作品が変更される予定です。今後も展示の様子やアーティストたちの「ものづくり」への想いを紹介していきますので、ご期待ください!

過去の紹介記事はこちら

【ギャラリー紹介2~3月:前編】DeNAアーティスト陣の作品を展示! 企画の意図や込められた想いをインタビュー

【ギャラリー紹介2~3月:後編】アーティスト陣の作品を多数展示! 企画の意図や想いを聞きました

【ギャラリー紹介4~5月】『トリカゴ スクラップマーチ』のイラストを展示! 描き下ろし担当の米倉実穂にインタビュー

【ギャラリー紹介5~7月】作品づくりへのこだわりを18新卒の木村宇多佳に聞いてみました

 

取材・文・撮影:細谷亮介

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GeNOM(ゲノム)とは

DeNAのゲームクリエイターを様々な切り口で紹介するメディア(運営:株式会社ディー・エヌ・エー)です。ゲーム開発の現場で生まれる様々なエピソードや、クリエイター紹介、イベント紹介などを通して、DeNAで働くメンバーの”ありのまま”をお伝えしていきます。

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【DeNAデザイン部特集Vol.2】ゲームの画は本の表紙絵や挿絵と一緒!? 最新技術への考え方とR&D実践の意図に迫る

モバイル端末の性能は急速な進化を続け、近年はゲームの表現の幅もさらに広がりをみせています。それに伴ってグラフィックやUIなどデザイン面に関しても、これまでに比べさらに高い技術的レベルが要求される時代になりました。

「DeNAデザイン部特集Vol.2」では、DeNAデザイン部がこのような時代の流れをどのように考えているのか、そして現在の最新技術に対するR&D(研究開発)を含めた取り組みについて、デザイン部3D第一グループの中津基貴と、クリエイティブプロジェクトマネジメントグループの大西正人にインタビューを行いました。

――まずはお二人の簡単な自己紹介からお願いします。

中津基貴(以下、中津):私はドット絵を描く仕事からキャリアをスタートし、前職では映像やアニメーション、遊技機などエンタメ分野で2D・3D問わず幅広く手がけてきました。
DeNAには2011年に入社し、ずっとVO(ヴィジュアル・オーナー)(※1)を担当してきましたが、直近ではグループのマネジメントを担当しています。

※1. VO(ヴィジュアル・オーナー):ゲーム全体のグラフィックを監督するという意味でのアートディレクター。出自は2Dアーティスト、3D背景モデラ、モーションデザイナなどさまざま。

デザイン部3D第一グループ 中津基貴

大西正人(以下、大西):前職ではコンシューマゲーム開発会社でアクションゲームや格闘ゲームを手がけていました。そこから数社を経て、2018年3月にDeNAにCPM(クリエイティブプロジェクトマネージャー)(※2)として入社しました。

CPMとしての私の主な業務内容は、アーティストの進行管理や外注管理をはじめ、ワークフローの設計、作業効率化ツールの導入などを担当しています。

※2. CPM(クリエイティブプロジェクトマネージャー):アーティストが作業に集中できるように、アーティストのマネージメントを専属で担当する。また、外注管理や工数管理を行い、開発フェーズの進行を円滑に進め、作業環境の整備やワークフローの精査などを行い、クリエイティブ分野の制作環境を整える。

私はゲームプランナーからキャリアをスタートし、レベル・モーション・背景・エフェクト・UI・コンセプトアート・ムービー・ライティングなどの各種デザイン業務を担当して多彩な職種を経験してきました。幅広くアート関連の仕事を現場レベルで携わってきた経験や知識が、現在のCPM業務で大変役に立っています。

クリエイティブプロジェクトマネジメントグループ 大西正人

書店で惹き付けられる
表紙絵のように

――モバイルゲーム業界全体においても、年々グラフィックのクオリティが非常に上がっていると感じます。お二人はこの時代の流れをどのように感じていますか?

中津:まず、クオリティの高さについて語るとき、リッチさや表現できる幅の広さを指すことが多くなりがちですが、その背後には、そういう表現を採用したというデザインが存在します。そして、デザインとは「何かを解決するための手段」であり、解決すべき主体がないと語れない、という前提があります。

主体がゲームの場合は「そのゲームのメカニズム」という事になるので、それが十分に分かりやすく視覚化されているか、本来のメカニズムをより楽しみやすくできたか、といった観点からグラフィックを評価して、初めてクオリティが高い・低いという話ができるということですね。

ただ、グラフィックには「興味をもってもらう」という役割もあります。それまで不可能だった表現が実現できたら、それはゲームをプレイしてくれる人の注目を惹きつける要素となり得ますので、その観点も同時に大切にしなければなりません。

年々グラフィックのクオリティが上がっている、という話は後者の文脈で語られることが多いと思いますが、我々ももちろんその観点から新しい技術に興味をもって取り組んでいます。

大西:また、昨今のハードウェアの急速な進歩によって、グラフィック表現も格段に向上し、コンシューマゲーム機に匹敵するような、高性能なスマートフォンも登場しています。

そのような最新機種に対応するゲームを作る際に注意したいのが「グラフィックが美しいことが、ゲームの面白さに直結する」とは断言できない、ということです。

むしろそのゲームを知らない人や、未プレイの人に興味を持ってもらう手段として、デザインやビジュアルのクオリティの高さは必要な要素のひとつだ、と考えていただきたいですね。

――グラフィックが美しいからといって、それがゲームの面白さには直結しないと?

中津:そうですね。これはアートディレクションをするときや、ゲームグラフィックの仕事を説明する際によく使う例えなんですが、「ゲームのグラフィックを用意する仕事」は「本の表紙絵と挿絵を同時に扱う仕事」だと伝えています。

挿絵って、本来の物語の中に差し込むことで、情景をイメージしやすくなり、それによって物語に没入できるような役割を持っていますよね。ゲームではUIやアートアセットによって挿絵と同じ機能を果たそうとします。

それに対して表紙絵は、書店に並んだときに、パッと見て興味を惹き付ける役割があります。先ほど例に出たUIやアートアセットは、遊ぶときに面白く、より分かりやすくするためにあるのですが、それがスクリーンショットなどで世間に広まったときには、表紙絵の役割を果たすことにもなります。

なので、絵のクオリティを高く、リッチにする理由はその役割のためであり、ゲームを面白くするための手法とは少しズレる部分もあります。

「誰も知らない」状況を
つくらないために

――DeNAではグラフィック表現に関してのR&Dが2017年頃から進んでいたそうですが、この背景について教えてください。

中津:前提としてデザイン部が考えるR&Dは、必要とされる技術を当たり前にカバーしておきたい、という意味合いが強いのが特徴です。

例えば、開発チームのディレクターやプランナーから「こんな表現にしたい」というアイデアが出てきて、それがゲームの内容に関して最適な表現手法であったとき、その技術を扱える人が社内に一人もいない(少なくとも手掛かりが全くない)という状況は避けたいと考えています。

特に国内向けのプロダクトは、スタイライズドな表現が好まれる傾向があり、その部分は実務で習得することができます。それに対してフォトリアル系の技術は、しっかり意思を持って積極的に研究しないと、誰も扱えない状況が簡単に生まれてしまいます。

それにも関わらず、業界では徐々にPBRベース(※3)のレンダリングがスタンダードになってきている状況の中、その技術を当たり前に使っているプロジェクトが当時は社内になかったため、R&Dを推進する動きが生まれました。無論、それまでは個々が属人的に研究をしていたのですが、組織として進めていこうと意思決定したのがその頃ですね。

※3. PBR(Physical Based Rendering):現実世界を模倣した、光学的に正確なレンダリングのこと。

R&Dの一画面。実際にモバイル端末で動く状態になっている。

――では、現在はプロジェクト側の要望に応えられるような段階になっているのでしょうか?

中津:そうですね、当時使っていたPBRシーンデータを、あるプロジェクトで実験的に使用しています。そのおかげで少ない工数で組み立てることができ、実装まで可能になりました。

また、プログラマーが実際の描画における負荷について実験する場合でも、すぐに適切なデータを使うことができ、ここでもR&Dの成果を出すことができています。

――そういえば、大西さんは、DeNAのR&Dに興味を持って入社されたそうですね。

大西:そうなんです。前職ではライティングアーティストを担当していたので、最新技術のキャッチアップは習慣化していました。転職を検討する際、これは偏見だったのですが、モバイルゲーム開発現場では、最新技術に対するR&Dを重視していないのでは、と当時は感じていたんです。

ですが、たまたま外部の記事(※4)でDeNAのR&Dに対する取り組みを見て、しっかり実践していることがわかったため、安心して入社を決めました。

※4.
年々コンソールに近づくモバイルゲームの映像品質 DeNAが数年後を見すえてCGデザイナーを募集中
https://cgworld.jp/interview/dena-201708.html

――入社してみて、DeNAのR&Dはどのように感じましたか?

大西:特にPBRベースの作り方をUnity上で再現して、それをプロジェクトに移管する作業がスムーズにできていたので、研究の基礎はこのように流用できるんだな、と感心しました。

Unityで使い回しが可能な表現技法を一度組んでおけば、同じエンジン上の開発なら、かなりのローコストで転用ができるので、それは良いなと思います。

――現在進んでいるR&Dの事例などを教えてください。

中津:R&Dのためのプロジェクトというものはないのですが、レンダリングに関する部分で言えば「トゥーンシェーディング(※5)」と「PBR」は引き続き研究しています。

描画手法としてはこの2つがさまざまな意味において両極にあり、多くの表現がその組み合わせ方や程度によるもの、という風に解釈できるからです。しかし、研究の対象は描画表現だけではありませんので、モーションや制作環境などさまざまです。

※5. トゥーンシェーディング:3DCGのレンダリング方法の1つ。フォトリアリスティックな表現とは対照的な、セル画アニメ調(セルルック)の表現が可能。

――「プロシージャル(※6)」という言葉を近年は特に耳にすると思います。お二人はどのように感じていますか?

中津:「人の手を介さずにマシンに自動で仕事をさせたい」という考えは事業的に考えても当然なことですし、その観点でプロシージャルを研究しない、という判断はないと思います。

※6. プロシージャル:手続き型、計算による自動的・自動生成する機能のこと。

大西:プロシージャル技術が知られるようになり、多くのゲーム会社は研究を行い、中には「モーションをプロシージャル生成する」という取り組みを行っていた会社もあります。

現在、そのブームは落ち着いてきているのですが、技術的に確立されつつあるのは「モデリング自体をプロシージャル生成する」技法です。近い将来、人間がモデリング作業をする必要がなくなる可能性もあるかもしれませんね。

――突き詰めると、作業する人間はいらなくなると?

大西:突き詰めたら、ですけどね(笑)。例えば、キャラクターモデリングを1人で1体作るのに数日かかる作業を、マシンなら数時間で何百体も作れるようなことが当たり前になる時代が来るかもしれません。

中津:現時点では、クオリティのトップラインは人の手による制作物のほうが高いと感じます。ただ、表現としてのトップクオリティのものを作るのに1体数ヶ月かかるとして、その8割程度のクオリティのものが1ヶ月に500体できるとなった場合、どうなのでしょうか。

作品全体で見た場合には、密度や物量もまたクオリティと言えるわけですから、表現としてのトップラインだけを考えていては片手落ちです。

いずれにしても、今期のデザイン部は体制をさらに強化し、より事業に資する集団になっていきたいと思います。そのため、今後もさまざまな手法や可能性を模索していくことは間違いありません。

今後も挑戦し続ける
環境改善とR&D

――日々の業務における開発環境の整備も大切なことだと思います。昨年入社した大西さんは、はじめてゲーム事業部の開発環境を見て、どのように感じましたか?

大西:入社してまず驚いたのが、開発環境がコンシューマ開発に比べて、あまり整っていなかったことです(笑)。モニターなどの機材の選定やワークフローなど非効率になっている部分もあり、多くの改善の余地がありました。

私は無駄な工数をなくして、適切な環境で作業をすることが当たり前なカルチャーを作りたかったので、入社後は機材のテスト導入しながら、デザイナーがフルにスキルを発揮し、かつ開発コストを下げられるような環境作りを推進してきました。

中津:大西さんに指摘いただいた点はずっと気にかけていたのですが、進行しているプロジェクトの内容と天秤にかけた際、なかなか優先度を上げることができませんでした。ですが、大西さんが入社して「(環境の改善は)絶対やらなきゃダメですよ!」と強く提案してくれたので、積極的に実施することができ、本当に助かりました。

――現時点でお二人が思う社内の環境改善は、どのくらい進んでいますか?

大西:特定のプロジェクトではEIZO ColorEdgeシリーズのキャリブレーションモニターで統一するなど、アーティストの制作環境に力を入れて、かなりベストな状態になっています。

中津:あと極端な話をすれば、部屋の明かりをつけたまま仕事をしているのも問題だと言えなくはないですよね。

大西:確かに、蛍光灯の位置がアーティストの席によって違いますし。

以前勤めていた職場では蛍光灯や照明器具にこだわり、プリントアウトされたものが、職場のどこで見ても同じように見える環境を目指していました。ただ、印刷した時点でモニターと色は違うんですけど(笑)。そういった目的がズレた変なこだわりには気をつけたいですね。

――R&Dを推進しつつ、そこで得た知見を存分に発揮できる開発環境も整いつつあるのですね。

中津:そうですね。最新技術のキャッチアップはもちろん、R&Dなども含めて社内のノウハウの蓄積は今後も続けていきたいですね。ゲームのメカニズムとそこから生み出される面白さを最大化し、同時に注目してもらえる視覚表現を達成するために、技術を上手に適用していきたいと考えています。

大西:DeNAでは今後も大型IPをはじめとした新規タイトルをリリースしていく予定ですので、「本当に面白いゲームってなんだろう?」という観点を忘れず、その上で最新技術のアプローチについて検討していければと思いますし、私自身はそんなアーティストをこれからも支えていきたいと思います。

――ありがとうございました。

※本記事は2019年5月時点の情報です。

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GeNOM(ゲノム)とは

DeNAのゲームクリエイターを様々な切り口で紹介するメディア(運営:株式会社ディー・エヌ・エー)です。ゲーム開発の現場で生まれる様々なエピソードや、クリエイター紹介、イベント紹介などを通して、DeNAで働くメンバーの”ありのまま”をお伝えしていきます。

GeNOMの最新情報は、公式Twitter アカウントにて確認いただけます。ぜひフォローをお願いします!

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【ギャラリー紹介5~7月】作品づくりへのこだわりを18新卒の木村宇多佳に聞いてみました

DeNA本社(渋谷ヒカリエ21階)の待合ロビーに設置されている特設ギャラリー「DeNA CREATOR’S WORLD」では、DeNAのゲームタイトルに携わるアーティストの作品が、数ヶ月単位で入れ替わり展示する企画が開催中です。

2019年5月~7月の期間は、担当アーティストが自由なテーマで作品を描く、オリジナルイラストが中心の展示内容となっています。

GeNOM編集部では、展示風景と作品を手がけるアーティストにお話を聞く特集を組んでおり、今回は描き下ろしイラストを手がけた、木村宇多佳に制作の意図やこだわりについてインタビューしてみました。

▼過去の紹介記事はこちら

【ギャラリー紹介2~3月:前編】
【ギャラリー紹介2~3月:後編】
【ギャラリー紹介4~5月】

描き下ろしイラストを担当した
木村宇多佳に聞きました

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木村宇多佳:Profile

美術大学の油絵専攻卒。在学中は独学でデジタル作品を制作したり、ゲーム会社で2Dイラストなどの制作に携わる。2018年、株式会社ディー・エヌ・エーに入社。現在はUI業務を中心に3Dなど、さまざまなことに挑戦している。[/su_note]

――今回の作品の制作意図やコンセプトを教えてください。

テーマが自由だったので、子どもの頃に憧れた、ピンクやかわいいものに囲まれたお部屋をイラストにしてみました。また、本当にこの子がこの部屋に住んでいるような感じを出したいな、と思ったので、背景や手前の小物などにもこだわって制作しました。

――今回の作品はどのような技術・手法で描いていますか?

Photoshopを使用して描いています。

――今回の作品を描く上で、特に大変だった点を教えてください。

ピンク色を基調としたお部屋ですが、白色を入れたり、別の質感の白やピンクを入れたりして、単調にならないようにするのが大変でした。

作品名「まいるーむ」:ラフ(左)・完成版(右)

――アーティストとして仕事をする上で、大切にしていることは何ですか?

細かいところまで、自分のこだわりを表現できるようにしたいと思いながら、また、見た人に喜んでほしいと思いながら制作をしています。

――DeNAで仕事をする上でのやりがいを教えてください。

周りの人からの刺激を受け、自分自身の成長を感じられたときは、とても嬉しく思います。

――今後アーティストとしてどのように活躍したいと思っていますか?

自分も楽しみながら、見た人の気持ちを動かせるような作品を作り出せるような人になりたいです!

――ありがとうございました!

展示入れ替えの様子

5月14日(火)の夕方、ブースの設営や作品の入れ替えが行われました。今回作業を担当するのは2017年と2018年の新卒メンバーです。

ワイヤーの調整に最初はちょっと苦労していましたが、みんなで協力し合って、あっという間に新しい展示が完成! たまたま来社していた方も、作品を見てくれていました。

今回、インタビューを受けてくれたアーティストの木村宇多佳も設営に参加しており、自身の作品を一生懸命梱包から外して、ていねいに設置していたのが印象的でした。

次回の展示作品にも乞うご期待!

特設ギャラリーでは、数ヶ月ごとに展示作品が変更される予定です。今後も展示の様子やアーティストたちの「ものづくり」への想いを紹介していきますので、ご期待ください!

取材・文・撮影:細谷亮介

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【ギャラリー紹介4~5月】『トリカゴ スクラップマーチ』のイラストを展示! 描き下ろし担当の米倉実穂にインタビュー

DeNA本社(渋谷ヒカリエ21階)の待合ロビーに設置されている特設ギャラリー「DeNA CREATOR’S WORLD」では、DeNAのゲームタイトルに携わるアーティストの作品が、数ヶ月単位で入れ替わり展示する企画が開催中です。

2019年4月~5月の期間は、DeNAよりリリース予定のスマートフォン向け新作RPG『トリカゴ スクラップマーチ』に使用されている、公式のメインビジュアルやイメージイラスト、登場キャラクターを描いた作品が多数展示されています。

GeNOM編集部では本企画の模様と、作品を手がけるアーティストやクリエイターにお話を聞く特集を組んでいます。2~3月展示についての紹介記事はこちらから!(前編後編

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描き下ろしイラストを担当した
米倉実穂に聞きました

『トリカゴ スクラップマーチ』のメインビジュアルやキャラクターたちが描かれた展示作品の中で、描き下ろしイラストを手がけたアーティストの「米倉実穂」に、作品に懸ける思いをインタビューしてきたので紹介します。

ちなみに本イラストには、ゲーム内に登場するシロキツネのライラとユウユの双子、そしてハイイロオオカミの執事ジェリコが描かれています。

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米倉実穂:Profile
美術専門学校卒業。在学中はイラストを中心にデジタル作品を制作。その後はゲーム会社で2Dデザイナーとして活動、2017年にディー・エヌ・エーに入社。現在は『メギド72』のキャラクターデザインを中心に2Dアート制作に携わる。[/su_note]

――今回の作品の制作意図やコンセプトを教えてください。

『トリカゴ スクラップマーチ』のゲーム内に出てくるイラストが、キャラ同士の関係性を魅力的に描いていたので、今回のイラストでも1枚の絵に、シーンイラストのように物語性を持たせたいなと思いました。ドアを開けたら出迎えてくれている、性格が全然違う双子と、後ろの執事のキャラが意味深に隠しているものは……という感じのイメージで作っています。

――今回の作品はどのような技術・手法で描いていますか?

クリスタでラフから仕上げまで描いています。

――今回の作品を描く上で、特に大変だった点を教えてください。

ラフの時点ではキャラ以外の配色が全然決められていなかったのですが、彩色の過程で逆光で暗くなりすぎないよう、ところどころにビビットな色づかいを心がけました。

ラフ(左)・完成版(右)

――アーティストとして仕事をする上で、大切にしていることは何ですか? 

みんなに広く愛されるデザインも大事にしつつ、すべてが万人受けじゃなくていいと思っています。少し変わった発想、尖ったデザインを落とし込みたいなと思っています。

――DeNAで仕事をする上でのやりがいを教えてください。

DeNAに入社してからずっと『メギド72』に関わらせていただいていますが、ゲームのファンでもあるので、それぞれ個性のあるキャラクターたちを描けることに、とてもやりがいに感じています。会社ではさまざまな人の意見が集約して、一つの形になっていくのを見ることができるので、自分への成長にもつながっているなあと感じます。

――今後アーティストとしてどのように活躍したいと思っていますか? 

その時々の感性をイラストにも表現していけるように、柔軟に対応できるアーティストを目指したいなと思います。

――ありがとうございました!

次回の展示作品にも乞うご期待!

特設ギャラリーでは、数ヶ月ごとに展示作品が変更される予定です。今後も展示の様子やアーティストたちの「ものづくり」への想いを紹介していきますので、ご期待ください! 

取材・文・撮影:細谷亮介

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GeNOM(ゲノム)とは

DeNAのゲームクリエイターを様々な切り口で紹介するメディア(運営:株式会社ディー・エヌ・エー)です。ゲーム開発の現場で生まれる様々なエピソードや、クリエイター紹介、イベント紹介などを通して、DeNAで働くメンバーの”ありのまま”をお伝えしていきます。

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【DeNAデザイン部:合宿レポート】組織運営のホンネを部長と参加メンバーに聞きました

DeNAデザイン部が
初の合宿を実施

DeNAゲーム事業のデザイン部には、UIデザイナーや3Dデザイナー、フロントエンドエンジニアなど、ゲームのクオリティを担保する多くのクリエイターが所属しています。

そんなデザイン部が、2019年2月に一泊二日の箱根合宿を実施。部長やマネージャー陣、若手メンバーなどが参加し、来期に向けた組織運営のあり方についてディスカッションを行ってきました。

今回、GeNOM編集部ではデザイン部部長の宇佐美、そして合宿に参加したメンバー2名にインタビューを実施。合宿に込めた期待や感想を聞いてきました。

組織課題に皆で向き合い、
今後に活かしていきたい

ーー まずは宇佐美さん、合宿お疲れ様でした。今回、デザイン部で初となる合宿を開催されましたが、その目的を教えてください。

宇佐美:今回の合宿は、デザイン部における組織課題を抽出して、その課題に対しての解決アプローチを皆で考えていこうというものです。現場からの声を直接聞いてみたい、もっと吸い上げていきたい、という私の想いも強かったですね。

私は昨年6月に部長に就任したのですが、それ以来いろいろな課題が見えてきました。もちろん、各マネージャー陣との連携は随時行っているのですが、部長や副部長、マネージャー陣だけで話しても、組織課題の根本的な解決にまでは至らないだろうと感じていたんです。

そこで、現場で活躍する各デザイナーの声を吸い上げることで、効果的な解決アプローチ法を検討するために合宿を企画しました。

ただ、デザイン部は200名弱ほどの大所帯。本当は多くのメンバーに参加してほしかったのですが、まずは初回ということもあって、一部のメンバー(シニア、ミドル、若手からそれぞれ数名)に参加してもらい、小規模で開催することにしました。

宇佐美 優/デザイン部部長

ーー なるほど、今後も継続的に合宿を開催するためのフィジビリティでもあったのですね。では合宿の内容を教えていただけますか?

宇佐美:合宿初日は、事前に決めた以下3つの組織課題テーマをもとに、具体的な「課題」とその「解決アプローチ法」をディスカッションするというチーム毎のワークショップを実施しました。そして翌日、各チームで話し合った内容を、全員の前で発表するという流れで行いました。

ーー 限られた時間の中、集中して組織課題を向き合ったのですね。宇佐美さんは合宿では具体的に何を期待していたのでしょうか?

宇佐美:これは私の経験則でもあるのですが、いざプロジェクトにアサインされると、そのプロジェクトにコミットすることになるので、どうしても組織課題についてまで考える時間や余裕がなくなってくると思うんです。

一方で、日頃から組織課題について考えているメンバー多いと思います。そこで今回は箱根という、敢えて仕事に手をつけられない場所で、日頃から思っていたけど具現化しきれていない課題や、課題に思っていたけど具体的な解決案にまで至っていないことなどを、シニア、ミドル、若手メンバーが一緒になって議論できることを楽しみにしていました。

また、各メンバーが今後の仕事に対する取り組みや、組織に対する想いも変わっていくことも期待していました。

ーー 実際に、合宿を開催されていかがでしたか? 率直な感想を聞かせてください。

宇佐美:期待値以上でした。ワークショップをやる前は、各チームとも議論の方向性が変わってしまったりしないか心配していたのですが、事前に3つの課題テーマを発表していたこともあり、みんなかなり意見がまとまっていましたね。

ワークショップのチームはシニア、ミドル、若手の各メンバーで構成された

宇佐美:出てきた意見としては、今の現場で起きている生の声は拾い切れていなかったので、「今こういうことに困っているんだ」とか、逆に、私が思っていた課題についてが「急いでシューティングするほどのことではなかったんだ」などの気づきや発見はありました。それは2日目の発表を聞いてても同じです。

2日目の発表の様子

宇佐美:ただ、課題の本質的な部分については、私の思っていたことと大きなズレはなかったので、ちゃんとみんなと目線は揃っていたんだなと再確認ができました。

各チームの発表を通じて、全員に現状の課題と解決策の考えが共有された

宇佐美:今回の合宿で出てきた課題に対する各アプローチ方法については、詳細を詰めていきつつ徐々に組織に反映していきたいと思います。

さらに今後はデザイン部だけでなく、他の部を巻きこんで進める施策もあるでしょう。たとえば、技術研究であればエンジニアとPJTを組んで進めていくなど、ちゃんと考えていきたいなと思います。

ーー 宇佐美さん、ありがとうございました。今後の施策を楽しみにしています。ではこの後、合宿に参加されたお二人にもインタビューしてきますね!

宇佐美:はい、お願いします。私がいない方が変に遠慮せずにいろいろ話してくれると思いますので(笑)。

率直に発言することで生まれた、一体感

ーー 合宿に参加された坂元さん、戸谷さんにお伺いします。まず、合宿前は個人的に組織課題に対してどのように感じていたのでしょうか?

坂元:合宿前は、組織についてあまり意識していなかったのが正直なところです。デザイン部として「こういう方針で組織運営していきます」というシェアはあるものの、実際には日々、目の前のプロジェクトに集中するのみでした。組織について考える余裕がなかったのかもしれません。

坂元 温子(社歴1年目/2018年新卒入社)
デザイン部 UIデザイナー

戸谷:私は中途入社する際、リーダーとして組織をみて欲しいと当時から言われていたんです。そこで入社後から組織の動きなどを見つつ、組織の中で不透明性などがあれば、有志のメンバー同士で課題共有していたのですが、なかなかこれといった解決策までは考えられていなかったのかなと思います。

戸谷 大輔(社歴4年目/中途入社)
デザイン部 IPタイトルのリードデザインを担当

ーー 合宿時はどのような姿勢で参加したのでしょうか? 

坂元:あらかじめ、ワークショップの課題テーマや、当日ディスカッションする3人1組のチームメンバーは発表されていたので、事前に共有された3つのテーマに対する個人的な考えや、組織に対する疑問をまとめておき、それを先に同じチームのメンバーに送って意見交換などしていました。

また、私はまだ組織全体の動きを把握できていないので、事前にマネージャーからデザイン部内の動きなど「こういう状況だよ」とシェアをいただきました。その上で、組織の全体像と自分の仕事の進め方なども踏まえ、「これが課題なんじゃないか?」という意見も予め整理して合宿に参加しました。

他のメンバーも自分の意見を事前に整理してきたので、当日は他の人の話も聞きながら、「確かにそれは課題だね」「こうしたらもっと良くなるのでは?」と建設的にディスカッションを進めることができたのは良かったです。

合宿は一泊二日で時間も限られていたので、私のチームだけでなく、他のチームも同じように合宿に臨んでいたと思いますよ。

各チームの初日の様子

坂元:あと、自分が考えてきた課題については、他のチームのメンバーとも意見もずれていなかったので、良い再認識の場にもなりました。

戸谷:大体みんな似たような意見だったよね?

坂元:そうですね。2日目の発表で出てきた各チームの課題や解決方法は、似た内容が多かったと思います。

戸谷:3つの組織課題テーマはみんな普段考えている課題でしたし、今回の合宿は再認識の場であったと自分では感じています。あと、私は当日参加できなかったメンバーの分まで、きちんと組織の課題や解決法について発言するように心がけました。

ーー 合宿後にご自身に変化はありましたか?

戸谷:組織課題の解決方法について、有志だけの間で話すとふわっとしてしまうので、今回は部長や副部長、マネージャー陣が入り、組織の意思決定の場で話せることができたので、今後はより具体的に話を詰めていきたいと思います。

坂元:私はまだ経験が足りないので、「他のプロジェクトで困っていること」や「組織がこんな感じだから、プロジェクトのここが困っている」といった話を他のメンバーから聞けたことは個人的に大きな収獲でした。

今後私も同じようなことで困った場合には対処や相談もしやすいですし、仕事の進め方にも活きていくと思います。今回は組織課題のテーマでしたが、仕事をする上でも、他の人と情報共有できたことは本当に大きな経験でした。

ーー ありがとうございました! お二人の視点においても、それぞれ意義があった合宿のようですね。今後の活躍に期待しています!

参加者の満足度83%

デザイン部として今回が初めての合宿ということもあり、一部運営に課題は残りましたが、この点はしっかりを振り返りを行って改善していくとのこと。

「次回はもっとメンバーを巻き込んで、一人ひとりの声を組織運営に活かしていきたいですね」とは、冒頭にインタビューした部長の宇佐美の言葉。引き続き、このような形式の合宿や社内ディスカッションを通じて組織運営に活かしていくそうです。

その他、参加者の感想(アンケートより一部紹介)

[su_quote]自分の考えをマネージャー含む他のメンバーに伝えたり、逆に他の方の考えを聞ける貴重な機会でした。組織課題について考えるのはもちろん、議論の前勉強として組織・チームについて今まで知らなかったことを学び考えることができたのも非常に大きな収穫だと感じています。環境的に、リラックスして思考・議論できたのもよかったです。[/su_quote]

[su_quote]デザイン部メンバーがなんとなく持っていた課題感が共有されたところは重要なポイントだと思う。また、解決案についてある程度現実味のあるアイデアもいくつか見られたのも良かった。全体に、次のステップへの発想の起点を得られた感じがしたので、意味があると感じることが出来た。[/su_quote]

[su_quote]様々な世代に対して日ごろマネージャー陣のみで語られている組織のコアな内容も生の声で共有できたことが何より大きく、新卒などの若い世代がしっかりした意見を持っているというのを再確認できたのも収穫かと思います。[/su_quote]

※本記事は2019年3月時点の情報です。

【ギャラリー紹介2~3月:後編】アーティスト陣の作品を多数展示! 企画の意図や想いを聞きました

DeNA本社(渋谷ヒカリエ21階)の待合ロビーに設置されている特設ギャラリー「DeNA CREATOR’S WORLD」には、DeNAのゲームタイトルに携わるアーティストの作品が、数ヶ月単位で入れ替わり展示されています。

本記事では2月~3月展示分作品を手がけた各アーティストに聞いた、ショートインタビューの後編をお届けします。

▼前編はこちら
【ギャラリー紹介2~3月:前編】DeNAアーティスト陣の作品を展示! 企画の意図や込められた想いをインタビュー

作品を手がけたアーティストたちの想い

2~3月に展示される作品を作り上げたDeNAのアーティスト陣に、今回の作品に対する制作の意図や、苦労した点、さらにDeNAでの仕事のやりがいについてインタビューしました! あわせて提供いただいたラフ画で制作過程もお楽しみください。

實川 早紀さん

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Profile
芸術大学の油画専攻卒。在学中は、油絵を中心にIT企業でのデザインアシスタント、映像作品の美術、学内外でのワークショップやイベントの企画・運営などを行っていました。2018年、株式会社ディー・エヌ・エーに入社。現在は新規開発のプロジェクトで3Dキャラクターモデリングをしています。
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ラフ(左)・完成版(右)

――今回の作品の制作意図・苦労した点を教えてください。

「デザインの交差点」というテーマを自分の描きやすいように解釈をしようと、発想の撃ち合いと捉えて制作をしました。描きたいと感じた部分を手当たり次第に描き込んでしまうクセがあり、引きでの印象を考慮しながらの作業が不得意なので、まとめるのにとても苦労しました。

――仕事をする上でのやりがいを教えてください。

さまざまな分野のエキスパートの方々が、より良いものをつくろうと集まって実力を発揮している様子を間近で見て、その一員として仕事させて頂けていることをうれしく感じ、自分にできることを精一杯やっていきたいと思っています。

――今後アーティストとしてどのように活躍したいと思っていますか?

印象に形にしていけるアーティストになりたいです。自分が好きだと胸を張って言えるものをつくって発信していき、見た人の感情を動かすことができたらいいな、と考えています。

廣瀬 和さん
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Profile
芸術大学の情報デザイン学科卒。在学中はフリーでスマホゲームのカードや、CDジャケットのイラスト制作、その他に趣味でフルFLASHサイトや曲のMVを制作したりしていました。大学卒業後、株式会社ディー・エヌ・エーに入社。現在は『メギド72』のキャラクターデザインや、設定画、衣装デザイン等2Dデザイナーとして仕事をしています。
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――今回の作品の制作意図・苦労した点を教えてください。

テーマが「交差点」だったので一番に思い浮かべたのが渋谷の交差点でした。最近は信号待ちの人の大多数がスマホを見ており、また自分自身も何気なくスマホを手に持ちSNSを開いてしまいます。

そんな時に周りの人たちはSNSでどんな自分になっているのか、SNSで繋がった人からはどのような存在に思われているのか、もしかしたら別のなにかになりすまして、別の人生を築いている人もいるのではと思い、絵にしました。

苦労した点は、今回初めて一枚の絵にたくさんの要素を詰め込んだので、キャラクターの配置や色のバランスがわからず何度も調整を繰り返しました。

――仕事をする上でのやりがいを教えてください。

自分一人で制作するのではなく、周りの意見を聞いたりキャラクター性について話し合いながら、制作していくことができる環境なので、事あるごとに新しい知見を得ることができ、自分の成長を体感できるところです。

――今後アーティストとしてどのように活躍したいと思っていますか?

プレイヤーに沿うだけではない、ワッと驚かれるような新しいキャラクターを生み出していけるようになりたいです。

山本 修一郎さん
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Profile
大学で経営学を専攻。卒業後プランナーとしてゲーム会社に入り、転職しイラストレーターとして別会社へ。主にコンテンツの立ち上げに伴うアート製作や進行管理等を行っていました。2018年、株式会社ディー・エヌ・エーに入社。現在は2Dアートの制作や新規プロジェクトのお手伝いをしています。
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ラフ(左)・完成版(右)

――今回の作品の制作意図・苦労した点を教えてください。

「交差点」というテーマでしたので、そこから「交わり」「混沌」というものを描いてみました。

何かと何かが交わる時、新しいもの生まれる一方で、多くの場合対立しそこに混沌が生まれる。異なる世界の交わりをモチーフとし、世界の重なる部分では互いを正しく認識できず、そこには正義も悪もなく、ただ混沌がある。今回はそんな作品にしてみました。交差点からどう自分なりの解釈に落とし込むかで一番悩みましたね。

――仕事をする上でのやりがいを教えてください。

ただ指示通り絵を描くのではなく、コンセプトやテーマ、自分なりの意図を含めつくる。それを良しとする環境は非常にやりがいがあります。

――今後アーティストとしてどのように活躍したいと思っていますか?

時代に合わせたものが描き続けられるように、いろいろなものに興味を持ち、インプットし続けるバイタリティは一生持ち続けたいですね。

渡辺 孝夫さん
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Profile
アニメーションの背景制作で社会人をスタート。その後コンシューマー業界を経てDeNAに入社。現在はコンセプトART、背景デザインなどの2Dデザインを専門とし、新規プロジェクトに複数関わっている。
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――今回の作品の制作意図・苦労した点を教えてください。

今回展示全体のテーマであった「交差点」からイメージを膨らませてデザインしました。種族の違う絵描きが同じモチーフを描き合っている世界観で、その風景の一部を切り取ったイメージ画になります。

苦労した点は特になく、業務では描けない絵を描けた事で終始楽しく描かせて頂きました。

――仕事をする上でのやりがいを教えてください。

基本的には「絵を描く」という事を最大のモチベーションに仕事をし続けています。ですのでその業務を通して自分の意思や想い、アイデアをしっかりと形に落とし込めた時などにやりがいを感じます。

――今後アーティストとしてどのように活躍したいと思っていますか?

引き続き実際に絵を描いていく事で世の中に発信をし続けたいと考えています。今後形がどう変わるかわかりませんが何かしらの表現を方法にて引き続き絵を描いていきたいですね。

次回の展示作品にも乞うご期待!

特設ギャラリーでは、数ヶ月ごとに展示作品が変更される予定です。今後もアーティストたちに「ものづくり」への想いを聞いていきますので、ご期待下さい! 前編の記事はコチラ

取材・文・撮影:細谷亮介

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GeNOM(ゲノム)とは

DeNAのゲームクリエイターを様々な切り口で紹介するメディア(運営:株式会社ディー・エヌ・エー)です。ゲーム開発の現場で生まれる様々なエピソードや、クリエイター紹介、イベント紹介などを通して、DeNAで働くメンバーの”ありのまま”をお伝えしていきます。

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【ギャラリー紹介2~3月:前編】DeNAアーティスト陣の作品を展示! 企画の意図や込められた想いをインタビュー

DeNA本社(渋谷ヒカリエ21階)の待合ロビーに設置されている特設ギャラリー「DeNA CREATOR’S WORLD」には、DeNAのゲームタイトルに携わるアーティストの作品が、数ヶ月単位で入れ替わり展示されています。

今回、本企画の監修を行っているデザイナーの政尾翼に、本展示の意図を聞くとともに、2月~3月展示分作品を手がけた各アーティストに聞いたショートインタビューの内容をお届け! 前編となる本記事ではまず3名をご紹介します。

本展示の意図について

DeNA政尾翼

――DeNA CREATOR’S WORLD(21F展示ギャラリー)の概要を教えてください。

政尾:「DeNAのアーティストは、もっと外部へ発信するべき」というテーマをもとに、社内のクリエイティブを発信する場として、デザイン部が企画・運営しているギャラリーです。

展示内容は大きくわけて(1)オリジナル(2)プロジェクトコラボの2種類があり

(1)はDeNAのクリエイティブを発信する場として
(2)は所属プロジェクトの垣根を越え、DeNAのゲームを後押しする場として展示を行っています。

――今回の展示内容を教えてください。

政尾:今回の展示は、去年開催された「デザインスクランブル(※)」の再展示となります。イベント当日は大盛況でたくさんの方に来場いただいたのですが、クオリティの高い絵を一度だけの展示で終わらせてしまうのはもったいないと思い、DeNAの特設ギャラリーで展示することにしました。今回再展示することで、DeNAに来社いただいた方の目に止まってもらえれば嬉しいですね。

※デザインスクランブルとは
渋谷を舞台としたクリエイター・デザイナーのためのデザインフェスティバルで、参加企業のオフィスが会場となり、展示のほかにクリエイターのトークセッションやワークショップなども実施された。

「デザインスクランブル 2018」開催時の展示風景

――イラストに統一した「テーマ」などはあるのでしょうか?

政尾:「デザインスクランブル」のキャッチコピーである「デザインの交差点」をテーマにしています。テーマを重視するか、ぼんやり入れるかも含め、アーティストに委ねたかたちですね。結果、みなさんの個性が見えるイラストになって良かったと思っています。

今回、記事として取り上げてもらうことで、イラストの表面だけでは見えない、製作者のウラの部分も楽しんでもらえればと思います。

展示作品を手がけたアーティストに聞いてみました!

続いて、2~3月に展示される作品を作り上げたDeNAのアーティスト陣に、今回の作品に対する制作の意図や、苦労した点、さらにDeNAでの仕事のやりがいについてインタビューしました!

木村 宇多佳さん

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Profile
美術大学の油絵専攻卒。在学中は、独学でデジタル作品を制作したり、ゲーム会社で2Dイラストなどの制作に携わりました。2018年、株式会社ディー・エヌ・エーに入社。現在はUI業務を中心に3Dなど、さまざまなことに挑戦しています。

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ラフ(左)・完成版(右)

――今回の作品の制作意図・苦労した点を教えてください。

テーマの「デザインの交差点」といえば、スクランブル交差点もあって、いろいろなデザインや人が行き交う渋谷かなと思い、渋谷から連想した雰囲気やモチーフで描いてみました。

苦労したのは、ラフ制作です。テーマにこだわりすぎずに、自分が好きな、描きたい雰囲気に合わせよう!と決めてからは、制作が進んでいきました。

――仕事をする上でのやりがいを教えてください。

尊敬する先輩方からインプットをいただけることで、これまでできなかったことができるようになっていき、日々成長を感じられます。自分の携わっているプロジェクトが、ユーザーさんに届いたときを想像しながら、日々業務に励んでいます。

――今後アーティストとしてどのように活躍したいと思っていますか?

自分も楽しみながら、見た人も楽しい気持ちになれるような作品を作り出せるような人になりたいです!

小井口 紋弥さん
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Profile
美術専門学校卒業。在学中は3DCGや2D作品を制作しておりました。2016年、ディー・エヌ・エーに入社。2Dデザイナーとして『メギド72』や、新規開発のプロジェクトに携わらせていただきました。現在は3Dデザイナーとして、新規開発のプロジェクトでキャラクターモデリングをしています。
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――今回の作品の制作意図・苦労した点を教えてください。

テーマが「交差点」だったので、異なる者同士が交わるシーンを描こうと思いました。シリアルキラーの悪霊を倒すために、悪霊狩り(ハンター)が墓の上で座って待っているイメージです。

ハンターは右手に銃を持って、指を引き金に掛けています。「撃つ準備は整った」といった感じです。荒いタッチを出すために手数を多くしたので、短時間でまとめるのが大変でした。

――仕事をする上でのやりがいを教えてください。

いろんなことに挑戦をさせてもらえるところです。

――今後アーティストとしてどのように活躍したいと思っていますか?

自分が得意としているダークなもの以外にも、SFや明るい絵だったり、いろいろな幅を出していきたいなと考えています。

島崎 陽一さん
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Profile
大学で経営学を学んだ後、美術系専門学校で2Dイラスト制作について学ぶ。アニメ制作会社、フリーランスのイラストレーターを経て、2012年にディー・エヌ・エー入社。現在は、2Dアートの制作をはじめ外注管理などを担当しています。
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ラフ(左)・完成版(右)

――今回の作品の制作意図・苦労した点を教えてください。

交差点というテーマだったので、最初はスクランブル交差点を描こうとしました(笑)。ただ、ラフを描いていくうちに、もっと自分が好きなSFの要素を詰め込もうと思いました。

そこにテーマである交差点を、時間と場所の交差と捉え方を変えて、時計をモチーフにしたオブジェクトを配置してみました。円形のオブジェクトは、時計の文字盤や、振り子をSFチックに描いたものになります!

――仕事をする上でのやりがいを教えてください。

DeNAでは大小問わず、十数タイトル関わってきましたが、どのタイトルでも新しい挑戦ができることに大きなやりがいを感じています。

――今後アーティストとしてどのように活躍したいと思っていますか?

これまでの経験を活かしつつ、常に学ぶ姿勢を忘れず、先を見ながら活躍できるようになりたいです。その中で、表現者としての自分も大切にしていきながら、作品をお見せできる場も作っていけたらなと思いました。

後編では3名のアーティストにインタビュー

本記事では、今回の展示の仕掛け人でもある政尾翼と、DeNAのゲームづくりに携わるアーティストたちの作品に対する思いを紹介しました。後編ではさらに3名の作品とインタビューをお届けします!

▼後編はこちら
【ギャラリー紹介2~3月:後編】アーティスト陣の作品を多数展示! 企画の意図や想いを聞きました

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GeNOM(ゲノム)とは

DeNAのゲームクリエイターを様々な切り口で紹介するメディア(運営:株式会社ディー・エヌ・エー)です。ゲーム開発の現場で生まれる様々なエピソードや、クリエイター紹介、イベント紹介などを通して、DeNAで働くメンバーの”ありのまま”をお伝えしていきます。

GeNOMの最新情報は、公式Twitter アカウントにて確認いただけます。ぜひフォローをお願いします!

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【イベントレポ】GDMデザイナー向け勉強会Vol.7 ~FINAL FANTASY XVを事例として課題に対する今後の改善について~

毎回様々なゲストをお招きして、最新の技術や情報をシェアするDeNA主催のゲームクリエイター向け勉強会の【Game Developers Meeting】(以下、GDM)。

2018年12月18日(火)に開催されたGDMでは、株式会社スクウェア・エニックスより、長谷川勇氏が登壇され、『FINAL FANTASY XV』(以下、FFXV)を事例として、キャラクター制作のワークフロー紹介とそこから見えてきた課題、それを解決するための取り組みが紹介されました。

冒頭ではDeNA藤村幹雄より、今回の勉強会の趣旨と、エンジニア、デザイナーなど毎月異なる職種の勉強会を実施するGDMの概要などが簡単に説明されました。

DeNA 藤村幹雄GDMの概要について説明するDeNA藤村幹雄

続いて登壇した長谷川氏は、『FFXV』開発時は自身がプログラマーとしてVFXやUI制作に携わり、現在はR&D部門の担当をしていると述べています。本記事ではセッションで語られた一部をお届けします。

スクウェア・エニックス 長谷川勇氏スクウェア・エニックス 長谷川勇氏

従来のファンタジーと現実に基づいたリアリティーを融合

『FFXV』は、仲間とのロードムービーを描くことをテーマに、ファンタジーをベースに現実に基づくリアリティーを融合させることを目指したゲームタイトルです。コンセプトアートでは、多数のリアルなディテールを持つデザインが制作されていることが分かります。

モンスターの場合、過去の作品ではアートチームは「より強く見せること」、ゲームデザイナーは「バトルを面白くすること」を考慮してきました。ですが『FFXV』では「モンスターはその世界に住んでいる動物である」と考え、モンスターたちがどのように生活しているのかを、深掘りしているとのことです。

『FFXV』アートチームが初めてつくったモンスターが「ベヒーモス」とのこと

リアルなベヒーモスをつくるために特に注力したのは「経験と観察」。開発チームがライオンなどの生態を動物園で観察したり、動物が生息する地域に実際に足を運んでいる様子が過去のムービーで紹介されています。

開発チームが実際の現場で取材した資料がベヒーモスの制作に生かされています

ベヒーモスの生態は、「経験と観察」で蓄積したデータを元に、生息スケジュールや食べ物の設定、実物大を想定した頭蓋骨や立体的な3Dプレイモデルを製作し、リアルタイムデータを作成していきます。ちなみに、社内に本物の動物の検体を持ち込んで、細部まで観察したこともあったとか。

また、『FFXV』での召喚獣「リヴァイアサン」は、シルエットをドラゴン、ディテールを魚とコンセプトを固め、さまざまな種類の魚を市場で購入して、体組成を調べたり、フォトグラメトリーでスキャンして素材の一部として使用したとのことです。クレイモデルには、実在する魚の歯や骨などを利用するこだわりも。

実際にさばいた魚のヒレや体表の特徴をもとにリヴァイアサンがつくられました

主人公たちが移動に使う車両「レガリア」のデザインについては、実際にオールドカーマニアを訪ねて貴重な車を見学したり、車に詳しい人間がディテール開発に参加しているのも、大きな開発力となったとのこと。

ただ、このような過程にこだわりすぎると、開発にかなりの期間を要してしまうため、チーム内のリソース確保を含めた、制作時間の調整が今後の大きな課題と感じているようです。

キャラクター制作について

続いて、キャラクターのアセットに関してのパートがスタート。主人公「ノクティス」のポリゴン数やテクスチャ数、ランタイム描画、さらにEye ShaderやSkin Shader、Hair Shaderなどのシェーダーの詳細も事例をもとに公開されました。

また、ゲーム中での逆光、光源の当たり方によって質感の見え方を変化させるBack Scatterや、ノクティスのLOD(Level of Detail)についても簡単な説明がなされています。

長谷川氏はキャラクターアセットについて、オープンワールドでの時間・天候の変化をサポートしながら、リニアに変化するVFX部分の設計対応など、当時は手探りながらもチャレンジングな開発ができたと話しています。

映画『KINGSGLAIVE FINAL FANTASY XV』の主人公「ニックス」は、実在する俳優を特殊なカメラで撮影したデータをベースにして、キャラクターを制作。また、一部のキャラクターは、実際にヘアモデルを使用してアセットを作っています。映画と本編の制作チームは、社内でお互いのノウハウを技術交換することも多いようです。

『FFXV』本編を作る上で、リアルタイムレンダリング表現にどれだけ近づけるかといったポイントが、アーティストやグラフィックスエンジニアが特に注力した部分とのことです。

ワークフローとツールの紹介

基本的なアセットワークフローの中から、高解像度モデル情報のテクスチャへの置き換えについて、AOベイクツールでの実際の作業工程がムービーで紹介されました。

ワークフローの改善は、フロー順序の変更だけでなく、ツールの作り込みも見直しており、コントロールしやすい内製のShader Editorを開発しています。また、実機に近いカラーグレーディングも開発中の画像を使って解説されました。

長谷川氏が今回のセッションでトピックスとした、ヘアモデルのワークフローについて詳細が解説されました。一連のフロー(下記画像参照)で、3D的に破綻していないヘアースタイルを制作することが可能です。

・2Dラフイメージを元に実在のヘアスタイルを作成
2Dのアートワークだけで、整合性のある3Dヘアモデルをつくるのは難しいため、まずウィッグなどを利用して、実在するヘアスタイルを作成します。

・ヘアカーブモデリング→プリレンダリング
実在のヘアスタイルをリファレンスとして、ヘアカーブモデリングを作成、プリレンダリングモデルを完成させます。

しかし、作業工程が多すぎて、1キャラクターのヘアー制作におよそ数ヶ月かかることもあることが、課題となっているようです。アーティストによると、プロダクトレベルに達成するまでの調整が大変で、リファレンスの構築がとても重要だと述べました。

複数のフローを経てほぼ完成形となったルナフレーナのヘアスタイル

ヘアリダクションツールを使用した実際の作業の様子も、ムービーで見ることができました。本編用には専用のツールが開発されており、リアルタイムレンダリングでもかなり高品質な表現ができるようになっています。

今後のR&D活動について

長谷川氏は、『FFXV』開発前から次世代ゲーム機向けの開発の問題点を指摘し、スペックの上がった将来の新ハードに対応できるアセット品質向上や、アーティストの工数軽減などに生かすためのR&D(研究開発)を、現在進めていることを語りました。

2018年12月に開催された「SIGGRAPH Asia 2018」で登壇した際の資料をもとに、取り組みについての特長を3つ挙げています。

・CGテクノロジー(CG Technology)
技術力のトップレベルを目指すべく、さまざまな活動を通して、リアルタイムレンダリングとプリレンダリングの開発チームが相互に技術交流をしています。

・学術的な貢献(Academic Contribution)
産業界から学術界に向けて、自社の技術をオープンに公開し、SIGGRAPHへの参加を行ったり、また、東京藝術大学が開催する展示会への協力など、産学連携の活動も行っています。

・産業間のコラボレーション(Inter-industry collaboration)
事例として「NHKスペシャル 人類誕生」CGムービー制作を挙げ、CGモデルについて科学的に正しい学説に基づく監修や、モーションキャプチャーの現場に専門家を呼んで演技指導を受けるなど、業界を超えたコラボで他の産業界に貢献していきます。

NHKとタッグを組んでスクウェア・エニックスが制作したCGムービー

今後は、自社で所持している技術だけでなく、現場のニーズをベースにしたR&Dを目指すとのこと。現場のさまざまな問題や未知の技術について、外部機関と協力して研究開発したいというのがミッションになるようです。

それを実現するためにはまず、スクウェア・エニックスグループ全体で、現場で問題点を洗い出し、戦略を決定後、外部と組んで研究開発を推進、得た結果を学術界や現場にフィードバックして、次の作品に生かすサイクルを目指します。

盛り上がった懇親会の模様

セッション後は、登壇した長谷川氏を囲んで、懇親会が開催されました。名刺交換だけでなく、技術に関する質疑応答もさかんに行われていました。

今回のおすすめ

懇親会場には、おなじみのお寿司とアッツアツなピザのほかに、デザートとしてキュートなクリスマス仕様ドーナツ&温かいコーヒーが用意されており、登壇者の長谷川氏と参加者の皆さんが、軽食をつまみながら交流する朗らかな雰囲気となっていました。

次回はプランナー向け座談会を開催

株式会社コルクの佐渡島庸平様を迎え、『逆転オセロニア』を事例として、DeNAの香城卓と住吉政一郎とともに、コミュニティファーストなプロダクト運用の大切さや、事業貢献のメカニズム、構造的な課題を解決するための取り組みを紹介していきます。

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GDM プランナー向け座談会Vol.13
~必見!コミュニティファーストなプロダクト運営~
■日程: 2019年1月18日(金)
■時間: 19:00~21:00(受付開始 18:30)
■場所: 渋谷ヒカリエ21F 渋谷ヒカリエ21F DeNA Seminar Room
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▼お申し込みはコチラ

https://genom.dena.com/event/0118_gdm/

【イベントレポ】GDM デザイナー向け勉強会Vol.6〜 アウトソーシング経験録「私はこうして90パーセントぐらいは乗り切った……!」〜

2018年7月27日のGame Developers Meeting(以下、GDM)では、デザイナー向け勉強会の第6回目として、ゲーム制作において重要な戦力となるアウトソース周りについてのディスカッションを開催。

DeNAのアウトソーシングマネージャー4名が登壇し、それぞれが経験したトラブルやその対策についてパネルディスカッション形式でお届けしました。

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パネルディスカッションでは、「パートナー会社の選び方」「記憶に残るトラブルとその対処方法」などの外注管理について、それぞれのコーディネーター業務の経験に基づいたナレッジをご紹介。

また、事前に来場者さまよりいただいた「海外へのアウトソース」や「チーム内のモチベーション管理」に関する質問に回答するコーナーもありました。

パネルディスカッション終了後は、ケータリングやお飲物をご用意しての懇親会。
登壇者との会話はもちろん、来場者さま同士も盛り上がっていました!

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GDMは毎回様々なゲスト・テーマを用意し、カジュアルに参加・交流できる会をめざして運営しております。

お気軽にお越しくださいね!

UIデザイナー・椎葉智志のDNA

個性的かつ唯一無二のDNAが集合したDeNA。
何といってもその魅力は人にあり!
働くスタッフの業務内容からプライベートまで公開します。

椎葉智志のDNA(UI・グラフィックデザイナー)
・UIデザイナー。時々ゆるキャライラストレーター。
・社内クリエイティブもマルチに担当。
・仕事もプライベートもバランス良く!イクメンパパ。

ーー経歴についてお聞かせください。

DeNAに入社する前は、コンシューマーゲームの開発会社で2DグラフィックデザイナーとしてゲームのUIやタイトルロゴ、パッケージやプロモーション関連のグラフィックを作っていました。格闘ゲームの2Dグラフィック全般のディレクターをやりつつ、2010年頃からはロボット対戦ゲームの立ち上げにともない、UIデザインの試作およびタイトルロゴのデザインを担当しました。

10年ほど勤務した後にDeNAに入社し、現在はゲーム内のイベントバナーやプロモーション系のグラフィック制作と、UIの開発もしています。現在携わっているタイトルは試作段階から関わっていて、さらに前はプラットフォーム事業本部にいました。

ーーDeNAに興味を持ったのはどのようなきっかけでしょうか?

スマートフォン向けゲームの開発に興味を持つようになったからです。もともと手軽に遊べるゲームが好きだったので、これからは自分の興味のある方向でグラフィックなどを展開していきたいと考えるようになりました。DeNAを選んだのは、DeNAの強みがゲーム開発だけではなかったというところです。当時からあらゆるサービスを作っていたDeNAはシンプルに面白くて強そうな会社だなと思ってました。

ーーゲームUIのデザイナーの業務とあわせて、社内啓発のクリエイティブに携わられたきっかけはどのようなものでしょうか?

コーポレートサイトのお手伝いもしていまして、そこでDeNAランニングや横浜DeNAベイスターズ関連の仕事にもちょこっとだけ携わっていました。その流れから偶々イラストを描く機会があり、それからちょくちょく描いています。

DeNAのロゴが変わったのと同じくらいのタイミングで、DeNA Quality (以下、DQ)という、社員が目指すべき・守るべき標語に添えるイラストが生まれました。『DQパスポート』という小冊子にも挿絵として使われました。

当初は自分が挿絵を担当する予定ではなかったのですが、パスポートを作ることが決まったときに「挿絵があるといいよね」って話になって。その場でノートを出して「どういった感じがいいですかね?」と話ながら描いていた落書きなんです。パスポートに書かれていることは真面目で堅い印象なので、イラストはゆるめがいいんじゃないかと言う意見が出て。その時に自分が描いたイラストを気に入ってもらえて、そのまま採用されました。

ーーUIデザインのやりがいを感じるのはどのような時ですか?

プランナーやディレクターの「こうしたい!」という要望にたいして、意図通りのものが作れた時ですかね。例えば、筆文字のロゴがいいという要望があれば、実際に筆を使って習字をしたりもします。自分の中でこうしたいっていうのはそこまでなくて、誰かの希望を叶えると言うか、やりたいことを形にできた時に「あー良かった良かった」って思います。

ーー仕事上でやっていきたいことや携わりたいこと、理想のスタイルについてあればお聞かせください。

今でもちょこちょこご依頼をいただいている、イラストを描くことは今後もやっていきたいですね。イラストを描くことをメインにしたいとは思いませんが、いい感じにバランスよくやり続けられたらと思います。

ーーDeNAのデザイン部で働く雰囲気はどのように感じますか?

のびのびとしてるイメージです。個人がそれぞれちゃんとやってるからのびのびできてるんですよね。あと、発言がしやすい空気があるし、意見が通りやすい職場だと思います。

ーーお仕事は平均的に何時ごろまでされているのでしょうか?お仕事とプライベートの両立についてもお聞かせください。

普段は遅くとも20時ごろまでには退勤するようにしてます。ゲーム内の新イベントや新規UI開発などがはじまると22時、23時ごろまで働く日が続くこともあります。あと、突発的な仕事がきたときもそうですね。

プライベートの方は、今ちょうど8ヶ月になる息子がいまして、週末は妻と息子と3人でベビーカーもしくは抱っこ紐でなるべくどこかに出かけるようにしています。平日は毎朝、録画した教育テレビを息子と観るのが日課になっています。一日一日、表情や見た目が変わっていくので本当に楽しいです。見逃せないです(笑)

ーーもしも、一ヶ月の長期休暇があったら、椎葉さんはどのように過ごしますか?

一ヶ月もあればハワイにでも行きたいところですが……。息子がまだ小さいので無理ですね。とりあえず箱根か湯河原あたりの近場の温泉に家族3人で行きたいです。あ、あと横浜にある動物園に息子を連れて行きたいですね~。あそこにいるヤブイヌを見るのが僕大好きでして。ヤブイヌって縦に並んで移動する習性があるんですよ。それがものすごく見ていて面白いんですよね。それをぜひ息子に見せたい(笑)。あ、これは一ヶ月の長期休暇じゃなくてもできますね(笑)。

 

※本記事は2017年10月時点での情報です。